連載|より包装材料の印刷の理解を深めるために - 4
伸びるデジタル印刷と包装分野への参入
2018年8月7日スペシャリスト
-
多くの包装形態があります。世界の包装の大部分は、これらの形態のいずれか、あるいは少し改良した形態を使用しており、すべてが印刷対象です。今回は、食品の主要な包装形態について説明します。
軟包装で多用されるピロー包装
枕に似ているためだが、世界では「センターシール(center seal)」と呼ばれ、巻き取り供給され、筒状にシールし、底部(端面)をヒートシールして、内容物を入れ、トップをシールする。最も採用が多い包装形態である。印刷ビジネス対象としては、受注すべき包装形態である。縦型あるいは横型ピロー包装充填機で充填シールされる。ヒートシールが多いが、超音波シールされる場合もある。菓子類、スナック類、ラーメン類、冷凍食品、医薬品・化粧品のの外装など多くの商品の包装に使用されている。
三方シール
三方シール製袋機でパウチが製造され、充填シールされる多くの製品の包装に利用されている。ジッパー付き(チャック付き)も易開封・再封の面で多用されている。
フィルムを2つ折りして合わせた三方をシールして袋にする三方シール包装がある。包装機としては横型機と縦型機がある。縦シールで袋状にしてから中身を充填し、横シールにより密封する。即席ラーメンのスープなど小袋が代表的である。
深絞り成型
深絞り包装機は2種類のフラット(シート)フィルムを使用し、容器のような形状の包装する機械で、ボトム材(底材)を金型に合わせて成形して容器状にする。その成形部分に内容物を入れた後、トップ材(フタ材)でフタをするように真空、熱圧着を行う。焼き卵、カットハム・ソーセージ類、チーズ、焼魚など以外に、類似の技術でPVCシートを成型する医薬品用PTP(ブリスターパック)がある。
易開封性や再封性の蓋材が使用されている。
ボトム材には、絞った時に伸びやすい厚手の無延伸フィルムが適性が良く、その中でも共押出しフィルムが多用されている。
トップ材は延伸・無延伸フィルムどちらも使用され、印刷ビジネスの対象である。
次回はこの続きを説明します。
住本技術士事務所 所長 住本充弘氏(すみもと みつひろ)
技術士(経営工学)、包装管理士((社)日本包装技術協会認定)
日本包装コンサルタント協会会員・理事
技術士包装物流グループ会員・理事
日本包装学会会員新着トピックス
コダック、「ゲームチェンジャー」へ〜4つのコア技術を自社完結
2024年9月20日製品・テクノロジースペシャリスト
コダックは「drupa2024」において、ULTRASTREAMコンティニュアスインクジェットテクノロジーを搭載した「PROSPER ULTRA 520プレス」と、PROSPERイン...全文を読む
大阪印刷、同人誌印刷ビジネスで「圧倒的な画質」提供[AccurioJet KM-1e導入事例]
2024年9月20日ケーススタディ
同人誌印刷ビジネスで急成長を遂げる大阪印刷(株)(大阪市西淀川区御幣島5-5-23、根田貴裕社長)は今年4月、コニカミノルタの29インチ枚葉UVインクジェット印刷機「AccurioJ...全文を読む
最新ニュース
富士フイルム、TOKYO PACK 出展でパッケージの付加価値提案
2024年10月9日
富士フイルムグループは、「TOKYO PACK 2024(東京国際包装展)」に出展し、インクジェット方式やトナー方式など、富士フイルムが独自開発した幅広いラインアップのデジタルプリン...全文を読む
SCREEN GA、京都・久御山事業所に「インクジェットイノベーションセンター京都」開設
2024年10月7日
(株)SCREENグラフィックソリューションズ(京都府京都市、田中志佳社長、以下、SCREEN GA)は、2024年10月に印刷関連機器の開発・製造を担う京都・久御山事業所に「インク...全文を読む
SCREEN GA、「Horizon Smart Factory 2024」で無人化生産ラインを紹介
2024年9月24日
(株)SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)は、10月9日から11日の3日間、ホリゾン本社びわこ工場内「Horizon Inovation Park」(滋賀県...全文を読む
連載|より包装材料の印刷の理解を深めるために - 4
伸びるデジタル印刷と包装分野への参入
2018年8月7日スペシャリスト
一般社団法人PODi
1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。
多くの包装形態があります。世界の包装の大部分は、これらの形態のいずれか、あるいは少し改良した形態を使用しており、すべてが印刷対象です。今回は、食品の主要な包装形態について説明します。
軟包装で多用されるピロー包装
枕に似ているためだが、世界では「センターシール(center seal)」と呼ばれ、巻き取り供給され、筒状にシールし、底部(端面)をヒートシールして、内容物を入れ、トップをシールする。最も採用が多い包装形態である。印刷ビジネス対象としては、受注すべき包装形態である。縦型あるいは横型ピロー包装充填機で充填シールされる。ヒートシールが多いが、超音波シールされる場合もある。菓子類、スナック類、ラーメン類、冷凍食品、医薬品・化粧品のの外装など多くの商品の包装に使用されている。
三方シール
三方シール製袋機でパウチが製造され、充填シールされる多くの製品の包装に利用されている。ジッパー付き(チャック付き)も易開封・再封の面で多用されている。
フィルムを2つ折りして合わせた三方をシールして袋にする三方シール包装がある。包装機としては横型機と縦型機がある。縦シールで袋状にしてから中身を充填し、横シールにより密封する。即席ラーメンのスープなど小袋が代表的である。
深絞り成型
深絞り包装機は2種類のフラット(シート)フィルムを使用し、容器のような形状の包装する機械で、ボトム材(底材)を金型に合わせて成形して容器状にする。その成形部分に内容物を入れた後、トップ材(フタ材)でフタをするように真空、熱圧着を行う。焼き卵、カットハム・ソーセージ類、チーズ、焼魚など以外に、類似の技術でPVCシートを成型する医薬品用PTP(ブリスターパック)がある。
易開封性や再封性の蓋材が使用されている。
ボトム材には、絞った時に伸びやすい厚手の無延伸フィルムが適性が良く、その中でも共押出しフィルムが多用されている。
トップ材は延伸・無延伸フィルムどちらも使用され、印刷ビジネスの対象である。
次回はこの続きを説明します。
住本技術士事務所 所長 住本充弘氏(すみもと みつひろ)
技術士(経営工学)、包装管理士((社)日本包装技術協会認定)
日本包装コンサルタント協会会員・理事
技術士包装物流グループ会員・理事
日本包装学会会員
新着トピックス
-
共同印刷工業(京都)、安定性の高さが決め手[Revoria Press PC1120導入事例]
2024年10月9日 ケーススタディ
-
ミマキ、捺染方式を刷新 - 簡便性と汎用性の「TRAPIS」
2024年9月28日 製品・テクノロジー
-
コダック、「ゲームチェンジャー」へ〜4つのコア技術を自社完結
2024年9月20日 製品・テクノロジースペシャリスト
-
大阪印刷、同人誌印刷ビジネスで「圧倒的な画質」提供[AccurioJet KM-1e導入事例]
2024年9月20日 ケーススタディ
-
富士フイルムBI、独自のインクジェット技術で新たなソリューション提供
2024年9月11日 製品・テクノロジー
新着ニュース
SNSランキング
- 84shares大阪印刷、同人誌印刷ビジネスで「圧倒的な画質」提供[AccurioJet KM-1e導入事例]
- 68sharesafter drupa 2024|富士フイルム、「Discover the difference」─過去最大規模で
- 59sharesエプソン、印刷プロセスのデジタル化をリードするFiery社を完全子会社化
- 39sharesミマキ、印刷脱色技術実用化でタペストリーのアップサイクル実現
- 38shares富士フイルムBI、モノクロ機に印刷物の検品工程を自動化する新機能搭載
- 30shares独SDVグループ、PROSPER ULTRA 520プレス欧州初採用
- 30sharesエコー(東京)、「オフセットと遜色のない品質」[Revoria Press PC1120導入事例]
- 29shares日本HP、「HP Indigo実機見学会〜都内60分でおさえるHPデジタル印刷オープンハウス」開催
- 28shares富士フイルムBI、ワークフローの新領域へ〜真の自動化によるDXを訴求
- 21sharesSCREEN、「デジタルで彩るラベルの未来」テーマにラベルフォーラムジャパン2024に出展