キーワードで検索

  • トップ>
  • ニュース>
  • ミマキ、オンデマンド捺染は「無水」へ - テキスタイルプリンタ2機...

ミマキ、オンデマンド捺染は「無水」へ - テキスタイルプリンタ2機種発表

2025年2月27日ニュース

 (株)ミマキエンジニアリング(池田和明社長)は、テキスタイル・アパレル市場に向け、水の使用が極めて少なく、多様な生地にプリントできるダイレクト捺染インクジェットプリンタ「Tx330-1800」「Tx330-1800B」を発表した。

Tx330-1800

Tx330-1800B

 繊維製品製造、とくに染色(染料で生地を着色する)工程における膨大な水の使用が深刻な環境問題となっている。染色にともなう廃水は世界の工業水汚染の20%に当たり、廃水に含まれる有害な化学物質が人体や環境へ影響を及ぼすことが指摘されている。また、染色は薬剤調合や温度管理など熟練した職人の技術が必要である。昨今の人手不足による後継や労働力確保が困難であることから繊維工業事業は減少傾向にあり、アパレルブランドの海外製造依存によるコスト競争激化と輸送・在庫廃棄によるCO2排出も、繊維業界の持続化を推進する上で問題視されている。

 アパレル業界においてはその素材やデザインの多様化、トレンドサイクルや生産プロセスの短期化、さらに環境配慮された捺染方式が求められており、消費地の限られたスペースでオンデマンド生産できるデジタル捺染の市場拡大が予想されている。

 このたび発表された両プリンタは、捺染工程でほとんど水を使用しない、専用の捺染顔料インクと昇華染料インクを使用可能なダイレクト捺染インクジェットプリンタ。従来の染料インクにおける大量に水を使う煩雑な捺染工程と比較し、これらのインクはプリントとベーキング(熱処理)の簡単な手順で捺染工程が完了するため、給排水や浄水設備の設置および染色の専門知識が不要である。また、同社のフラッグシップ・プリンタに搭載される高解像度・高精細のプリントヘッド「330エンジン」と同社独自のイメージング技術を搭載し、美しいグラデーション表現と高濃度プリントを実現している。

 「Tx330-1800」は布地と紙のプリントに対応したハイブリッドモデル。また「Tx330-1800B」は省スペースのベルト搬送システムを採用し、アパレルに汎用される伸縮生地や厚手、薄手の生地を安定してプリントできる。

 捺染顔料インクは天然繊維(綿・麻・シルクなど)、再生繊維(レーヨン・キュプラなど)および化学繊維(ナイロンなど)の多種に渡る生地の捺染ができる。また昇華染料インクはポリエステル生地への染色ができ、ファブリックサイン、ファッションアパレル、スポーツアパレルで活用されている。

最新ニュース

parachute_dijital_20250630_tn.jpg

パラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始

2025年7月1日

 パラシュート(株)(東京都世田谷区、兵藤伊織社長)は2025年7月1日から、SaaSプラットフォームをベースとしたデジタル暗号化技術サービス(DET Service)の提供を開始した...全文を読む

dp_podi_labelexpo2025_20250625_tn.jpg

PODi、「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集開始

2025年6月25日

 (一社)PODi(荒井純一代表理事)は、ラベル・パッケージ業界の世界最大級の展示会「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集を開始した。  LABELEXP...全文を読む

dp_accuriopress_c7100_enhanced_20250625_tn.jpg

コニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売

2025年6月25日

 コニカミノルタジャパン(株)(本社/東京都港区、一條啓介社長)は、高画質及び多彩な用紙への対応力と、自動品質最適化ユニットで評価を得ているデジタル印刷システム「AccurioPres...全文を読む

dp_direct_to_shape_printing_system_20250625_tn.jpg

エプソン、立体物への直接印刷を可能にする「Direct to Shape Printing System」発表

2025年6月25日

 セイコーエプソン(株)は、海外では初出展となる、立体物への直接印刷を可能にする「Direct to Shape Printing System」を、6月24日から27日にドイツ、メッ...全文を読む

dp_pns_revoria_xmf_pressready_20250609_tn.jpg

パラシュート、次世代型MIS「PNS」にメーカーワークフローソフトウェア連携機能を追加

2025年6月11日

 パラシュート(株)(東京都世田谷区、兵藤伊織社長)は6月9日から、印刷業務の基幹システム「Print Navigator System」(プリントナビゲーターシステム、以下PNS)に...全文を読む

新着トピックス

リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]

2025年6月27日ケーススタディ

 「アイデア什器」の(株)リンクス(本社/岐阜県関市倉知2639-1、吉田哲也社長)は昨年11月、富士フイルムの枚葉インクジェットデジタルプレス「JetPress750S」(厚紙仕様)...全文を読む

accuriopress_c14010s_20250529_tn.jpg

コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開

2025年6月4日製品・テクノロジー

 コニカミノルタジャパン(株)は、デジタルカラー印刷システムの最上位機種「AccurioPress(アキュリオプレス) C14010シリーズ」の発売を記念して4月23・24日の2日間、...全文を読む

ohmura_revoriapress_pc1120_tn_dp.jpg

大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応

2025年5月8日ケーススタディ

 山口県を拠点に、印刷を中心とした情報ソリューション事業を展開する大村印刷(株)(本社/山口県防府市西仁井令1-21-55、河内和明社長)は2022年2月、富士フイルムのプロダクション...全文を読む

ミマキ、オンデマンド捺染は「無水」へ - テキスタイルプリンタ2機種発表

2025年2月27日ニュース

  • twitter
  • facebook
  • line

 (株)ミマキエンジニアリング(池田和明社長)は、テキスタイル・アパレル市場に向け、水の使用が極めて少なく、多様な生地にプリントできるダイレクト捺染インクジェットプリンタ「Tx330-1800」「Tx330-1800B」を発表した。

Tx330-1800

Tx330-1800B

 繊維製品製造、とくに染色(染料で生地を着色する)工程における膨大な水の使用が深刻な環境問題となっている。染色にともなう廃水は世界の工業水汚染の20%に当たり、廃水に含まれる有害な化学物質が人体や環境へ影響を及ぼすことが指摘されている。また、染色は薬剤調合や温度管理など熟練した職人の技術が必要である。昨今の人手不足による後継や労働力確保が困難であることから繊維工業事業は減少傾向にあり、アパレルブランドの海外製造依存によるコスト競争激化と輸送・在庫廃棄によるCO2排出も、繊維業界の持続化を推進する上で問題視されている。

 アパレル業界においてはその素材やデザインの多様化、トレンドサイクルや生産プロセスの短期化、さらに環境配慮された捺染方式が求められており、消費地の限られたスペースでオンデマンド生産できるデジタル捺染の市場拡大が予想されている。

 このたび発表された両プリンタは、捺染工程でほとんど水を使用しない、専用の捺染顔料インクと昇華染料インクを使用可能なダイレクト捺染インクジェットプリンタ。従来の染料インクにおける大量に水を使う煩雑な捺染工程と比較し、これらのインクはプリントとベーキング(熱処理)の簡単な手順で捺染工程が完了するため、給排水や浄水設備の設置および染色の専門知識が不要である。また、同社のフラッグシップ・プリンタに搭載される高解像度・高精細のプリントヘッド「330エンジン」と同社独自のイメージング技術を搭載し、美しいグラデーション表現と高濃度プリントを実現している。

 「Tx330-1800」は布地と紙のプリントに対応したハイブリッドモデル。また「Tx330-1800B」は省スペースのベルト搬送システムを採用し、アパレルに汎用される伸縮生地や厚手、薄手の生地を安定してプリントできる。

 捺染顔料インクは天然繊維(綿・麻・シルクなど)、再生繊維(レーヨン・キュプラなど)および化学繊維(ナイロンなど)の多種に渡る生地の捺染ができる。また昇華染料インクはポリエステル生地への染色ができ、ファブリックサイン、ファッションアパレル、スポーツアパレルで活用されている。

新着ニュース

新着トピックス

PAGE TOP