エプソン、インクジェット立体物印刷装置の量産工程における実用化を加速
2022年3月3日ニュース
-
セイコーエプソン(株)(以下、エプソン)は、さまざまな立体物の表面へダイレクトに印刷ができるインクジェット立体物印刷装置について、フルカラー印刷の実現と顧客との接点強化により、さまざまな量産工程における実用化を加速させている。
昨今のニーズやデザインの多様化により、製品や梱包材などさまざまな立体物の表面に対して、デザインなどの加飾、金属インクなどの機能性インクの塗布、バーコードのような情報ラベルの貼付などの、ダイレクトに印刷したいという要望が高まっている。しかし、従来のアナログ印刷による生産手法やプリンターは平面への印刷が主流であり、立体物に対してダイレクトに印刷することは困難であった。そのため複数の工程が必要になったり、手作業で行ったりする必要があり、生産の効率性を落とす要因となっていた。さらに有機溶剤インクを使用するケースでは、より安全な労働環境の整備が課題となっている。
エプソンは、2020年に液滴を微小かつ正確に吐出できるインクジェットヘッドをロボットアームの先端に装着し平面だけではなく曲面でも高精度に走査させることで、立体物の表面へダイレクトにインクジェット印刷ができる装置を開発。2021年には、エプソンの強みであるインクジェット技術とロボット制御技術をさらに融合させた単色のインクジェット立体物印刷装置を開発し、顧客の生産現場に導入。従来は、熟練の作業者に頼っていた立体物の印刷について、自動化、デジタル化を図ることで、生産性や安全性の向上に加え、これまでの製造方法では実現できない機能やデザインといった価値の付加、少量多品種に対応したオンデマンド生産ができることを実証した。
そこでエプソンは、立体物への印刷自動化に関する顧客の具体的ニーズを把握する取り組みを強化するとともに、インクジェット立体物印刷装置についてフルカラー化を図り、顧客の量産工程での実用化を加速させている。具体的には、まず2022年3月9日から東京ビッグサイトで行われる2022国際ロボット展のエプソンブースで、活用例のひとつとして梱包材に対する単色印刷のデモンストレーションを実施し、インクジェット立体物印刷装置の認知を高めていく。
さらに、カラーのインクジェット立体物印刷装置について、2022年度第1四半期までの開発に目途が立ったことから、立体物へのダイレクトのフルカラー印刷も可能となる。加えて富士見事業所(長野県諏訪郡富士見町)に開設されている「インクジェットイノベーションラボ富士見」に、従来から設置されているR&D用インクジェット装置に加え、2022年度第2四半期にカラーのインクジェット立体物印刷装置も設置し、顧客との接点を強化するとともに、顧客の工程に合わせて実用化を図っていく。
最新ニュース
日本HP、KADOKAWA「出版製造流通DXプロジェクト」を支援
2025年1月21日
(株)日本HP(本社/東京都港区、岡戸伸樹社長)は1月16日、(株)KADOKAWA(本社/東京都千代田区、夏野剛社長・CEO)の運営する埼玉県所沢市の大型文化複合施設「ところざわサ...全文を読む
2025年1月20日
ローランド ディー.ジー.(株)は、大判インクジェットプリンターTrueVISシリーズ「LG-640/540/300」と、DGXPRESSシリーズの「UG-642」で使用できる拡張テ...全文を読む
swissQprint、第5世代フラットベッド新モデル-生産性23%向上
2025年1月14日
swissQprintは、プラットフォームを全面的に刷新し、生産性、精度、アプリケーションの多用途性を新たなレベルへと引き上げたフラットベッド新世代モデルを発表した。新モデルは従来機...全文を読む
エプソン、よりサステナブルなデジタル捺染機Monna Lisa「ML-8000U」発売
2024年12月23日
エプソン販売(株)は、デジタル捺染機Monna Lisaシリーズの新商品として8ヘッド搭載モデル「ML-8000U」を12月18日より発売を開始した。 Monna Lisa「ML-...全文を読む
ハイデルベルグ社、3,000台目のバーサファイアシステムをドイツユーザーに納入
2024年12月18日
ハイデルベルグ社(ドイツ)は、ドイツ・バイエルン州オーバーハヒングに拠点を置くシュットナーオフセットドルック社(シュットナードルック社)に販売3,000台目となるバーサファイアデジタ...全文を読む
新着トピックス
FFGS、潜在ニーズ発見と技術検証の場として機能[Solution Design Lab.]
2024年12月23日企業・経営
富士フイルムグラフィックソリューションズ(株)(山田周一郎社長、以下「FFGS」)は今年6月、西麻布にあるショールームをデジタル印刷に特化した「課題解決の検証の場」としてフルリニュー...全文を読む
竹田印刷、多様な個性をかたちに〜アール・ブリュット作品を世界に発信
2024年12月6日企業・経営
竹田印刷(株)(本社/愛知県名古屋市)は、アール・ブリュット(障がい者の表現)作家が描いたデザインを用いて制作した印刷物を、2024年度の「Innovation Print Awar...全文を読む
奥村印刷、新たな価値を紙に付加〜「折り紙食器 beak」でIPA2024に入賞
2024年11月20日企業・経営
奥村印刷(株)(本社/東京都北区、奥村文泰社長)は、2024年度の「Innovation Print Awards(以下、IPA)」において、「サステナビリティ部門」第1位を獲得した...全文を読む
エプソン、インクジェット立体物印刷装置の量産工程における実用化を加速
2022年3月3日ニュース
セイコーエプソン(株)(以下、エプソン)は、さまざまな立体物の表面へダイレクトに印刷ができるインクジェット立体物印刷装置について、フルカラー印刷の実現と顧客との接点強化により、さまざまな量産工程における実用化を加速させている。
昨今のニーズやデザインの多様化により、製品や梱包材などさまざまな立体物の表面に対して、デザインなどの加飾、金属インクなどの機能性インクの塗布、バーコードのような情報ラベルの貼付などの、ダイレクトに印刷したいという要望が高まっている。しかし、従来のアナログ印刷による生産手法やプリンターは平面への印刷が主流であり、立体物に対してダイレクトに印刷することは困難であった。そのため複数の工程が必要になったり、手作業で行ったりする必要があり、生産の効率性を落とす要因となっていた。さらに有機溶剤インクを使用するケースでは、より安全な労働環境の整備が課題となっている。
エプソンは、2020年に液滴を微小かつ正確に吐出できるインクジェットヘッドをロボットアームの先端に装着し平面だけではなく曲面でも高精度に走査させることで、立体物の表面へダイレクトにインクジェット印刷ができる装置を開発。2021年には、エプソンの強みであるインクジェット技術とロボット制御技術をさらに融合させた単色のインクジェット立体物印刷装置を開発し、顧客の生産現場に導入。従来は、熟練の作業者に頼っていた立体物の印刷について、自動化、デジタル化を図ることで、生産性や安全性の向上に加え、これまでの製造方法では実現できない機能やデザインといった価値の付加、少量多品種に対応したオンデマンド生産ができることを実証した。
そこでエプソンは、立体物への印刷自動化に関する顧客の具体的ニーズを把握する取り組みを強化するとともに、インクジェット立体物印刷装置についてフルカラー化を図り、顧客の量産工程での実用化を加速させている。
具体的には、まず2022年3月9日から東京ビッグサイトで行われる2022国際ロボット展のエプソンブースで、活用例のひとつとして梱包材に対する単色印刷のデモンストレーションを実施し、インクジェット立体物印刷装置の認知を高めていく。
さらに、カラーのインクジェット立体物印刷装置について、2022年度第1四半期までの開発に目途が立ったことから、立体物へのダイレクトのフルカラー印刷も可能となる。加えて富士見事業所(長野県諏訪郡富士見町)に開設されている「インクジェットイノベーションラボ富士見」に、従来から設置されているR&D用インクジェット装置に加え、2022年度第2四半期にカラーのインクジェット立体物印刷装置も設置し、顧客との接点を強化するとともに、顧客の工程に合わせて実用化を図っていく。
新着ニュース
-
日本HP、KADOKAWA「出版製造流通DXプロジェクト」を支援
2025年1月21日 ニュース
-
ローランドDG、UVプリンターが紙器パッケージ製作に対応
2025年1月20日 ニュース
-
swissQprint、第5世代フラットベッド新モデル-生産性23%向上
2025年1月14日 ニュース
-
エプソン、よりサステナブルなデジタル捺染機Monna Lisa「ML-8000U」発売
2024年12月23日 ニュース
-
ハイデルベルグ社、3,000台目のバーサファイアシステムをドイツユーザーに納入
2024年12月18日 ニュース
新着トピックス
SNSランキング
- 41sharesローランドDG、UVプリンターが紙器パッケージ製作に対応
- 39sharesSCREEN、Hunkeler Innovationdaysでインクジェットと後加工機の連携披露
- 39sharesミマキ、印刷脱色技術実用化でタペストリーのアップサイクル実現
- 38sharesKOMORI、241名が来場した新春特別内覧会のデモ動画(Impremia IS29s」公開
- 36sharesエプソン、使いやすさと安定稼働を両立したエプソン初のDTF専用プリンター発売
- 33sharesFFGS、潜在ニーズ発見と技術検証の場として機能[Solution Design Lab.]
- 29sharesKOMORI、インクジェット印刷機とデジタル加飾機の連携披露
- 25shares富士フイルムBI、デジタル印刷作品のコンテスト「IPA」の作品募集開始
- 25sharesSCREEN GA、高速連帳IJの次世代モデル「Truepress JET 520NX AD」発売
- 25shares富士フイルムBI、1パス5色印刷を可能にしたミドルレンジモデルを発売