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ハイデルベルグ・ジャパン、「Primefire 106」国内1号機は来年初旬

B1対応インクジェットデジタル印刷機の販売開始

2018年11月26日製品・テクノロジー

 ハイデルベルグ・ジャパン(株)(水野秀也社長)は今夏より、B1インクジェットデジタル印刷機「Primefire(プライムファイア)106」の国内販売を開始した。

 Primefire106は、ハイデルベルグ社がdrupa2016で発表した、富士フイルムと共同開発したB1用紙サイズ対応・解像度1,200×1,200dpiで毎時2,500枚の印刷を実現する水性インクジェットデジタル印刷システム。富士フイルムのインクジェットヘッド技術「SAMBA Technology」とインク中の顔料を高速に凝集させるRAPIC(ラピック)技術を搭載し、滲みのないシャープさと、独自の4階調変調方式による階調再現性で、高密度かつ高精細な描写を実現している。
Primefire 106
 さらに、7色(CMYK、オレンジ、緑、紫)の水性顔料インクは、パントンカラーを95%カバーする幅広い色域を実現するだけでなく、食品包装や医薬品の紙器パッケージに適した安全性を兼ね備えている。

 システムは、プリセットプラスフィーダー、プレコンディショニングユニット、インクジェットユニット、ドライユニット、コーティングユニット、デリバリ、コントロールセンターで構成され、デジタルフロントエンド「プリネクトDFE」によって制御されている。

 ハイデルベルグ社では、drupa2016での発表以来、順調にベータテストを重ね、今年4月にはウィスロッホ-ヴァルドルフのパッケージソリューションのためのショールーム、ホール11に設置した1台を含め、合計4台のベータテスト機を出荷。そして、今年7月には、アメリカでの1号機をウォーネキーペーパーボックス社に納品。同機は、シリアルプロダクション1号機となる。

 今年7月に開催されたIGAS2018において、ハイデルベルグ・ジャパン社は、「Primefire106ワールド」というテーマのもとプライムファイア106 VRシアターを公開し、その機能を紹介した。

 同シアターでは、展示会場に機械を持ち込むという従来の手法ではなく、来場者にVRゴーグルを装着してもらい、機械の内部からその特徴を説明していくもの。

 ストーリーは、ハイデルベルグの本社工場ウィスロッホ-ヴァルドルフを訪れた訪問者が小さくなり用紙の上に乗って、「Primefire106スーパージャーニー」と名付けられた旅をしながらフィーダからデリバリまで、Primefire106の内側から機械の解説が行われた。さらにVR映像の後には、導入ユーザーとなったドイツのカラードルック社の事例のほか、(株)共進ペイパー&パッケージの鍛治川和広常務取締役ハコプレ事業部長と(株)金羊社の浅野晋作社長の2氏がPrimefire106への期待について語ったインタビュー映像も公開された。

 HDF21にあわせて来日したハイデルベルグ社のデジタル部門の総責任者モンセラート・ペドロ インサ氏は、「今度は2段階で印刷速度の改良を行っていく。2019年には、解像度1,200×1,200dpiのままで毎時3,500回転、そして生産スピードを追求するユーザーに対しては、解像度を下げて4,500回転まで上げることも計画している」と、今後の開発計画について明らかにした。

 なお、日本1号機は、来年初旬の納入を予定している。

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ハイデルベルグ・ジャパン、「Primefire 106」国内1号機は来年初旬

B1対応インクジェットデジタル印刷機の販売開始

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 ハイデルベルグ・ジャパン(株)(水野秀也社長)は今夏より、B1インクジェットデジタル印刷機「Primefire(プライムファイア)106」の国内販売を開始した。

 Primefire106は、ハイデルベルグ社がdrupa2016で発表した、富士フイルムと共同開発したB1用紙サイズ対応・解像度1,200×1,200dpiで毎時2,500枚の印刷を実現する水性インクジェットデジタル印刷システム。富士フイルムのインクジェットヘッド技術「SAMBA Technology」とインク中の顔料を高速に凝集させるRAPIC(ラピック)技術を搭載し、滲みのないシャープさと、独自の4階調変調方式による階調再現性で、高密度かつ高精細な描写を実現している。
Primefire 106
 さらに、7色(CMYK、オレンジ、緑、紫)の水性顔料インクは、パントンカラーを95%カバーする幅広い色域を実現するだけでなく、食品包装や医薬品の紙器パッケージに適した安全性を兼ね備えている。

 システムは、プリセットプラスフィーダー、プレコンディショニングユニット、インクジェットユニット、ドライユニット、コーティングユニット、デリバリ、コントロールセンターで構成され、デジタルフロントエンド「プリネクトDFE」によって制御されている。

 ハイデルベルグ社では、drupa2016での発表以来、順調にベータテストを重ね、今年4月にはウィスロッホ-ヴァルドルフのパッケージソリューションのためのショールーム、ホール11に設置した1台を含め、合計4台のベータテスト機を出荷。そして、今年7月には、アメリカでの1号機をウォーネキーペーパーボックス社に納品。同機は、シリアルプロダクション1号機となる。

 今年7月に開催されたIGAS2018において、ハイデルベルグ・ジャパン社は、「Primefire106ワールド」というテーマのもとプライムファイア106 VRシアターを公開し、その機能を紹介した。

 同シアターでは、展示会場に機械を持ち込むという従来の手法ではなく、来場者にVRゴーグルを装着してもらい、機械の内部からその特徴を説明していくもの。

 ストーリーは、ハイデルベルグの本社工場ウィスロッホ-ヴァルドルフを訪れた訪問者が小さくなり用紙の上に乗って、「Primefire106スーパージャーニー」と名付けられた旅をしながらフィーダからデリバリまで、Primefire106の内側から機械の解説が行われた。さらにVR映像の後には、導入ユーザーとなったドイツのカラードルック社の事例のほか、(株)共進ペイパー&パッケージの鍛治川和広常務取締役ハコプレ事業部長と(株)金羊社の浅野晋作社長の2氏がPrimefire106への期待について語ったインタビュー映像も公開された。

 HDF21にあわせて来日したハイデルベルグ社のデジタル部門の総責任者モンセラート・ペドロ インサ氏は、「今度は2段階で印刷速度の改良を行っていく。2019年には、解像度1,200×1,200dpiのままで毎時3,500回転、そして生産スピードを追求するユーザーに対しては、解像度を下げて4,500回転まで上げることも計画している」と、今後の開発計画について明らかにした。

 なお、日本1号機は、来年初旬の納入を予定している。

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