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ミマキ、フルカラー3Dプリンター開発が「日本印刷学会技術賞」受賞

2022年2月28日ニュース

 (株)ミマキエンジニアリング(池田和明社長)の「フルカラー3Dプリンターの開発・商品化」が「日本印刷学会 技術賞」を受賞した。受賞者は、同社・八角邦夫氏、大井弘義氏、原浩文氏。

 同賞は、印刷産業の発展、あるいは印刷技術の他産業への応用に特徴的な貢献をした技術内容に対して表彰されるもので、技術の新規性、独自性や市場での評価・実績などの面から審査される。

 今回受賞したフルカラー3Dプリンター「3DUJ-553」「3DUJ-2207」は、高成長が続く3Dプリンター市場に「フルカラー」という高い付加価値を付与するため、同社が長年培ってきたインクジェット技術とUV硬化インク技術を駆使して開発したもの。1,000万色以上のフルカラー3Dプリンターの商品化は世界初となる。

新規性や独自性、特徴が高く評価された。

 従来の3Dプリンターは、立体物の形状を作るだけか、低解像度で色数の少ない着色立体物しか造形できなかったのに対し、同プリンターは立体物の造形動作と同時にフルカラーでの表面印刷動作を行い、彩度の高いフルカラー着色立体物の造形を可能にした。また、アクリル系UV硬化樹脂で造形するため機械的な強度が大きく、表面のカラー領域が厚いため退色・消色しにくいという特徴がある。

 さらに、造形する際のサポート材が水溶性インクで高解像度であることから、造形の後処理が容易で、かつ精緻な立体物を造形できる。加えて、造形物の硬化をUV LEDで行うため、構造が簡単で発熱が少なく、装置としての高い信頼性を有している。これらの新規性や独自性、特徴が高く評価され、今回の受賞に至った。

 今回の受賞に対して池田社長は、「当社が創業以来培ってきた2Dカラー印刷の基本技術を拡張するとともに、強みを持つインクジェット技術とUV硬化技術を融合し、今後益々市場規模が拡大すると見込まれている3Dプリント市場で求められていたフルカラー造形のニーズに真摯に向き合い、世界に先駆けて開発・商品化したもの。これにより、色彩鮮やかな立体造形物を容易に制作することを可能とし、商業・産業用途だけでなく学術・芸術・教育用途など、様々な分野での活用が広がっている」とし、今後もフルカラー3Dプリント技術を活用した新たなビジネスモデルの提案および印刷産業発展への貢献に向けた技術開発に取り組んでいく考えを示した。

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ミマキ、フルカラー3Dプリンター開発が「日本印刷学会技術賞」受賞

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 (株)ミマキエンジニアリング(池田和明社長)の「フルカラー3Dプリンターの開発・商品化」が「日本印刷学会 技術賞」を受賞した。受賞者は、同社・八角邦夫氏、大井弘義氏、原浩文氏。

 同賞は、印刷産業の発展、あるいは印刷技術の他産業への応用に特徴的な貢献をした技術内容に対して表彰されるもので、技術の新規性、独自性や市場での評価・実績などの面から審査される。

 今回受賞したフルカラー3Dプリンター「3DUJ-553」「3DUJ-2207」は、高成長が続く3Dプリンター市場に「フルカラー」という高い付加価値を付与するため、同社が長年培ってきたインクジェット技術とUV硬化インク技術を駆使して開発したもの。1,000万色以上のフルカラー3Dプリンターの商品化は世界初となる。

新規性や独自性、特徴が高く評価された。

 従来の3Dプリンターは、立体物の形状を作るだけか、低解像度で色数の少ない着色立体物しか造形できなかったのに対し、同プリンターは立体物の造形動作と同時にフルカラーでの表面印刷動作を行い、彩度の高いフルカラー着色立体物の造形を可能にした。また、アクリル系UV硬化樹脂で造形するため機械的な強度が大きく、表面のカラー領域が厚いため退色・消色しにくいという特徴がある。

 さらに、造形する際のサポート材が水溶性インクで高解像度であることから、造形の後処理が容易で、かつ精緻な立体物を造形できる。加えて、造形物の硬化をUV LEDで行うため、構造が簡単で発熱が少なく、装置としての高い信頼性を有している。これらの新規性や独自性、特徴が高く評価され、今回の受賞に至った。

 今回の受賞に対して池田社長は、「当社が創業以来培ってきた2Dカラー印刷の基本技術を拡張するとともに、強みを持つインクジェット技術とUV硬化技術を融合し、今後益々市場規模が拡大すると見込まれている3Dプリント市場で求められていたフルカラー造形のニーズに真摯に向き合い、世界に先駆けて開発・商品化したもの。これにより、色彩鮮やかな立体造形物を容易に制作することを可能とし、商業・産業用途だけでなく学術・芸術・教育用途など、様々な分野での活用が広がっている」とし、今後もフルカラー3Dプリント技術を活用した新たなビジネスモデルの提案および印刷産業発展への貢献に向けた技術開発に取り組んでいく考えを示した。

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