(株)モリサワ(森澤彰彦社長)が販売するオンデマンド印刷システム「RISAPRESS(リサプレス)」シリーズが、このほど発売20周年を迎えた。2002年4月、モノクロオンデマンド印刷からスタートした「RISAPRESS」は、フルカラー市場への進出、そしてライトプロダクション市場からヘビープロダクション市場へとその領域を拡大していった。モリサワは、「RISAPRESS」の販売を通じて、社是である「文字を通じて社会に貢献する」をオンデマンド印刷市場でも実践していく方針だ。4月15日には、コニカミノルタジャパン(株)(大須賀健社長)の協力のもと「RISAPRESS発売20周年」記者会見が開催された。
RISAPRESSシリーズは、2002年4月の発売開始以来、現在までにカラー・モノクロで40機種を越える製品がラインアップされている。
会見の冒頭、挨拶した森澤社長は、「20年前の印刷業界におけるオンデマンド印刷機は、カンプ出力が主流で高品質な印刷物を量産するという点では、まだ発展途上であったと記憶している」と発売開始当初の業界動向について振り返った上で「当社では、デジタル印刷市場に進出するにあたり、様々なメーカーの印刷機を検討した。その中で文字品質を最重要視して検討を重ねた結果、当社のフォントを一番きれいに再現できたのが、当時のコニカの印刷機であった」と改めて機種選定の経緯について説明した。
その上で森澤社長は、具体的な評価ポイントとして、当時の主流であったオイル定着とは異なるオイルレス定着により、軽オフセット印刷に近いクオリティを実現していること、同社の代表的なフォントであるリュウミンの細いウエイトや中ゴシックBBBが小さな文字サイズでも鮮明に印刷できたことを挙げた。
最後に森澤社長は、RISAPRESS発売20周年を新たなスタートと捉え、今後もコニカミノルタジャパンとのアライアンスを強化していくとともに、文字品質の観点からデジタル印刷市場に貢献していく考えを明らかにした。
続いて挨拶した大須賀社長は、「RISAPRESSの初号機は、世界初となる重合法トナーを採用したモデルとなっている。当時、粉砕法トナーが主力の中、当社の重合法トナーは、品質の観点から『フォントを忠実に出力できる機器』として評価されたことが、今日までのアライアンスにつながったと確信している」と述べた上で「省エネ設計による環境負荷軽減やエシカル対応メディアの活用による森林保全への貢献、シンプルな作業性による多様な人々へ働きやすい環境の提供が可能になることなど、持続可能な開発目標であるSDGsにも貢献できる」と、今後は、高品質・高生産性などの機能性だけでなく、SDGsに対応する生産システムとしての価値提供を行っていくことを明らかにした。
RISAPRESSは、重合法トナーの採用により、オイルレス出力が可能のため、軽オフセット印刷市場における新たな生産機として発売を開始。専用の多機能フィニッシャーのインライン接続などの機能ほか、最大の特長としてモリサワフォント7書体を標準搭載したことで、他のオンデマンド印刷機との差別化戦略を実現したことで、販売台数が年々加速している。
2002年の初代機リリースを皮切りに、2006年にフルカラーオンデマンド印刷機であるColor650シリーズで品質向上とオンデマンド印刷の裾野を拡大。そして2014年には、Color710シリーズおよびColor1000シリーズで印刷・後加工の自動化と生産性の向上を実現。2017年には、品質最適化ユニット「IQ-501」による色調整などのデジタルプリプレスの自動化・効率化を提案。そして2019年には、自動検品などの最先端テクノロジーを搭載したフラッグシップモデルとしてColor1400シリーズをリリースし、印刷現場における様々な課題を解決に貢献している。
モリサワでは、発売20周年を契機に1部から出力できるなど、オンデマンド印刷機の強みである極小ロット対応で、効率生産による無駄な印刷物の削減などでSDGsやサステナブルへの取り組みを訴求していく。
さらに「高精細な印字」や「UDフォント」で社是である「文字を通じて社会に貢献する」をオンデマンド印刷分野でも実践していく。また、発売20周年を記念したセミナーや各種キャンペーンなども実施していく予定。
コニカミノルタジャパンでは、生産プロセスの効率化や付加価値創造で印刷業界を支援していくことに加え、「誰にでも優しい文字」や「優れた組版ソリューション」など、モリサワとのシナジーで企業のSDGs対応を支援していく。
なお、会場では、「RISAPRESS発売20周年」を称え、大須賀社長から森澤社長に感謝状が贈られた。
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コニカミノルタジャパンとともにSDGs対応支援やサステナブルへの取り組みを加速
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(株)モリサワ(森澤彰彦社長)が販売するオンデマンド印刷システム「RISAPRESS(リサプレス)」シリーズが、このほど発売20周年を迎えた。2002年4月、モノクロオンデマンド印刷からスタートした「RISAPRESS」は、フルカラー市場への進出、そしてライトプロダクション市場からヘビープロダクション市場へとその領域を拡大していった。モリサワは、「RISAPRESS」の販売を通じて、社是である「文字を通じて社会に貢献する」をオンデマンド印刷市場でも実践していく方針だ。4月15日には、コニカミノルタジャパン(株)(大須賀健社長)の協力のもと「RISAPRESS発売20周年」記者会見が開催された。
RISAPRESSシリーズは、2002年4月の発売開始以来、現在までにカラー・モノクロで40機種を越える製品がラインアップされている。
会見の冒頭、挨拶した森澤社長は、「20年前の印刷業界におけるオンデマンド印刷機は、カンプ出力が主流で高品質な印刷物を量産するという点では、まだ発展途上であったと記憶している」と発売開始当初の業界動向について振り返った上で「当社では、デジタル印刷市場に進出するにあたり、様々なメーカーの印刷機を検討した。その中で文字品質を最重要視して検討を重ねた結果、当社のフォントを一番きれいに再現できたのが、当時のコニカの印刷機であった」と改めて機種選定の経緯について説明した。
その上で森澤社長は、具体的な評価ポイントとして、当時の主流であったオイル定着とは異なるオイルレス定着により、軽オフセット印刷に近いクオリティを実現していること、同社の代表的なフォントであるリュウミンの細いウエイトや中ゴシックBBBが小さな文字サイズでも鮮明に印刷できたことを挙げた。
最後に森澤社長は、RISAPRESS発売20周年を新たなスタートと捉え、今後もコニカミノルタジャパンとのアライアンスを強化していくとともに、文字品質の観点からデジタル印刷市場に貢献していく考えを明らかにした。
続いて挨拶した大須賀社長は、「RISAPRESSの初号機は、世界初となる重合法トナーを採用したモデルとなっている。当時、粉砕法トナーが主力の中、当社の重合法トナーは、品質の観点から『フォントを忠実に出力できる機器』として評価されたことが、今日までのアライアンスにつながったと確信している」と述べた上で「省エネ設計による環境負荷軽減やエシカル対応メディアの活用による森林保全への貢献、シンプルな作業性による多様な人々へ働きやすい環境の提供が可能になることなど、持続可能な開発目標であるSDGsにも貢献できる」と、今後は、高品質・高生産性などの機能性だけでなく、SDGsに対応する生産システムとしての価値提供を行っていくことを明らかにした。
RISAPRESSは、重合法トナーの採用により、オイルレス出力が可能のため、軽オフセット印刷市場における新たな生産機として発売を開始。専用の多機能フィニッシャーのインライン接続などの機能ほか、最大の特長としてモリサワフォント7書体を標準搭載したことで、他のオンデマンド印刷機との差別化戦略を実現したことで、販売台数が年々加速している。
2002年の初代機リリースを皮切りに、2006年にフルカラーオンデマンド印刷機であるColor650シリーズで品質向上とオンデマンド印刷の裾野を拡大。そして2014年には、Color710シリーズおよびColor1000シリーズで印刷・後加工の自動化と生産性の向上を実現。2017年には、品質最適化ユニット「IQ-501」による色調整などのデジタルプリプレスの自動化・効率化を提案。そして2019年には、自動検品などの最先端テクノロジーを搭載したフラッグシップモデルとしてColor1400シリーズをリリースし、印刷現場における様々な課題を解決に貢献している。
モリサワでは、発売20周年を契機に1部から出力できるなど、オンデマンド印刷機の強みである極小ロット対応で、効率生産による無駄な印刷物の削減などでSDGsやサステナブルへの取り組みを訴求していく。
さらに「高精細な印字」や「UDフォント」で社是である「文字を通じて社会に貢献する」をオンデマンド印刷分野でも実践していく。また、発売20周年を記念したセミナーや各種キャンペーンなども実施していく予定。
コニカミノルタジャパンでは、生産プロセスの効率化や付加価値創造で印刷業界を支援していくことに加え、「誰にでも優しい文字」や「優れた組版ソリューション」など、モリサワとのシナジーで企業のSDGs対応を支援していく。
なお、会場では、「RISAPRESS発売20周年」を称え、大須賀社長から森澤社長に感謝状が贈られた。
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