インクジェット技術により多彩なメディアへの箔転写を実現
「従来のDM-LINERは、トナーベースのデジタル印刷機で印刷したものに対し、箔転写する方式であったため、その活用方法が限定されていた。しかし、DM-LINER UV-INKは、印刷方式を問わずに箔転写することができる」(岩佐副社長)
また、従来の「DM-LINER」と同様に金型などの副資材を必要とせずに加工を行えることも、その特徴の1つだ。
drupa2016では、HP社のインディゴデジタル印刷機と連携し、印刷されたサンプルに箔転写加工を施すデモンストレーションなどを披露した。
「drupa2016では、デジタル印刷機だけでなく、多くの後加工機が出品されていた。その中でDM-LINER UV-INKの最大の強みは、加工後でも印刷が可能なこと。その特性が多くの来場者に評価されたと実感している」(竹田マネージャー)
箔押業界のデジタル化にも貢献
プロトタイプでは、A3ノビまでの用紙対応となっているが、B2サイズまでの拡張のほか、ロールtoロール方式への対応を視野に入れ、開発を進めていくことも検討していくという。
「ロールtoロール方式については、これまでのDM-LINERは、熱転写方式であったため、フィルム系のメディアへの加工が困難であった。しかし、DM-LINER UV-INKは、インクジェット方式のため熱を発することがなく、軟包装やシール・ラベル分野でも高付加価値化を提供できると考えている」(岩佐副社長)
対象マーケットとしては、商業印刷やパッケージ印刷、そしてシール・ラベル印刷分野などを想定しているが、岩佐副社長は、箔押加工の専業企業も、そのターゲットであると説明する。
「箔押業界も後継者不足という課題を抱えている。今後、とくに中小箔押加工業者では、その技術継承ができないケースが増えてくるだろう。特殊な技能を必要することなく、スキルレスで箔転写が可能なDM-LINER UV-INKは、技術者不足という問題の解決手段の1つとなる」
つまり、箔押業界のデジタル化にも貢献できる製品としてアプローチしていく方針だ。
可変箔転写や微細なデザインにも対応
箔素材としては、現時点でシルバーやゴールドが主体となっているが、今後は、ニスやホログラム、偏光タイプのフィルム素材などもラインアップとして加えていくという。また、バリアブル転写も可能なので、シリアルナンバーへの箔転写加工など、セキュリティ対策として活用することもできる。
「名前などの可変情報にも問題なくメタル加工ができるので、様々なシーンの印刷物に付加価値を提供できるはず。従来の金型を使用した箔押技術では、複雑な情報に箔押することは不可能であったが、DM-LINER UV-INKは、デジタルデータだけで箔押加工ができるので、表現の幅は無限に拡がる」(竹田マネージャー)
今後は、世界各地の展示会に同機を出展し、マーケティングを行った上で、ドイツ本社で改めて技術改良を施していく計画で、正式なリリース機種は、A3モデルになると予想されるが、順次、対応用紙サイズを拡張したモデルをラインアップとして追加していく。
なお、クルツ社では、drupa2016で披露したデモも模様をYouTube(https://www.youtube.com/watch?v=1yqQxBgu3yY)で公開している。
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箔押業界のデジタル化にも貢献
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「箔押業界も後継者不足という課題を抱えている。今後、とくに中小箔押加工業者では、その技術継承ができないケースが増えてくるだろう。特殊な技能を必要することなく、スキルレスで箔転写が可能なDM-LINER UV-INKは、技術者不足という問題の解決手段の1つとなる」
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