門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
こなせるジョブ量が3倍に〜パッケージ分野での活用も
2025年8月8日ケーススタディ
静電気で貼りついたシートを剥がす労力が激減
生産現場のさらなる効率アップを期して、2023年9月にPC1120を導入。その活用効果について尋ねると、山﨑常務は「除電機能で作業が効率化できたことが大きい」と評価し、具体的な作業の変化についてこう語った。
「たとえば、毎年やらせていただいているゴミ処理券のシール。以前はまず凸版輪転機で台紙を印刷してからデジタル印刷機でナンバリングするという工程だった。ロットが1万~2万枚になるが、断裁前に静電気で貼りついたシートを1枚ずつ手で剥がして100枚の束にするのに、1束30分~1時間、さらに断裁後の丁合作業でもまた剥がす作業が必要になり、本当に大変だった。しかも納期が短く、社員総出で取り掛かっても残業しないと間に合わないこともあったが、PC1120導入後は、その労力が一気に3分の1ぐらいまで減った。出力した後は、オペレーターがトントンと軽く揃えるだけですぐに断裁に回すことができる。10年以上ずっと苦労していた作業が、こんなに簡単にできるのかと感動した」
PC1120のオペレーションに携わる髙山氏も、除電効果の大きさを実感している。
「いままで、帯電しやすいメディアでは加工にも制約があったが、PC1120の除電機能のおかげでそれがかなり解消された。とくにフィルム系の素材を使う仕事の効率が大幅に上がり、毎分120枚というPC1120の出力スピードとも相まって、体感的には生産効率が3倍ぐらいは上がっている。実際、1日にこなせるジョブ数も劇的に増えており、いままで10件ほどしかできなかったのが20~30件こなせるようになっている」
一方、用紙対応力についても「期待以上に優れている」と山﨑常務。多用途に使えるだけでなく、トラブルの削減にもつながっているという。
「これまでにいろいろな用紙を試しているが、ほとんど問題なく通すことができる。最も頻繁に使用するのはタック紙。タック紙は、原紙・糊・剥離紙という3層構造になっており、熱がかかりすぎるといろいろな影響が出てくる。他の出力機では、カールしたり糊が横からはみ出て紙詰まりの原因になったり、逆に温度を落とすと定着不良が出てきたりと、その調整が難しく、機械が途中で止まってしまうことも多かったが、PC1120は用紙に対するダメージが少なく、紙詰まりもほとんど起きないので安心して出力できる」(山﨑常務)

出力品質についても、同社の評価は高い。髙山氏は「色味がきれいで、しかも非常に安定している」と太鼓判を押す。
「以前使用していた機種では、100枚通すだけでも色が変動してしまうことがあったが、PC1120はそうしたブレがない。また、CMYKの4色はもちろん、シルバーやゴールドなどの特殊トナーの再現性も素晴らしく、お客さまからも非常に好評である。特色を使った仕事も徐々に増えている」(髙山氏)
また、オフセットからPC1120へ移行するジョブも増えているという。
「アニメやキャラクター関係のアイテムはとくに品質にシビアで、オフセットを指定されるお客さまが多かったが、PC1120の出力を見せると、問題なくOKをいただけることが多い。ですから、小ロットのものを中心にPC1120への切り替えが進んでいる」(山﨑常務)
設備拡充をさらに進め、新たな市場にもアプローチ
品質、生産性、汎用性など、さまざまな面でPC1120のメリットを実感しているという門那シーリング印刷。今後は、設備の拡充をさらに推し進めながら、新たな領域にもチャレンジしていく考えだ。
「枚葉のデジタル印刷機を本格的に活用しているシール印刷会社はおそらく他にないので、PC1120は当社の大きな差別化要素になっており、新規の受注が確実に増えている。PC1120がもう1台あっても良いくらい。製造部門のビジョンとしては、将来的にデジタル印刷機だけで約40台、加工機なども含めた生産設備全体では100台規模の体制まで持っていきたいと考えている。質・量ともに生産能力を高めながら、仕事の幅をさらに広げていきたい」(山﨑常務)
仕事の領域拡大への取り組みは、PC1120を活用してすでにスタートしている。
「いま力を入れ始めているのが、小ロットのパッケージ印刷。先日、PC1120を使って製作したサンプルを展示会に出展したところ、予想以上に評価の声を多くいただき、手ごたえを感じたのと同時に、小ロットのオリジナルパッケージのニーズの高さもあらためて実感した。展示会でのPRだけでなく、オリジナル商品をSNSで紹介したり、ECサイトで販売したりと、さまざまな形でプロモーションに取り組んでいる。設備面でも、パッケージの印刷から後加工まで社内で一貫生産できるよう体制を整え、より幅広いニーズに応えていきたいと考えている」(門那社長)
50年近くにわたりシール・ラベル製造で培ってきた同社の技術力と、PC1120が持つ表現力との相乗で、パッケージ分野にどんな価値が生み出されるのか、今後の展開が注目される。
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「たとえば、毎年やらせていただいているゴミ処理券のシール。以前はまず凸版輪転機で台紙を印刷してからデジタル印刷機でナンバリングするという工程だった。ロットが1万~2万枚になるが、断裁前に静電気で貼りついたシートを1枚ずつ手で剥がして100枚の束にするのに、1束30分~1時間、さらに断裁後の丁合作業でもまた剥がす作業が必要になり、本当に大変だった。しかも納期が短く、社員総出で取り掛かっても残業しないと間に合わないこともあったが、PC1120導入後は、その労力が一気に3分の1ぐらいまで減った。出力した後は、オペレーターがトントンと軽く揃えるだけですぐに断裁に回すことができる。10年以上ずっと苦労していた作業が、こんなに簡単にできるのかと感動した」
PC1120のオペレーションに携わる髙山氏も、除電効果の大きさを実感している。
「いままで、帯電しやすいメディアでは加工にも制約があったが、PC1120の除電機能のおかげでそれがかなり解消された。とくにフィルム系の素材を使う仕事の効率が大幅に上がり、毎分120枚というPC1120の出力スピードとも相まって、体感的には生産効率が3倍ぐらいは上がっている。実際、1日にこなせるジョブ数も劇的に増えており、いままで10件ほどしかできなかったのが20~30件こなせるようになっている」
一方、用紙対応力についても「期待以上に優れている」と山﨑常務。多用途に使えるだけでなく、トラブルの削減にもつながっているという。
「これまでにいろいろな用紙を試しているが、ほとんど問題なく通すことができる。最も頻繁に使用するのはタック紙。タック紙は、原紙・糊・剥離紙という3層構造になっており、熱がかかりすぎるといろいろな影響が出てくる。他の出力機では、カールしたり糊が横からはみ出て紙詰まりの原因になったり、逆に温度を落とすと定着不良が出てきたりと、その調整が難しく、機械が途中で止まってしまうことも多かったが、PC1120は用紙に対するダメージが少なく、紙詰まりもほとんど起きないので安心して出力できる」(山﨑常務)

出力品質についても、同社の評価は高い。髙山氏は「色味がきれいで、しかも非常に安定している」と太鼓判を押す。
「以前使用していた機種では、100枚通すだけでも色が変動してしまうことがあったが、PC1120はそうしたブレがない。また、CMYKの4色はもちろん、シルバーやゴールドなどの特殊トナーの再現性も素晴らしく、お客さまからも非常に好評である。特色を使った仕事も徐々に増えている」(髙山氏)
また、オフセットからPC1120へ移行するジョブも増えているという。
「アニメやキャラクター関係のアイテムはとくに品質にシビアで、オフセットを指定されるお客さまが多かったが、PC1120の出力を見せると、問題なくOKをいただけることが多い。ですから、小ロットのものを中心にPC1120への切り替えが進んでいる」(山﨑常務)
設備拡充をさらに進め、新たな市場にもアプローチ
品質、生産性、汎用性など、さまざまな面でPC1120のメリットを実感しているという門那シーリング印刷。今後は、設備の拡充をさらに推し進めながら、新たな領域にもチャレンジしていく考えだ。
「枚葉のデジタル印刷機を本格的に活用しているシール印刷会社はおそらく他にないので、PC1120は当社の大きな差別化要素になっており、新規の受注が確実に増えている。PC1120がもう1台あっても良いくらい。製造部門のビジョンとしては、将来的にデジタル印刷機だけで約40台、加工機なども含めた生産設備全体では100台規模の体制まで持っていきたいと考えている。質・量ともに生産能力を高めながら、仕事の幅をさらに広げていきたい」(山﨑常務)
仕事の領域拡大への取り組みは、PC1120を活用してすでにスタートしている。
「いま力を入れ始めているのが、小ロットのパッケージ印刷。先日、PC1120を使って製作したサンプルを展示会に出展したところ、予想以上に評価の声を多くいただき、手ごたえを感じたのと同時に、小ロットのオリジナルパッケージのニーズの高さもあらためて実感した。展示会でのPRだけでなく、オリジナル商品をSNSで紹介したり、ECサイトで販売したりと、さまざまな形でプロモーションに取り組んでいる。設備面でも、パッケージの印刷から後加工まで社内で一貫生産できるよう体制を整え、より幅広いニーズに応えていきたいと考えている」(門那社長)
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