印刷業界の注目を集めるB1インクジェットデジタル印刷機「Primefire 106」の国内1号機は、今年11月の本稼働に向けて着々と準備・調整が進められているようだ。同機を導入した(株)共進ペイパー&パッケージ(本社/神戸市中央区、鍛治川清司社長)の関東工場では、8月に設置作業を終え、調整、トレーニング期間に入っている。稼働初日には業界関係者、報道を招いての起動式も挙行する予定で、「通販サービスで2020年に売上20億円」の実現に向けてラストスパートをかけていく考えだ。
「デジタル印刷で柱を立てる」。これは、同社が関東工場にデジタル印刷機「iGen4」を導入し、小ロットパッケージの通販サービス「ハコプレ」を立ち上げ、通販サービスの市場に名乗りを上げた2013年4月から掲げてきた目標であり、同社ではデジタル印刷を印刷紙器や段ボールなどトータルにパッケージを手掛ける企業としての柱、タイにも工場を持つグローバル企業としての柱に次ぐ3本目の柱に成長させるべく、通販サービスの展開と合わせ、デジタル印刷設備の強化も進めてきた。
通販サービス展開としては、この6年間で「ハコプレ」に続いて、BtoC向け極小ロットパッケージ「世界にひとつの箱」、小売店や飲食店にメニューやポスター・POPなどを提供する「ポップレ」、紙袋専門の小ロット・超短納期・超低価格サービス「ハコプレ紙袋」、極小ロットのパッケージを対象にした「サンプルパッケージ.com」を次々と開設し、小ロット印刷物の大量受注によりデジタル印刷による売上を年々拡大してきた。
そしてこの間、2015年1月に2台目のデジタル印刷機となる「Versant2100Press」を導入。続いて同年9月にはB2サイズ・厚紙対応「JetPress720S」を導入し、さらに昨年5月には「Iridesse Production Press」を導入するなど、通販サービスによる新市場開拓と売上拡大に合わせ、デジタル印刷事業を設備面でも加速させてきた。
そして、同社は8月にB1インクジェットデジタル印刷機「Primefire 106」の国内1号機を関東工場に導入。設置作業を終え、11月の本稼働に向けて調整・トレーニングを進めているところだ。同社の鍛治川和広常務取締役は「印刷テストの結果は素晴らしかった。グリーンやオレンジの色の再現は抜群で、今まで見た印刷物の中で最も美しい印刷物であった。1枚目から500枚目までの印刷の安定性についても、同席したオフセット印刷のオペレータも驚いていた。もう1つ、プライムファイア106の特徴で私たちにとって重要なのは、パントーンの95%の色領域を再現できるということ。なぜなら、パッケージ印刷会社はたくさんの特色を使わなくてはならないからである。A3からB2に移行した時、私たちはビジネスを拡大することができた。B1サイズのデジタル印刷機として群を抜いたプライムファイア106のテクノロジーにより、さらに幅広くビジネスができることに期待したい」と、プライムファイア106への期待は大きい。
「プライムファイア106」は、drupa2016においてハイデルベルグ社が発表して以来、ドイツのウエストロック社、カラードルック社、スイスのロンド社、アメリカのウォーネキーペーパーボックス社、中国のシィーアーンヂャンロォン社など、ハイデルベルグのウィスロッホ ヴァルドルフのプリントメディアセンターに設置された1台を除き、すでに世界で6台が稼働を開始している。
今回、共進ペイパー&パッケージが導入したプライムファイア106は、日本では1号機、世界では7台目となる。同機を活用した同社の取り組みは、国内外から大きな注目を集めそうだ。
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「プライムファイア106」は、drupa2016においてハイデルベルグ社が発表して以来、ドイツのウエストロック社、カラードルック社、スイスのロンド社、アメリカのウォーネキーペーパーボックス社、中国のシィーアーンヂャンロォン社など、ハイデルベルグのウィスロッホ ヴァルドルフのプリントメディアセンターに設置された1台を除き、すでに世界で6台が稼働を開始している。
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