キーワードで検索

KOMORI、独自の進化を遂げた「インプレミアNS40」を公開

今年11月に国内ユーザー先でベータテストを開始

2019年10月3日ニュース

 (株)小森コーポレーション(持田訓社長)は9月27日、(株)小森マシナリー(山形県)において「Impremia(インプレミア)NS40特別内覧会」を開催し、39社57名が参加した。

 インプレミアNS40は、ランダ社とのライセンス契約に基づくナノグラフィー技術を採用し、KOMORIが長年のオフセット印刷ビジネスで培ってきた技術とノウハウを融合させて開発した40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム。印刷速度は、6,500sph(両面印刷時は3,250sph)で、紙厚は片面印刷時で0.06から0.8mm、両面印刷時で0.06から0.6mmまで、また、紙サイズは、最大1,050×750mm、最小520×360mm(片面印刷)および580×420mm(両面印刷)まで対応できる。色数は4色(CMYK)で、オプションで7色(BV/G/O)仕様や、コーター、反転機構などもラインアップしていく予定。

インプレミアNS40
 インプレミア NS40は、数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む、環境に配慮したランダ社が独自開発した水性インク「ランダ ナノインク」を採用。その印刷プロセスは、まず数十億個のインク滴をヘッドから原反に直接ではなく、画像転写ブランケットに射出。それぞれのインク滴は、加熱された画像転写ブランケットに付着して広がると、すぐに水分が蒸発して、極めて薄いポリマー膜となる。転写のために画像転写ブランケットと原反が接触して圧力がかかると、この薄い500ナノメーターのインクの層は、原反に浸透することなく、強く瞬間的に接着する。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要でブランケット上のインク残りもない。また、プリコート不要ですべての既製印刷用原反(コート紙、上質紙、厚紙、プラスチック、特殊紙)が使用できる。さらにナノ技術による薄いインキ膜厚でページコストを削減するほか、オフセット印刷に近い高画質と、4色でも広い色域の再現が可能となっている。

 KOMORIでは、drupa2016での技術展示以降、技術的改良を重ね、このほどベータ機が完成。今回の特別内覧会では、そのベータ機による稼働実演が披露された。

  今回、披露されたインプレミアNS40では、印刷品質の核となる画像転写ブランケット部の駆動方式にランダモデルと異なる独自の改良を施し、毎時6,500回転でも高い見当精度を実現している。実演機は、ランダナノインク4色(CMYK)+コーター付きモデルで、印刷デモでは、紙厚0.18mmの薄紙にRGBデータの色彩をCMYKで表現したフルバリアブルによる11絵柄を印刷。続くジョブでは、紙厚0.5mmの厚紙に、27色の特色再現を加えた2種のパッケージ印刷を行い、コーポレートカラーなどにも4色で対応できる高い色域特性を披露した。
薄紙と厚紙を使用した2つのデモを披露
 なお、KOMORIでは今年11月より国内パッケージ印刷のユーザー先でベータテストを開始し、さらなる技術改良を継続し、drupa2020での販売開始を目指していく。

最新ニュース

規格袋にPOD機で直接印刷

富士フイルム、TOKYO PACK 出展でパッケージの付加価値提案

2024年10月9日

 富士フイルムグループは、「TOKYO PACK 2024(東京国際包装展)」に出展し、インクジェット方式やトナー方式など、富士フイルムが独自開発した幅広いラインアップのデジタルプリン...全文を読む

dp_iic_j560hdx_tn.jpg

SCREEN GA、京都・久御山事業所に「インクジェットイノベーションセンター京都」開設

2024年10月7日

 (株)SCREENグラフィックソリューションズ(京都府京都市、田中志佳社長、以下、SCREEN GA)は、2024年10月に印刷関連機器の開発・製造を担う京都・久御山事業所に「インク...全文を読む

dp_book_on_demand_hsf2024_tn.jpg

SCREEN GA、「Horizon Smart Factory 2024」で無人化生産ラインを紹介

2024年9月24日

 (株)SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)は、10月9日から11日の3日間、ホリゾン本社びわこ工場内「Horizon Inovation Park」(滋賀県...全文を読む

エプソン、印刷プロセスのデジタル化をリードするFiery社を完全子会社化

2024年9月20日

 セイコーエプソン(株)(エプソン)は、2024年9月19日、印刷業界向けDigital Front End(DFE)サーバー及びワークフロー・ソリューションのリーディングプロバイダー...全文を読む

dp_tokyopack2024_830f_tn.jpg

SCREEN、「パッケージで彩るサステナブルな未来」テーマにTOKYO PACK 2024に出展

2024年9月11日

 (株)SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)と(株)SCREEN GP ジャパンは、10月23日から25日の3日間、東京ビッグサイトで開催される「TOKYO ...全文を読む

新着トピックス

kyodoinsatsukougyou_pc1120_tn.jpg

共同印刷工業(京都)、安定性の高さが決め手[Revoria Press PC1120導入事例]

2024年10月9日ケーススタディ

 京都を拠点に出版印刷を手がける共同印刷工業(株)(本社/京都市右京区西院清水町156-1、江戸孝典社長)は2024年3月、富士フイルムのプロダクションカラープリンター「Revoria...全文を読む

mimaki_ij24_ts330-1600_tn.jpg

ミマキ、捺染方式を刷新 - 簡便性と汎用性の「TRAPIS」

2024年9月28日製品・テクノロジー

 (株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、2023年6月に開催されたITMAで技術出展した「捺染顔料転写プリントシステム」を製品化し、環境と人に優しい次世代...全文を読む

kodak_ij24_tn.jpg

コダック、「ゲームチェンジャー」へ〜4つのコア技術を自社完結

2024年9月20日製品・テクノロジースペシャリスト

 コダックは「drupa2024」において、ULTRASTREAMコンティニュアスインクジェットテクノロジーを搭載した「PROSPER ULTRA 520プレス」と、PROSPERイン...全文を読む

KOMORI、独自の進化を遂げた「インプレミアNS40」を公開

今年11月に国内ユーザー先でベータテストを開始

2019年10月3日ニュース

  • twitter
  • facebook
  • line

 (株)小森コーポレーション(持田訓社長)は9月27日、(株)小森マシナリー(山形県)において「Impremia(インプレミア)NS40特別内覧会」を開催し、39社57名が参加した。

 インプレミアNS40は、ランダ社とのライセンス契約に基づくナノグラフィー技術を採用し、KOMORIが長年のオフセット印刷ビジネスで培ってきた技術とノウハウを融合させて開発した40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム。印刷速度は、6,500sph(両面印刷時は3,250sph)で、紙厚は片面印刷時で0.06から0.8mm、両面印刷時で0.06から0.6mmまで、また、紙サイズは、最大1,050×750mm、最小520×360mm(片面印刷)および580×420mm(両面印刷)まで対応できる。色数は4色(CMYK)で、オプションで7色(BV/G/O)仕様や、コーター、反転機構などもラインアップしていく予定。

インプレミアNS40
 インプレミア NS40は、数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む、環境に配慮したランダ社が独自開発した水性インク「ランダ ナノインク」を採用。その印刷プロセスは、まず数十億個のインク滴をヘッドから原反に直接ではなく、画像転写ブランケットに射出。それぞれのインク滴は、加熱された画像転写ブランケットに付着して広がると、すぐに水分が蒸発して、極めて薄いポリマー膜となる。転写のために画像転写ブランケットと原反が接触して圧力がかかると、この薄い500ナノメーターのインクの層は、原反に浸透することなく、強く瞬間的に接着する。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要でブランケット上のインク残りもない。また、プリコート不要ですべての既製印刷用原反(コート紙、上質紙、厚紙、プラスチック、特殊紙)が使用できる。さらにナノ技術による薄いインキ膜厚でページコストを削減するほか、オフセット印刷に近い高画質と、4色でも広い色域の再現が可能となっている。

 KOMORIでは、drupa2016での技術展示以降、技術的改良を重ね、このほどベータ機が完成。今回の特別内覧会では、そのベータ機による稼働実演が披露された。

  今回、披露されたインプレミアNS40では、印刷品質の核となる画像転写ブランケット部の駆動方式にランダモデルと異なる独自の改良を施し、毎時6,500回転でも高い見当精度を実現している。実演機は、ランダナノインク4色(CMYK)+コーター付きモデルで、印刷デモでは、紙厚0.18mmの薄紙にRGBデータの色彩をCMYKで表現したフルバリアブルによる11絵柄を印刷。続くジョブでは、紙厚0.5mmの厚紙に、27色の特色再現を加えた2種のパッケージ印刷を行い、コーポレートカラーなどにも4色で対応できる高い色域特性を披露した。
薄紙と厚紙を使用した2つのデモを披露
 なお、KOMORIでは今年11月より国内パッケージ印刷のユーザー先でベータテストを開始し、さらなる技術改良を継続し、drupa2020での販売開始を目指していく。

新着ニュース

新着トピックス

PAGE TOP