キーワードで検索

ランダ社、軟包装市場へ進出 〜 輪転モデルの開発状況を報告

「Landa W10 Press」のプロモーションイベントを開催

2018年11月22日製品・テクノロジー

 ランダ社(イスラエル)は10月3日、輪転方式のランダナノプリンティングシステム「Landa W10 Press」のプロモーションイベントを開催し、現時点での開発状況や今後の展開などについて説明した。

 「Landa W10 Press」は、ランダ社の技術であるナノグラフィックプリンティングプロセス(ナノグラフィー)を搭載したナノグラフィックプリンティング輪転印刷機。同機は、軟包装を生産する印刷・加工企業向けに、時間効率が良くコスト効率の高い印刷ソリューションを提供する。主流の軟包装印刷用途においては、準備時間を必要としないデジタルテクノロジーを活用して、標準的なプラスチック被印刷体に100m/分の速度で印刷することができる。これにより、アナログとの採算分岐点として、1万メートルまでであれば、迅速な切り替えとオンデマンド印刷により、手頃な価格でのデジタル印刷生産を提供できる。
Landa W10 Press
 色数は、CMYKの4色のほか、OBGおよびホワイトの最大8色までの対応を予定している。

 印刷速度は、100m/分で、解像度は1,200dpi。ウェブ幅は、1,050mmで印刷幅は、1,032mまで。対応基材としては、現時点でプラスチック(BOPP、PET、BOPA、PE、CPP、アルミ蒸着紙PET)のほか、アルミフォイル、ボード、紙などのサポートが確認されている。

 同機には、ランダ社の独自技術であるナノグラフィックプリンティングプロセス(ナノグラフィー)が搭載されている。この革新的なシステムと印刷プロセスには、数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む、環境に配慮した独自開発の水性インク「ランダ ナノインク」を採用している。

 ナノグラフィックプリンティングプロセスでは、まず数十億個のインク滴を打ち出す。これはヘッドから原反に直接ではなくブランケットに射出される。それぞれのインク滴は、加熱されたブランケットに付着して広がると、すぐに水分が蒸発して、極めて薄いポリマー膜となる。転写のためにブランケットと原反が接触して圧力がかかると、この薄い500ナノメーターのインクの層は、原反に浸透することなく、強く瞬間的に接着する。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要で、ブランケット上のインク残りもない。

 ランダ社では、軟包装パッケージやそのパッケージ用途向けにLanda W10 Pressの開発を継続していく。

 ランダ社は、「日本の印刷品質への要求は非常に高いものがあるので、現状のものが、そのハードルを超えられるとは考えていない。これからもその要求に応えられるようなレベルのシステムに仕上げていく」との方針を明らかにした上で、今後は、イスラエル以外の国においてベータサイトを3社程度展開し、日本には2020年の後半に持ち込めるように考えていると説明した。

新着トピックス

ohmura_revoriapress_pc1120_tn_dp.jpg

大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応

2025年5月8日ケーススタディ

 山口県を拠点に、印刷を中心とした情報ソリューション事業を展開する大村印刷(株)(本社/山口県防府市西仁井令1-21-55、河内和明社長)は2022年2月、富士フイルムのプロダクション...全文を読む

dmsolutions_prosper_tn.jpg

ディーエムソリューションズ、最高毎時4万5,000通を達成[KODAK PROSPER S5導入事例]

2025年3月25日ケーススタディ

 ディーエムソリューションズ(株)(本社/東京都武蔵野市御殿山1-1-3 クリスタルパークビル2F、花矢卓司社長)は、KODAK PROSPER S5インプリンティングシステムを導入後...全文を読む

最新ニュース

parachute_dijital_20250630_tn.jpg

パラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始

2025年7月1日

 パラシュート(株)(東京都世田谷区、兵藤伊織社長)は2025年7月1日から、SaaSプラットフォームをベースとしたデジタル暗号化技術サービス(DET Service)の提供を開始した...全文を読む

dp_podi_labelexpo2025_20250625_tn.jpg

PODi、「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集開始

2025年6月25日

 (一社)PODi(荒井純一代表理事)は、ラベル・パッケージ業界の世界最大級の展示会「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集を開始した。  LABELEXP...全文を読む

dp_accuriopress_c7100_enhanced_20250625_tn.jpg

コニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売

2025年6月25日

 コニカミノルタジャパン(株)(本社/東京都港区、一條啓介社長)は、高画質及び多彩な用紙への対応力と、自動品質最適化ユニットで評価を得ているデジタル印刷システム「AccurioPres...全文を読む

ランダ社、軟包装市場へ進出 〜 輪転モデルの開発状況を報告

「Landa W10 Press」のプロモーションイベントを開催

2018年11月22日製品・テクノロジー

  • twitter
  • facebook
  • line

 ランダ社(イスラエル)は10月3日、輪転方式のランダナノプリンティングシステム「Landa W10 Press」のプロモーションイベントを開催し、現時点での開発状況や今後の展開などについて説明した。

 「Landa W10 Press」は、ランダ社の技術であるナノグラフィックプリンティングプロセス(ナノグラフィー)を搭載したナノグラフィックプリンティング輪転印刷機。同機は、軟包装を生産する印刷・加工企業向けに、時間効率が良くコスト効率の高い印刷ソリューションを提供する。主流の軟包装印刷用途においては、準備時間を必要としないデジタルテクノロジーを活用して、標準的なプラスチック被印刷体に100m/分の速度で印刷することができる。これにより、アナログとの採算分岐点として、1万メートルまでであれば、迅速な切り替えとオンデマンド印刷により、手頃な価格でのデジタル印刷生産を提供できる。
Landa W10 Press
 色数は、CMYKの4色のほか、OBGおよびホワイトの最大8色までの対応を予定している。

 印刷速度は、100m/分で、解像度は1,200dpi。ウェブ幅は、1,050mmで印刷幅は、1,032mまで。対応基材としては、現時点でプラスチック(BOPP、PET、BOPA、PE、CPP、アルミ蒸着紙PET)のほか、アルミフォイル、ボード、紙などのサポートが確認されている。

 同機には、ランダ社の独自技術であるナノグラフィックプリンティングプロセス(ナノグラフィー)が搭載されている。この革新的なシステムと印刷プロセスには、数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む、環境に配慮した独自開発の水性インク「ランダ ナノインク」を採用している。

 ナノグラフィックプリンティングプロセスでは、まず数十億個のインク滴を打ち出す。これはヘッドから原反に直接ではなくブランケットに射出される。それぞれのインク滴は、加熱されたブランケットに付着して広がると、すぐに水分が蒸発して、極めて薄いポリマー膜となる。転写のためにブランケットと原反が接触して圧力がかかると、この薄い500ナノメーターのインクの層は、原反に浸透することなく、強く瞬間的に接着する。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要で、ブランケット上のインク残りもない。

 ランダ社では、軟包装パッケージやそのパッケージ用途向けにLanda W10 Pressの開発を継続していく。

 ランダ社は、「日本の印刷品質への要求は非常に高いものがあるので、現状のものが、そのハードルを超えられるとは考えていない。これからもその要求に応えられるようなレベルのシステムに仕上げていく」との方針を明らかにした上で、今後は、イスラエル以外の国においてベータサイトを3社程度展開し、日本には2020年の後半に持ち込めるように考えていると説明した。

新着トピックス

新着ニュース

PAGE TOP