富士フイルムグラフィックソリューションズ(株)(山田周一郎社長、以下「FFGS」)が、印刷DXの支援活動を強化している。同活動は、製造現場を可視化・分析することで課題を抽出し、QCDにマッチしたDX提案によって印刷会社の事業成長を支援するというもの。現時点で印刷会社15社にアプローチ、うち8社のヒヤリングを終えているという。今回、富士フイルムグループが一体となって新たにスタートさせた同活動の推進役を担うFFGS技術一部の井上勝担当課長に、そのコンセプトや具体的な活動内容について取材した。

DXを軸とした「コト売り」
印刷業界では、労働力確保や技術の継承、小ロット・多品種対応、稼働率の低下など様々な課題が顕在化している。その背景にあるのは、大量処理を前提とした人員・生産方法・設備、あるいは設備や人員の過剰過少による利益率の低下という現状がある。
このような課題を背景に、DX化への関心が急速に高まる一方で、DX推進には、「改善の取り組みはするが効果が感じられない」「企業成⾧につながらない」「もっと効果を出すには」「何から取り掛かれば良いか判らない」「社外の専門家からの客観的なアドバイスが欲しい」など、多くのハードルもある。
これら課題に対し、富士フイルムグループが製造現場を可視化・分析し、「最適生産」を実現するとともに、「事業成長」の継続に向けて支援するというのがこの活動の大枠である。活動の主体となるのはFFGSであり、主に富士フイルムBIとの協業で進めていく考えだ。
井上氏は、「販売会社である当社が、富士フイルム製品の販売を目的に提案を行うのではなく、お客様の抱える課題やニーズを深掘りした上で、その解決ソリューションを提案するという、いわゆる『コト売り』の活動だとご理解いただきたい。その結果、必要となる機資材は富士フイルムのものかもしれないし、パートナー企業の製品かもしれない」と説明する。
さらに、その背景について井上氏は、「印刷会社が抱える課題のほとんどは、物を買えば解決するというものではない。生産のボトルネックを探ると、設備の生産能力ではなく、運用フロー、仕事の流し方、仕組みに多くの課題があることが分かっている。ここを解決することで全体の生産効率を上げていくという動きが強まっている」と指摘する。
具体的には、印刷会社の経営者に同活動の賛同を得た上で、業務全体をカウンセリング(ヒヤリング)し、印刷会社自身が重要と考える工程を相互認識した上で、以下の図のようなQCDにマッチしたDXを提案していくという流れになる。

様々な角度からDX提案
ここで具体的な事例を3つ紹介する。
DX提案の例1:デジタルプレス業務の効率化
▽課題(1)「作業者に依存した処理結果を定型化/標準化し、PDFを均質化したい」=DX化による課題解決「既存運用をワークフローとして定義、目的/ジョブ内容/顧客別に同一手順をリピート」
▽課題(2)「面付やQR/バーコード付与、カラー/モノページ混在データを自動処理したい」=DX化による課題解決「プリフライト・面付などの基本処理はもちろん、ページ属性による分岐、複数PDFを自動的に集約して処理、さらに後加工しやすくグルーピングした印刷が可能に」
▽課題(3)「複数台のデジタルプレスの空き状況に応じて効率的な印刷、稼働率を上げたい」=DX化による課題解決「Revoria XMF PressReady(デジタル印刷のデータ入稿からプリプレス、印刷、各プリンターまでを一括管理するソフトウェア)により同一画面上で稼働状況確認と印刷/設定が可能に」
DX提案の例2:生産管理の最適化
▽課題(1)「オフセット/デジタルを包括してコストが最適となる生産設計を実現したい」=DX化による課題解決「設備の時間単価、材料費、人件費など自社のコスト情報から最適な生産パターンをソフトウェアが自動計算」
▽課題(2)「生産設計業務は経験やノウハウが必要で属人化している」=DX化による課題解決「ソフトウェアを用いることで誰でも同じ精度で生産設計が可能に」
▽課題(3)「複雑な生産設計業務に時間がかかる」=DX化による課題解決「AIが膨大な生産パターンを瞬時に計算」
DX提案の例3:スケジューリングの最適化
▽課題(1)「様々なメーカーの印刷機、後加工機があり、一元管理したい」=DX化による課題解決「XMFやiCE LiNK連携、専用SWがなくてもオフラインで着完実績を収集可能に」
▽課題(2)「工務課の手作業を楽にしたい、属人性をなくしたい」=DX化による課題解決「受注ジョブを取り込んだ後は、機材の処理性能やシフト状況に合わせて自動スケジュールが可能、いつでも手動調整・変更が可能に」
▽課題(3)「ジョブの進捗状況を社外からリアルタイムで把握したい」=DX化による課題解決「Webブラウザからアクセス、お客様との商談現場からも即座に確認可能に」
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DXを軸とした「コト売り」
印刷業界では、労働力確保や技術の継承、小ロット・多品種対応、稼働率の低下など様々な課題が顕在化している。その背景にあるのは、大量処理を前提とした人員・生産方法・設備、あるいは設備や人員の過剰過少による利益率の低下という現状がある。
このような課題を背景に、DX化への関心が急速に高まる一方で、DX推進には、「改善の取り組みはするが効果が感じられない」「企業成⾧につながらない」「もっと効果を出すには」「何から取り掛かれば良いか判らない」「社外の専門家からの客観的なアドバイスが欲しい」など、多くのハードルもある。
これら課題に対し、富士フイルムグループが製造現場を可視化・分析し、「最適生産」を実現するとともに、「事業成長」の継続に向けて支援するというのがこの活動の大枠である。活動の主体となるのはFFGSであり、主に富士フイルムBIとの協業で進めていく考えだ。
井上氏は、「販売会社である当社が、富士フイルム製品の販売を目的に提案を行うのではなく、お客様の抱える課題やニーズを深掘りした上で、その解決ソリューションを提案するという、いわゆる『コト売り』の活動だとご理解いただきたい。その結果、必要となる機資材は富士フイルムのものかもしれないし、パートナー企業の製品かもしれない」と説明する。
さらに、その背景について井上氏は、「印刷会社が抱える課題のほとんどは、物を買えば解決するというものではない。生産のボトルネックを探ると、設備の生産能力ではなく、運用フロー、仕事の流し方、仕組みに多くの課題があることが分かっている。ここを解決することで全体の生産効率を上げていくという動きが強まっている」と指摘する。
具体的には、印刷会社の経営者に同活動の賛同を得た上で、業務全体をカウンセリング(ヒヤリング)し、印刷会社自身が重要と考える工程を相互認識した上で、以下の図のようなQCDにマッチしたDXを提案していくという流れになる。

様々な角度からDX提案
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