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ミヤコシ、軟包装印刷にデジタル革命〜水性インクジェットで課題解決へ

軟包装用フルカラー水性インクジェットプリンター「MJP30AXF」発表

2020年8月4日製品・テクノロジー

 (株)ミヤコシ(本社/千葉県習志野市、宮腰亨社長)は6月30日、オンラインによる記者会見を開催し、軟包装用フルカラー水性インクジェットプリンター「MJP30AXF」の機能概要などを発表した。
宮腰 社長
 会見の冒頭、挨拶した宮腰社長は「MJP30AXFは、IGAS2018の参考出展から約2年の開発期間を経て完成した。フィルム基材に対し、水性インクを確実に定着させる技術的なハードルが非常に高かったが、ようやく全世界に向けてリリースできるようになった」と、参考出展から正式リリースまでの経緯について説明。その上で宮腰社長は、MJP30AXFの最大の特徴として、水性インクの採用を挙げた上で「ポストコロナの時代を迎えたときに印刷市場が目指すべき方向、環境負荷の低減を実現できるばかりではなく、デジタル印刷機の特徴を活かし、軟包装印刷の課題であった多品種・小ロットへの対応が可能となる」と述べ、すでに国内市場で1台が稼働を開始していることを明らかにした。

 MJP30AXFは、水性顔料インクの採用した食品包装印刷に対応する軟包装用フルカラー水性インクジェットプリンター。従来では、困難であった水性インクによるフィルム印刷をインラインのプライマー塗布とコロナ処理、さらに新設計の乾燥システムで実現する。
オンラインでMJP30AXFの印刷デモを披露
 同機は、優れた小ロット対応力で、フィルムなどの余剰在庫の削減やヤレの低減により環境負荷低減にも寄与する。無版印刷のため、複数の小ロットジョブを面付けすることで、ノンストップによる連続印刷が可能。また、軟包装で重要なエンドレス印刷を実現しており、これにより途切れのない絵柄とリード線で後加工機を制御することができる。対応する基材幅は790mmで、市場で流通する多くの軟包装アプリケーションをカバーすることができる。具体的には、幅370mmの合掌袋にも対応する。

 印刷速度については、印刷幅750mm(30インチ)を分速50mの高速印刷を実現。また、製版、刷版、版交換、インク交換などの作業が一切不要のため、段取り時間を大幅に短縮することが可能。

 印刷品質については、1,200×1,200dpiの高解像度最新ヘッドの搭載により、4ポイントでもシャープな文字が印刷できる。色数はCMYK+WWの仕様で、W(白)をダブルで塗布することで高い隠蔽効果を付加することができる。
印刷サンプル
 さらに同機は、内蔵カメラで色間の見当ずれを監視し、自動補正する自動見当機能や、ヘッドの抜けピンを検出し、抜け・スジを目立たなくする自動抜けピン補正機能を搭載しているので、稼働中でも安定した品質管理ができる。

 また、オプションのバリアブル印刷機能により、パーソナルプロモーション対応、セキュリティ対応、さらにはトラッキング機能の追加も可能となっている。

 同社では、当面の販売目標として年間10台、将来的には年間30台を見込んでいる。

 このあと、MJP30AXFの開発コンセプトの説明や実機によるデモンストレーションが披露された。

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 (株)ミヤコシ(本社/千葉県習志野市、宮腰亨社長)は6月30日、オンラインによる記者会見を開催し、軟包装用フルカラー水性インクジェットプリンター「MJP30AXF」の機能概要などを発表した。
宮腰 社長
 会見の冒頭、挨拶した宮腰社長は「MJP30AXFは、IGAS2018の参考出展から約2年の開発期間を経て完成した。フィルム基材に対し、水性インクを確実に定着させる技術的なハードルが非常に高かったが、ようやく全世界に向けてリリースできるようになった」と、参考出展から正式リリースまでの経緯について説明。その上で宮腰社長は、MJP30AXFの最大の特徴として、水性インクの採用を挙げた上で「ポストコロナの時代を迎えたときに印刷市場が目指すべき方向、環境負荷の低減を実現できるばかりではなく、デジタル印刷機の特徴を活かし、軟包装印刷の課題であった多品種・小ロットへの対応が可能となる」と述べ、すでに国内市場で1台が稼働を開始していることを明らかにした。

 MJP30AXFは、水性顔料インクの採用した食品包装印刷に対応する軟包装用フルカラー水性インクジェットプリンター。従来では、困難であった水性インクによるフィルム印刷をインラインのプライマー塗布とコロナ処理、さらに新設計の乾燥システムで実現する。
オンラインでMJP30AXFの印刷デモを披露
 同機は、優れた小ロット対応力で、フィルムなどの余剰在庫の削減やヤレの低減により環境負荷低減にも寄与する。無版印刷のため、複数の小ロットジョブを面付けすることで、ノンストップによる連続印刷が可能。また、軟包装で重要なエンドレス印刷を実現しており、これにより途切れのない絵柄とリード線で後加工機を制御することができる。対応する基材幅は790mmで、市場で流通する多くの軟包装アプリケーションをカバーすることができる。具体的には、幅370mmの合掌袋にも対応する。

 印刷速度については、印刷幅750mm(30インチ)を分速50mの高速印刷を実現。また、製版、刷版、版交換、インク交換などの作業が一切不要のため、段取り時間を大幅に短縮することが可能。

 印刷品質については、1,200×1,200dpiの高解像度最新ヘッドの搭載により、4ポイントでもシャープな文字が印刷できる。色数はCMYK+WWの仕様で、W(白)をダブルで塗布することで高い隠蔽効果を付加することができる。
印刷サンプル
 さらに同機は、内蔵カメラで色間の見当ずれを監視し、自動補正する自動見当機能や、ヘッドの抜けピンを検出し、抜け・スジを目立たなくする自動抜けピン補正機能を搭載しているので、稼働中でも安定した品質管理ができる。

 また、オプションのバリアブル印刷機能により、パーソナルプロモーション対応、セキュリティ対応、さらにはトラッキング機能の追加も可能となっている。

 同社では、当面の販売目標として年間10台、将来的には年間30台を見込んでいる。

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