自動化・省力化機能を強化した新たなフラッグシップモデル
会場の中央に設置されたのは、今年4月に販売を開始したデジタルカラー印刷システムの新たなフラッグシップモデル「AccurioPress C14010S」だ。
「AccurioPress C14010S」は、ハイボリューム領域向けのデジタルカラー印刷システムであるAccurioPress C14000シリーズの後継機。印刷工程の自動化・省力化を推進し、印刷会社の生産性を高め、より創造力の高い業務にシフトすることを可能とする。今年2月に開催された「page2025」で初公開されている。
同機は、AccurioPress C14000シリーズが持つ印刷工程の自動化機能に3つの最新テクノロジーを追加し、さらに強化している。
具体的には「インテリジェントクオリティーオプティマイザー(IQ-601)」と「紙面検査ユニット(AI-101)」で構成される自動化ユニットで、いずれも本体に標準装備となっている。
国内累計出荷台数が1000台を超えたインテリジェントクオリティーオプティマイザー「IQ-501」をさらに機能強化した自動化ユニット。IQ-601では、印刷中のリアルタイム階調補正が強化され、13のパラメータを監視することで大量印刷時の2次色、3次色のハーフトーンの安定性が向上。また、カラープロファイル作成も進化しており、高精度モードを選択することでインラインの分光測色計だけですべての測色パッチを読み取り、手作業なしで高精度なカラープロファイルが作成できる。
内田氏は、「最大のポイントは、内蔵の分光測色機を可動式としたことで、より高精度な色調整やプロファイルを短時間かつ自動で作成が可能になったこと」と、新たな自動化ユニットの強化ポイントを挙げる。
さらに紙面検査ユニット「AI-101」では、事前に基準画像を作成することなくRIP後のデータで自動検品ができる。RIP画像比較を行うことでバリアブル印刷における画像不良の検査にも対応可能となっている。
省力化とスキルレスを実現するメディアセンサー
インテリジェントメディアセンサー「IM-104」と「IM-105」は、用紙設定を支援する新たな機能。IM-104は、6つのセンサーと新しいAIアルゴリズムを搭載し、用紙設定、定着温度、定着エアー分離風量の最適値を自動で設定するため効率的に用紙設定を完了させることができる。
IM-105は、用紙断裁のバラツキを判定し、IQ-601と連携した画像補正機能で表裏ズレを防止するため、異なる断裁ロットの用紙をセットしても安心して使用できる。さらに自動化を加速させる統合カラーマネジメント(AccurioPro ColorManager)も搭載。複雑な色の品質管理、調整作業を自動化することにより、スキルレスで、より誰でも簡単に行えるカラーマネジメント機能を提供する。検査ユニットIQ-601を活用したプロファイル作成や色検証のチャートを多彩な種類から選択できるので、これにより印刷会社の既存のワークフローに適したカラーマネジメントの自動化を支援する。
「コニカミノルタのデジタル印刷システムの最大の特徴は、IQ-501に象徴される自動化・省力化である。この機能をさらに強化していくことが開発のコンセプトと言える」(内田氏)
待望の白トナーを商業印刷物に展開
そしてpage2025や今回のイベントでも大きな注目を集めていたのが、白色トナーの搭載による表現力を拡大だ。
「白トナーについては、ユーザーから多くの要望が寄せられていた機能といえる。すでにラベル印刷機では、搭載済みだが今回、商業印刷用途でも活用できるようになった」(内田氏)
AccurioPress C14010Sは、隠ぺい性が高い白色トナーを搭載することにより、色紙などに白色で印字、装飾するなど表現力の拡大を実現。また、白色トナーで下引きすることで色紙やクリアメディアへのフルカラー印刷時の高精細なグラデーションの表現が可能となる。さらに白色トナー使用時でも最大120枚/分の高速出力で、ハイボリュームの印刷出力に対応する。
会場では、アコ・ブランズ・ジャパンの「メタライズフィルム」を活用したアルミ蒸着紙への印刷を披露した。
この「メタライズフィルム」は、ラミネートと同じように紙に貼ることで、アルミ蒸着紙の生産が可能。これにより通常の高価なアルミ蒸着紙の購入コストを抑えることができる。
実演では、「メタライズフィルム」を貼り付けたアルミ蒸着紙に対し、AccurioPress C14010Sの長尺印刷機能を活用した印刷で、新たな価値創造のヒントを提案した。
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自動化・省力化機能を強化した新たなフラッグシップモデル
会場の中央に設置されたのは、今年4月に販売を開始したデジタルカラー印刷システムの新たなフラッグシップモデル「AccurioPress C14010S」だ。
「AccurioPress C14010S」は、ハイボリューム領域向けのデジタルカラー印刷システムであるAccurioPress C14000シリーズの後継機。印刷工程の自動化・省力化を推進し、印刷会社の生産性を高め、より創造力の高い業務にシフトすることを可能とする。今年2月に開催された「page2025」で初公開されている。
同機は、AccurioPress C14000シリーズが持つ印刷工程の自動化機能に3つの最新テクノロジーを追加し、さらに強化している。
具体的には「インテリジェントクオリティーオプティマイザー(IQ-601)」と「紙面検査ユニット(AI-101)」で構成される自動化ユニットで、いずれも本体に標準装備となっている。
国内累計出荷台数が1000台を超えたインテリジェントクオリティーオプティマイザー「IQ-501」をさらに機能強化した自動化ユニット。IQ-601では、印刷中のリアルタイム階調補正が強化され、13のパラメータを監視することで大量印刷時の2次色、3次色のハーフトーンの安定性が向上。また、カラープロファイル作成も進化しており、高精度モードを選択することでインラインの分光測色計だけですべての測色パッチを読み取り、手作業なしで高精度なカラープロファイルが作成できる。
内田氏は、「最大のポイントは、内蔵の分光測色機を可動式としたことで、より高精度な色調整やプロファイルを短時間かつ自動で作成が可能になったこと」と、新たな自動化ユニットの強化ポイントを挙げる。
さらに紙面検査ユニット「AI-101」では、事前に基準画像を作成することなくRIP後のデータで自動検品ができる。RIP画像比較を行うことでバリアブル印刷における画像不良の検査にも対応可能となっている。
省力化とスキルレスを実現するメディアセンサー
インテリジェントメディアセンサー「IM-104」と「IM-105」は、用紙設定を支援する新たな機能。IM-104は、6つのセンサーと新しいAIアルゴリズムを搭載し、用紙設定、定着温度、定着エアー分離風量の最適値を自動で設定するため効率的に用紙設定を完了させることができる。
IM-105は、用紙断裁のバラツキを判定し、IQ-601と連携した画像補正機能で表裏ズレを防止するため、異なる断裁ロットの用紙をセットしても安心して使用できる。さらに自動化を加速させる統合カラーマネジメント(AccurioPro ColorManager)も搭載。複雑な色の品質管理、調整作業を自動化することにより、スキルレスで、より誰でも簡単に行えるカラーマネジメント機能を提供する。検査ユニットIQ-601を活用したプロファイル作成や色検証のチャートを多彩な種類から選択できるので、これにより印刷会社の既存のワークフローに適したカラーマネジメントの自動化を支援する。
「コニカミノルタのデジタル印刷システムの最大の特徴は、IQ-501に象徴される自動化・省力化である。この機能をさらに強化していくことが開発のコンセプトと言える」(内田氏)
待望の白トナーを商業印刷物に展開
そしてpage2025や今回のイベントでも大きな注目を集めていたのが、白色トナーの搭載による表現力を拡大だ。
「白トナーについては、ユーザーから多くの要望が寄せられていた機能といえる。すでにラベル印刷機では、搭載済みだが今回、商業印刷用途でも活用できるようになった」(内田氏)
AccurioPress C14010Sは、隠ぺい性が高い白色トナーを搭載することにより、色紙などに白色で印字、装飾するなど表現力の拡大を実現。また、白色トナーで下引きすることで色紙やクリアメディアへのフルカラー印刷時の高精細なグラデーションの表現が可能となる。さらに白色トナー使用時でも最大120枚/分の高速出力で、ハイボリュームの印刷出力に対応する。
会場では、アコ・ブランズ・ジャパンの「メタライズフィルム」を活用したアルミ蒸着紙への印刷を披露した。
この「メタライズフィルム」は、ラミネートと同じように紙に貼ることで、アルミ蒸着紙の生産が可能。これにより通常の高価なアルミ蒸着紙の購入コストを抑えることができる。
実演では、「メタライズフィルム」を貼り付けたアルミ蒸着紙に対し、AccurioPress C14010Sの長尺印刷機能を活用した印刷で、新たな価値創造のヒントを提案した。
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