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先進のデータ駆動型マーケティング技術における印刷物の役割

2018年8月10日マーケティングスペシャリスト

一般社団法人PODi

一般社団法人PODi

1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

企業は多くのデータに関するニーズをアウトソースする

 ほとんどのマーケティング部門にとって、本格的なデータ駆動型マーケティングは未だに初期段階にある。その結果、多くのマーケターは、実際のソリューションを提供する信頼性のあるパートナーに、これらのサービスをアウトソースしうる。これは、1,000人以上の従業員を雇っている大規模の企業の場合、とくに当てはまる。

あなたの会社にとって、データ品質および拡充のサービスを第三者に頼む可能性がどのぐらいありますか?(会社規模別)

 マーケティングを行っている企業がデータインフラストラクチャの構築に投資しつつある中で、前向きな印刷会社は、より高度なデータ管理サービスを提供し、統合されたデジタル機能によって、そのサービスを増強している。 DMのキャンペーンは、既にデータサービス機能によって強化されているが、今後は増加しているリード創出のためのマーケティング活動が、データ駆動のサービスに大きな機会を与える。印刷会社にとってのスイートスポットであるオンラインとオフラインの統合こそが、サードパーティーにデータの品質管理と拡充を依頼する最大の理由である。

あなたの会社はデータ品質および拡充を行うために、なぜ第三者を利用しますか?

印刷会社はどのように付加価値できるか?

 マーケターは印刷会社とのデータ駆動型マーケティングのサービスのためのパートナーシップを探求する際に要件としている機能は一般的に下記の通り。

・複数のソースおよびチャネルからのデータの集約
・セグメンテーション/ターゲティングのための顧客の挙動や他の行動に関するデータの入手
・効果的なコンテンツの配信およびコンプライアンスのために、正しいデータを保つ
・考察やセグメンテーションを制限する異種、あるいは不完全なデータセットを排除すること
・ウェブサイト、電子メール、検索、ソーシャル、モバイル、DMを含むすべての重要なタッチポイントから一貫した顧客体験を提供すること
・マーケティングのコンテンツとそれぞれのチャネルの測定結果およびアトリビューションを行うこと
・さまざまなメッセージ、チャネル、セグメンテーション・スキーム(決定方法)が、ビジネスにどう影響を与えるかをテストすること
・顧客の活動やアトリビュートに基づいた、リアルタイムを配信するためのパーソナライズされたコンテンツ配信のプロセスを自動化すること
・データセキュリティ、コンプライアンス、規制課題の管理

 各会社それぞれに独特な課題があるため、印刷会社にとって顧客のニーズに合わせ、サービスをカスタマイズすることによって、さらに付加価値を向上させることができる。InfoTrendsがインタビューした大手印刷会社の上級副社長の話によれば、「通常はワークフローを決め、データを毎日、毎週、毎月それぞれのベースで製作し、受け取ることを可能とします。多数のABテストを行い、顧客が最良のレスポンスを獲得するためのサポートを行い、そしてレスポンス率を高めるための提案の開発をサポートします。次に、Webのマーケティングオートメーションプラットフォームによって、これらの変更を適用し、結果測定を行います」。

結論

 最終的には、データ駆動マーケティングのサービスは、印刷会社にとって大きな成長機会である。DMA(データ・マーケティング・アソシエーション)は、データ駆動型マーケティング分野が966,000人の雇用を占め、米国経済に2,020億ドルの収益をもたらすと推計している。マーケターは、さまざまな理由からデータ駆動キャンペーンを実施するのに苦労している。その理由として、ITへの投資が不十分で、社内の既存のスキルや資源の不足である。現在のマーケターは、データ駆動型アプローチをキャンペーンに活かすことを望んでいるが、高品質なデータの不足、異なるデータソース、そして不十分なスキル/技術/専門知識のため、大きな課題がある。さらに、多くのマーケターはキャンペーンを設計する際に、複数の顧客と見込み客のデータベースを管理する課題に立ち向かっている。その結果、データ品質を向上させ、データを拡充、向上させ、分析と測定を行うために、第三者を利用することは徐々に一般的となった。これは、今まで提供してきたサービスをダイレクトマーケティングのバリューチェーンの新しい範囲に拡大したい印刷会社に機会を提供する。

 最後のメッセージは、データ駆動マーケティングは印刷物を促進する。印刷会社は、マーケティング業界に、統合されたキャンペーンのひとつの要素として、印刷物を受け取った人をデジタルチャネルまで誘導するために、印刷物が果たす役割を伝える必要がある。我々は印刷会社としてこの分野の専門家であり、我々以外に誰ができるというのか?

[1] 出典: Tech "Democratization" Seen Fueling Analytics Boom, Datanami 2016

http://whattheythink.com
By:Jennifer Bergin
Published:2016年3月30日
原文:http://whattheythink.com/articles/84665-advanced-data-driven-marketing-techniques-role-print/

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2018年8月10日マーケティングスペシャリスト

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1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

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企業は多くのデータに関するニーズをアウトソースする

 ほとんどのマーケティング部門にとって、本格的なデータ駆動型マーケティングは未だに初期段階にある。その結果、多くのマーケターは、実際のソリューションを提供する信頼性のあるパートナーに、これらのサービスをアウトソースしうる。これは、1,000人以上の従業員を雇っている大規模の企業の場合、とくに当てはまる。

あなたの会社にとって、データ品質および拡充のサービスを第三者に頼む可能性がどのぐらいありますか?(会社規模別)

 マーケティングを行っている企業がデータインフラストラクチャの構築に投資しつつある中で、前向きな印刷会社は、より高度なデータ管理サービスを提供し、統合されたデジタル機能によって、そのサービスを増強している。 DMのキャンペーンは、既にデータサービス機能によって強化されているが、今後は増加しているリード創出のためのマーケティング活動が、データ駆動のサービスに大きな機会を与える。印刷会社にとってのスイートスポットであるオンラインとオフラインの統合こそが、サードパーティーにデータの品質管理と拡充を依頼する最大の理由である。

あなたの会社はデータ品質および拡充を行うために、なぜ第三者を利用しますか?

印刷会社はどのように付加価値できるか?

 マーケターは印刷会社とのデータ駆動型マーケティングのサービスのためのパートナーシップを探求する際に要件としている機能は一般的に下記の通り。

・複数のソースおよびチャネルからのデータの集約
・セグメンテーション/ターゲティングのための顧客の挙動や他の行動に関するデータの入手
・効果的なコンテンツの配信およびコンプライアンスのために、正しいデータを保つ
・考察やセグメンテーションを制限する異種、あるいは不完全なデータセットを排除すること
・ウェブサイト、電子メール、検索、ソーシャル、モバイル、DMを含むすべての重要なタッチポイントから一貫した顧客体験を提供すること
・マーケティングのコンテンツとそれぞれのチャネルの測定結果およびアトリビューションを行うこと
・さまざまなメッセージ、チャネル、セグメンテーション・スキーム(決定方法)が、ビジネスにどう影響を与えるかをテストすること
・顧客の活動やアトリビュートに基づいた、リアルタイムを配信するためのパーソナライズされたコンテンツ配信のプロセスを自動化すること
・データセキュリティ、コンプライアンス、規制課題の管理

 各会社それぞれに独特な課題があるため、印刷会社にとって顧客のニーズに合わせ、サービスをカスタマイズすることによって、さらに付加価値を向上させることができる。InfoTrendsがインタビューした大手印刷会社の上級副社長の話によれば、「通常はワークフローを決め、データを毎日、毎週、毎月それぞれのベースで製作し、受け取ることを可能とします。多数のABテストを行い、顧客が最良のレスポンスを獲得するためのサポートを行い、そしてレスポンス率を高めるための提案の開発をサポートします。次に、Webのマーケティングオートメーションプラットフォームによって、これらの変更を適用し、結果測定を行います」。

結論

 最終的には、データ駆動マーケティングのサービスは、印刷会社にとって大きな成長機会である。DMA(データ・マーケティング・アソシエーション)は、データ駆動型マーケティング分野が966,000人の雇用を占め、米国経済に2,020億ドルの収益をもたらすと推計している。マーケターは、さまざまな理由からデータ駆動キャンペーンを実施するのに苦労している。その理由として、ITへの投資が不十分で、社内の既存のスキルや資源の不足である。現在のマーケターは、データ駆動型アプローチをキャンペーンに活かすことを望んでいるが、高品質なデータの不足、異なるデータソース、そして不十分なスキル/技術/専門知識のため、大きな課題がある。さらに、多くのマーケターはキャンペーンを設計する際に、複数の顧客と見込み客のデータベースを管理する課題に立ち向かっている。その結果、データ品質を向上させ、データを拡充、向上させ、分析と測定を行うために、第三者を利用することは徐々に一般的となった。これは、今まで提供してきたサービスをダイレクトマーケティングのバリューチェーンの新しい範囲に拡大したい印刷会社に機会を提供する。

 最後のメッセージは、データ駆動マーケティングは印刷物を促進する。印刷会社は、マーケティング業界に、統合されたキャンペーンのひとつの要素として、印刷物を受け取った人をデジタルチャネルまで誘導するために、印刷物が果たす役割を伝える必要がある。我々は印刷会社としてこの分野の専門家であり、我々以外に誰ができるというのか?

[1] 出典: Tech "Democratization" Seen Fueling Analytics Boom, Datanami 2016

http://whattheythink.com
By:Jennifer Bergin
Published:2016年3月30日
原文:http://whattheythink.com/articles/84665-advanced-data-driven-marketing-techniques-role-print/

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