(株)小森コーポレーション(持田訓社長)は9月27日、(株)小森マシナリー(山形県)において「Impremia(インプレミア)NS40特別内覧会」を開催し、39社57名が参加した。
インプレミアNS40は、ランダ社とのライセンス契約に基づくナノグラフィー技術を採用し、KOMORIが長年のオフセット印刷ビジネスで培ってきた技術とノウハウを融合させて開発した40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム。印刷速度は、6,500sph(両面印刷時は3,250sph)で、紙厚は片面印刷時で0.06から0.8mm、両面印刷時で0.06から0.6mmまで、また、紙サイズは、最大1,050×750mm、最小520×360mm(片面印刷)および580×420mm(両面印刷)まで対応できる。色数は4色(CMYK)で、オプションで7色(BV/G/O)仕様や、コーター、反転機構などもラインアップしていく予定。
インプレミア NS40は、数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む、環境に配慮したランダ社が独自開発した水性インク「ランダ ナノインク」を採用。その印刷プロセスは、まず数十億個のインク滴をヘッドから原反に直接ではなく、画像転写ブランケットに射出。それぞれのインク滴は、加熱された画像転写ブランケットに付着して広がると、すぐに水分が蒸発して、極めて薄いポリマー膜となる。転写のために画像転写ブランケットと原反が接触して圧力がかかると、この薄い500ナノメーターのインクの層は、原反に浸透することなく、強く瞬間的に接着する。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要でブランケット上のインク残りもない。また、プリコート不要ですべての既製印刷用原反(コート紙、上質紙、厚紙、プラスチック、特殊紙)が使用できる。さらにナノ技術による薄いインキ膜厚でページコストを削減するほか、オフセット印刷に近い高画質と、4色でも広い色域の再現が可能となっている。
KOMORIでは、drupa2016での技術展示以降、技術的改良を重ね、このほどベータ機が完成。今回の特別内覧会では、そのベータ機による稼働実演が披露された。
今回、披露されたインプレミアNS40では、印刷品質の核となる画像転写ブランケット部の駆動方式にランダモデルと異なる独自の改良を施し、毎時6,500回転でも高い見当精度を実現している。実演機は、ランダナノインク4色(CMYK)+コーター付きモデルで、印刷デモでは、紙厚0.18mmの薄紙にRGBデータの色彩をCMYKで表現したフルバリアブルによる11絵柄を印刷。続くジョブでは、紙厚0.5mmの厚紙に、27色の特色再現を加えた2種のパッケージ印刷を行い、コーポレートカラーなどにも4色で対応できる高い色域特性を披露した。
なお、KOMORIでは今年11月より国内パッケージ印刷のユーザー先でベータテストを開始し、さらなる技術改良を継続し、drupa2020での販売開始を目指していく。
最新ニュース
SCREEN、京都芸大・月桂冠と産学連携 - 学生デザインラベルの日本酒商品化
2025年10月8日
京都市立芸術大学(以下「京都芸大」)、月桂冠(株)、(株)SCREENグラフィックソリューションズ(以下「SCREEN」)の3者は、産学連携による共同プロジェクトを実施し、京都芸大・...全文を読む
ミマキ、OGBS2025で昇華転写用IJプリンタ「TS200」を国内初披露
2025年10月2日
(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、9月30日と10月1日に東京・池袋のサンシャインシティにおいて開催されたオーダーグッズビジネスショー(OGBS)2...全文を読む
swissQprint Japan、VIPオープンハウスウィーク-10月28日〜31日
2025年10月1日
swissQprint Japan(株)(本社/横浜市港北区新横浜3-2-6、アドリアーノ・グット社長)は、顧客の要望に応え、最新世代のフラットベッドプリンタを紹介するオープンハウス...全文を読む
swissQprintスペイン、バルセロナ市内のより広い施設へ移転
2025年10月1日
swissQprintスペインは7年間の堅調な成長を経て、顧客へのサービス向上とチームに必要なスペースの確保のため、バルセロナ市内のより広い施設に移転した。 新しい施設は2階建てで...全文を読む
ミマキ、使いやすさと表現力を両立した昇華転写用IJプリンタ発表
2025年9月30日
(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、昇華転写用インクジェットプリンタ「TS200-1600(以下「TS200」)」を発表し、9月23日からイギリス・バ...全文を読む
新着トピックス
樋口印刷所(大阪)、下請け100%のJet Pressビジネスとは
2025年10月8日ケーススタディ
「刷り技術集団」として下請けに徹する(有)樋口印刷所(大阪市東住吉区桑津、樋口裕規社長)は、コロナ禍にあった2021年12月、富士フイルムの商業印刷向け枚葉インクジェットデジタルプレ...全文を読む
ダイコウラベル、新市場への進出に貢献〜デジタルの強みで顧客メリットを創出
2025年10月7日ケーススタディ
化粧品・コスメパッケージ印刷サービスを得意とする大光印刷(株)(京都府京都市、中村一紀社長)のグループ会社として化粧品・医療品業界向けラベルの製造・販売を担っている(株)ダイコウラベ...全文を読む
2025年10月1日製品・テクノロジー
産業⽤インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタを手掛ける(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は今年4月、同社初のUV-DTF(UV硬化式...全文を読む
KOMORI、独自の進化を遂げた「インプレミアNS40」を公開
今年11月に国内ユーザー先でベータテストを開始
2019年10月3日ニュース
(株)小森コーポレーション(持田訓社長)は9月27日、(株)小森マシナリー(山形県)において「Impremia(インプレミア)NS40特別内覧会」を開催し、39社57名が参加した。
インプレミアNS40は、ランダ社とのライセンス契約に基づくナノグラフィー技術を採用し、KOMORIが長年のオフセット印刷ビジネスで培ってきた技術とノウハウを融合させて開発した40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム。印刷速度は、6,500sph(両面印刷時は3,250sph)で、紙厚は片面印刷時で0.06から0.8mm、両面印刷時で0.06から0.6mmまで、また、紙サイズは、最大1,050×750mm、最小520×360mm(片面印刷)および580×420mm(両面印刷)まで対応できる。色数は4色(CMYK)で、オプションで7色(BV/G/O)仕様や、コーター、反転機構などもラインアップしていく予定。
インプレミア NS40は、数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む、環境に配慮したランダ社が独自開発した水性インク「ランダ ナノインク」を採用。その印刷プロセスは、まず数十億個のインク滴をヘッドから原反に直接ではなく、画像転写ブランケットに射出。それぞれのインク滴は、加熱された画像転写ブランケットに付着して広がると、すぐに水分が蒸発して、極めて薄いポリマー膜となる。転写のために画像転写ブランケットと原反が接触して圧力がかかると、この薄い500ナノメーターのインクの層は、原反に浸透することなく、強く瞬間的に接着する。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要でブランケット上のインク残りもない。また、プリコート不要ですべての既製印刷用原反(コート紙、上質紙、厚紙、プラスチック、特殊紙)が使用できる。さらにナノ技術による薄いインキ膜厚でページコストを削減するほか、オフセット印刷に近い高画質と、4色でも広い色域の再現が可能となっている。
KOMORIでは、drupa2016での技術展示以降、技術的改良を重ね、このほどベータ機が完成。今回の特別内覧会では、そのベータ機による稼働実演が披露された。
今回、披露されたインプレミアNS40では、印刷品質の核となる画像転写ブランケット部の駆動方式にランダモデルと異なる独自の改良を施し、毎時6,500回転でも高い見当精度を実現している。実演機は、ランダナノインク4色(CMYK)+コーター付きモデルで、印刷デモでは、紙厚0.18mmの薄紙にRGBデータの色彩をCMYKで表現したフルバリアブルによる11絵柄を印刷。続くジョブでは、紙厚0.5mmの厚紙に、27色の特色再現を加えた2種のパッケージ印刷を行い、コーポレートカラーなどにも4色で対応できる高い色域特性を披露した。
なお、KOMORIでは今年11月より国内パッケージ印刷のユーザー先でベータテストを開始し、さらなる技術改良を継続し、drupa2020での販売開始を目指していく。
新着ニュース
-
SCREEN、京都芸大・月桂冠と産学連携 - 学生デザインラベルの日本酒商品化
2025年10月8日 ニュース
-
ミマキ、OGBS2025で昇華転写用IJプリンタ「TS200」を国内初披露
2025年10月2日 ニュース
-
swissQprint Japan、VIPオープンハウスウィーク-10月28日〜31日
2025年10月1日 ニュース
-
swissQprintスペイン、バルセロナ市内のより広い施設へ移転
2025年10月1日 ニュース
-
ミマキ、使いやすさと表現力を両立した昇華転写用IJプリンタ発表
2025年9月30日 ニュース
新着トピックス
SNSランキング
- 63shares講談社、フルデジタル書籍生産システムが新たな領域に
- 50sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 44shares富士フイルムBI、デジタル印刷ワークフローソフトウェアが「IDEA」ファイナリストに
- 40shares樋口印刷所(大阪)、下請け100%のJet Pressビジネスとは
- 38shares門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
- 38sharesコニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
- 37sharesSCREEN GAとSCREEN GPJ、「パッケージに彩りを」テーマに「JAPAN PACK 2025」に出展
- 34sharesSCREEN、インクジェット技術を核とした未来のオープンイノベーション拠点開設
- 30sharesコニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
- 28sharesパラシュート、Webプラットフォームをベースとした販促資材管理サービスの提供開始