ミマキ、IoTを活用したデジタル捺染システムをFESPAで発表
デジタル捺染用前後処理装置「Rimslow Series」発売
2018年5月16日ニュース
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(株)ミマキエンジニアリング(池田和明社長)は、2017年11月にRimslow社から事業を取得した捺染用の前後処理装置を自社製品ラインナップに加え、前処理機1モデル、蒸し機2モデル、洗い機1モデル、計4モデルを「Rimslow Series」として10月から販売を開始する。
インクジェットプリンタで捺染を行う際、生地に薬剤を塗布してプリント時のインク滲みを防止する「前処理」、インクジェットプリンタでの「プリント」、プリントしたインクを定着させるための「蒸し」、生地に残った前処理剤や余分なインクを落とす「洗い」の4工程がある。それぞれの工程で使用されるプリンタと前後処理用の設備は、従来だと別々のメーカーから購入する必要があった。また、生地やインク、生産地によって変わる生産条件が、仕上がりの品質(インクの浸透度合、画質、濃度、染着性)を決める上で重要な要素のひとつとなり、この条件を決定するには多くのコスト・時間・知識が必要だった。
このほど、前処理機、プリンタ、蒸し機、洗い機までを同社が完結したシステムとして提供することで、設備、推奨生産条件、ノウハウまで含めたトータルソリューション提案が可能となり、デジタル捺染ビジネスへの新規参入、事業内製化を容易に行えるようになる。
また、ダイレクト昇華プリントの場合も従来は前処理済の生地を購入する必要があったが、「Rimslow Series」の前処理機を使用することで、前処理工程を内製化できる。
同社では「全設備をMimaki製品に統一することで、商品の品質に問題が発生した時の原因特定/解決の窓口がひとつになるため、生産におけるダウンタイムを最小限にしてコストと時間の無駄を削減できる」としている。
「Rimslow Series」をネットワーク接続、生産データベース構築
さらに同社では、Mimakiテキスタイルプリンタと、このデジタル捺染用前後処理装置「Rimslow Series」をネットワークでつなぎ、生産データベースを構築することで「生産条件管理」「バーコードスキャンによる生産条件読み込み」「生産データベースの可視化」の3機能を実現するソフトウェア「Mimaki Job Controller TA」を発表した。
「生産条件管理」は、布の種類やインク、ユーザーの仕事によって変わる各マシンの生産条件を記録/管理する機能。これにより、リピート仕事を行う際に過去の条件を即時呼び出すことができ、また複数のマシンで生産する場合も同じデータベースの条件を共有することができる。
「バーコードスキャンによる生産条件読み込み」は、指示書などに印字されたバーコードをスキャンすることで、「生産条件管理」で決められた条件をデータベースから呼び出し、自動で設定できる機能。これにより、ヒューマンエラーによる条件設定ミスを防止できる。
「生産データベースの可視化」は、条件に加え、実生産数、生産者、生産時間、不良率といった生産に関わる情報を記録して可視化できる機能。過去の生産データも記録されるため、生産改善やコスト計算が可能で、また受注済案件の生産状況を社内で共有できる。
なお、「Rimslow Series」「Mimaki Job Controller TA」を含めたトータルソリューションを、5月15日からドイツ・ベルリンで開催されている「FESPA Global Print Expo2018」に参考出品している。
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「生産条件管理」は、布の種類やインク、ユーザーの仕事によって変わる各マシンの生産条件を記録/管理する機能。これにより、リピート仕事を行う際に過去の条件を即時呼び出すことができ、また複数のマシンで生産する場合も同じデータベースの条件を共有することができる。
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