キーワードで検索

イグアス、深刻なマスク不足に3Dプリンターで貢献

繰り返し利用が可能な「3Dマスク」開発

2020年3月30日ニュース

 (株)イグアス(本社/神奈川県川崎市、矢花達也社長)は、新型コロナウイルスの感染拡大による深刻なマスク不足を受け、自社で販売する3Dプリンターを活用し、繰り返し利用可能な独自のマスク(以下、『3Dマスク』)を開発。3月下旬より、まずは、同社内に試験的に配布、社員のフィードバックを基にさらに改良を重ね、より広範な3Dマスク製作の展開を目指していく。

 マスクの装着は、厚生労働省の新型コロナウイルス対策基本方針の「咳エチケット」にも記載されており、現在もピークに達した需要に供給が及ばず、入手困難な状況が続いている。同社では、マスクの製作に適した素材の使用が可能なこと、短時間で製作が完了することなど、自社が製品販売を行っている3Dプリンターの可能性に着目。設計から製作まで、すべての工程を一貫して社内で実施することで、独自の3Dマスクを短期間で製作した。
3Dマスク
 今回の3Dマスクは、3Dスキャナー、モデリングソフトウェア、3Dプリンターを使用して製作。3Dスキャナーで人の顔をスキャン、スキャンデータを元に顔の輪郭に合わせて3Dマスクを設計した上で試作を繰り返し、人の輪郭と顔の各パーツの形状に沿ったフィット感のある最適な形状を実現している。柔軟性と耐久性のあるナイロン粉末材料を使用し、軽量で水や洗剤での洗浄もできるので清潔かつ繰り返しの使用が可能。また内部には布、ガーゼ、紙類等、使用者が選んだ素材をセットできる仕様となっている。
内部には使用者が選んだ素材をセットできる
 実際にマスクを装着した同社の社員からは、「一見堅そうに見えるが装着したらフィット感も良く違和感なく使えた」「マスクが入手できなかったので助かった。繰り返し使える点も良い」「家族の分も欲しい」などといった声があがっていることから、現在、ラインアップしている「男性用」「女性用」の3Dマスクに加え、今後は、「子供用」などバリエーションを増やしていく方針。

 なお、同社では、オリジナルで製作したマスクの設計データ(STLデータ)を無償で公開し、(https://www.iguazu-xyz.jp/knowledge/trend_02)3Dマスクの普及を働きかけていく。

最新ニュース

kyocera_drupa24_taskalfa_pro_55000c_dp_tn.jpg

京セラ、コート紙への印刷可能〜商業用インクジェットプリンター新製品展示

2024年4月17日

 京セラドキュメントソリューションズ(株)(安藤博教社長)は、「drupa2024」に出展し、「Small footprint,big potential」をコンセプトに、商業用・産業...全文を読む

morisawa_variablefonts_dp_tn.jpg

モリサワ、初の和文バリアブルフォント「DriveFlux」発表

2024年4月17日

 (株)モリサワ(森澤彰彦社長)は、2024年度の新書体として、同社初となる和文バリアブルフォント「DriveFlux(ドライブフラックス/仮称)」を開発中であることを発表した。  「...全文を読む

dp_fb_samba_20240416_tn.jpg

富士フイルムBI、高精細な画質と高速印刷を両立するプリントヘッドの駆動技術を新開発

2024年4月16日

 富士フイルムビジネスイノベーション(株)(本社/東京都港区、浜直樹社長・CEO)は、商業印刷用の高速ロール紙カラーインクジェットプリンター向けに、1,200×1,200dpiの解像度...全文を読む

fujifilm_drupa2024_jet-press-1160cfg_dp_tn.jpg

富士フイルム、drupa2024で商印向け連帳IJプリンター「Jet Press 1160CFG」公開

2024年4月4日

富士フイルムグループは、drupa2024 において世界展開する商業印刷向け連帳インクジェットプリンター「Jet Press 1160CFG」を初出展する。  同社は、1970年代後半...全文を読む

fujifilm_drupa2024_revoria-press-gc12500_dp_tn.jpg

富士フイルム、世界初の乾式トナーB2枚葉デジタルプレスを欧州初展示

2024年4月4日

  富士フイルム(株)(後藤禎一社長・CEO)はdrupa2024に出展し、世界初の乾式トナー方式によるB2サイズ枚葉デジタルプレス「Revoria Press GC12500」を欧州...全文を読む

新着トピックス

ffgs_digital24_tn.jpg

FFGS、製造現場の可視化・分析で印刷DXを支援

2024年4月5日マーケティング

 富士フイルムグラフィックソリューションズ(株)(山田周一郎社長、以下「FFGS」)が、印刷DXの支援活動を強化している。同活動は、製造現場を可視化・分析することで課題を抽出し、QCD...全文を読む

osakainsatsu_tec_coater_dp_mini.jpg

テクノロール、純国産機の「安心」提供[A3ノビサイズ枚葉コーター機]

2024年4月4日製品・テクノロジー

 印刷用ゴムロールおよび関連資材メーカーのテクノロール(株)(本社/大阪府和泉市テクノステージ3-4-5、畑中一辰社長)が開発したA3ノビサイズ対応の枚葉コーター機「TEC COATE...全文を読む

kodak_mercury_prosper7000.jpg

コダックジャパン、頁物印刷とパーソナライズDMの市場開拓へ

2024年4月3日スペシャリスト

 コダックジャパンは、日本市場において「効率性」にフォーカスした「頁物印刷」と、郵便料金改定とSDGsを起点とした「パーソナライズDM」という2つの市場に向けたインクジェットプリンティ...全文を読む

イグアス、深刻なマスク不足に3Dプリンターで貢献

繰り返し利用が可能な「3Dマスク」開発

2020年3月30日ニュース

  • twitter
  • facebook
  • line

 (株)イグアス(本社/神奈川県川崎市、矢花達也社長)は、新型コロナウイルスの感染拡大による深刻なマスク不足を受け、自社で販売する3Dプリンターを活用し、繰り返し利用可能な独自のマスク(以下、『3Dマスク』)を開発。3月下旬より、まずは、同社内に試験的に配布、社員のフィードバックを基にさらに改良を重ね、より広範な3Dマスク製作の展開を目指していく。

 マスクの装着は、厚生労働省の新型コロナウイルス対策基本方針の「咳エチケット」にも記載されており、現在もピークに達した需要に供給が及ばず、入手困難な状況が続いている。同社では、マスクの製作に適した素材の使用が可能なこと、短時間で製作が完了することなど、自社が製品販売を行っている3Dプリンターの可能性に着目。設計から製作まで、すべての工程を一貫して社内で実施することで、独自の3Dマスクを短期間で製作した。
3Dマスク
 今回の3Dマスクは、3Dスキャナー、モデリングソフトウェア、3Dプリンターを使用して製作。3Dスキャナーで人の顔をスキャン、スキャンデータを元に顔の輪郭に合わせて3Dマスクを設計した上で試作を繰り返し、人の輪郭と顔の各パーツの形状に沿ったフィット感のある最適な形状を実現している。柔軟性と耐久性のあるナイロン粉末材料を使用し、軽量で水や洗剤での洗浄もできるので清潔かつ繰り返しの使用が可能。また内部には布、ガーゼ、紙類等、使用者が選んだ素材をセットできる仕様となっている。
内部には使用者が選んだ素材をセットできる
 実際にマスクを装着した同社の社員からは、「一見堅そうに見えるが装着したらフィット感も良く違和感なく使えた」「マスクが入手できなかったので助かった。繰り返し使える点も良い」「家族の分も欲しい」などといった声があがっていることから、現在、ラインアップしている「男性用」「女性用」の3Dマスクに加え、今後は、「子供用」などバリエーションを増やしていく方針。

 なお、同社では、オリジナルで製作したマスクの設計データ(STLデータ)を無償で公開し、(https://www.iguazu-xyz.jp/knowledge/trend_02)3Dマスクの普及を働きかけていく。

新着ニュース

新着トピックス

PAGE TOP