富士ゼロックス、統合型ワークフロー実現する「Production Cockpit 2.0」発売
可視化と自動化で印刷業界の働き方改革に貢献
2019年7月12日ニュース
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富士ゼロックス(株)(玉井光一社長)は、印刷会社の印刷工程全体の業務最適化に貢献し、統合型ワークフローを実現するソフトウェア商品「Production Cockpit2.0」の国内販売を7月25日から開始する。
同ソフトウェアは、印刷業務の上流から下流までの全工程を対象として、それぞれの機器の稼働状況と生産余力、予定されている印刷ジョブなどに関する情報をシステム連携により一元的に集約。それらを可視化し、統合処理を行うことで業務の自動化を実現し、工程間の印刷ジョブの滞留を解消、ワークフロー全体の生産性向上を可能にするもの。昨年の「IGAS2018」に参考出品して大きな注目を集めた「SE-BizObject Production Cockpit 1.0」に市場から寄せられた声を反映して商品化した。
紙種や仕様が千差万別の印刷ジョブひとつひとつの進捗状況と、印刷機や加工機などの生産装置1台1台の稼働状況を、リアルタイムでデータとして取得し、同社独自の技術により装置ごとの生産余力を算出する。また、これまでは熟練オペレータが手作業で行っていた印刷ジョブの振り分けや予定組みの業務を、同ソフトウェアが用紙種類や加工形態など同じ属性の印刷ジョブをグルーピングした上で自動的に行うことにより、効率的な印刷を実現。随時受注される多種多様な印刷ジョブの、出荷までのワークフロー全体を効率化し、印刷工場のスマートファクトリー化を実現する。同社の試算では、月間平均で1,000件程度の印刷ジョブで100万ページ程度を出力するデジタル印刷生産ラインにおいて、年間2,000万円を超えるコスト削減効果が期待できる。Production Cockpit2.0は、印刷業界の標準規格であるJDFおよびJMFをベースにデータをやりとりし、連携することができるオープンなプラットフォーム。さまざまなメーカーの機器やソフトウェアが混在する生産現場において、それらを一括して管理することができる。
また、蓄積されたデータを外部のBI(Business Intelligence)ツールと連携させて分析することで、生産性向上のために対策を講ずるべきボトルネックが全工程の中から可視化され、生産現場におけるさらなる業務改善に繋げることも可能である。
印刷業界では、受注案件の小ロット・多品目化や短納期化への対応が求められる一方、人材不足の環境のもとで労働力の確保と専門スキルの継承は困難を増している。業務効率の改善は必然であり、印刷会社は受注からプリプレス、印刷、加工、検品、そして発送に至るそれぞれの工程において自動化などの生産性向上に取り組むことが求められている。富士ゼロックスは、価値提供戦略「Smart Work Innovation」を印刷業界においても推進し、ユーザーの生産現場の働き方改革と企業競争力強化に貢献していく考え。
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