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FFGS、製造現場の可視化・分析で印刷DXを支援

全業務をカウンセリング〜印刷会社に寄り添える事業体へ

2024年4月5日マーケティング

保守メニューまでを含めたトータルサポート

 このように同活動は、富士フイルムグループの連携や各メーカーとのアライアンスによる最先端のIT技術を活用することで、オフセット/デジタルの境目なく生産工程全体の自動化/見える化を実現し、印刷会社の製造業務の最適化を支援していくものである。

 現在、印刷会社15社にアプローチし、そのうち8社のヒヤリングを終えている。その対象については「各都道府県のトップクラスの印刷会社から、もう少し小規模の印刷会社まで様々。とくに企業規模でターゲットを絞ってはいない」(井上氏)としている。ヒヤリングを終えている8社による傾向を見ると、やはり、「PODの運用管理をもっと効率化したい」という共通課題があるようだ。

 一方、FFGSでは、印刷会社の持続的成長に向けた「最適生産環境の構築」を印刷経営の新たなメソッドとしてソリューション化した「最適生産ソリューション」を展開している。これは、オフセットとデジタルの共存運用から生み出された「余力」を再分配するという考え方にもとづいたものだが、今回の印刷DX支援活動とどのような棲み分けになるのか。

 「今回の活動は、最適生産ソリューションを拡大解釈したもので、そこで生み出された「余力」を再分配するというコンセプトは同じである。最適生産もこのDX支援活動のアウトプットのひとつだと考える」(井上氏)

 今回の活動では、工程を可視化することで課題を抽出、解決し、さらにその運用をサポートするという一連のフォローサイクルを回すことで、印刷会社全体の最適化に貢献していくことになる。これについて井上氏は、「当社にはサービス部門があり、ここと技術部門の連携によって立ち上げを支援し、最終的にはそれを継続していくための保守メニューまでを含めてトータルでサポートできる強みがある」と説明する。

生産工程全体の自動化・見える化で製造業務の最適化支援

生産工程全体の自動化・見える化で製造業務の最適化支援

 現在、この活動が「効果的である」ということがようやく分かってきた段階。今後、展開を広げていくことでデータが蓄積され、傾向も見えてくる。そうなれば活動自体のスピード感も高まることになるだろう。

 「現時点で顕在化している課題として多いのは、部署間の情報伝達、コミュニケーションに関するものである。日報を使っている会社も多いが、それがアナログで、集計もできていないケースが多く、ここを効率化したいというニーズがある。これに対して、富士フイルムBIジャパンが取り扱う業務管理ソフト『キントーン』による情報の一元管理も提案のひとつになるだろう」(井上氏)

富士フイルムがコンサルティングする「価値」

 現在のところ、この活動自体への課金はない。しかし、費用対効果を明確にすることで、将来的にはひとつの事業に育てていきたいという。「一定規模の会社では、経営コンサルが入っているケースも多い。この活動もコンサルティングに近いが、大きな違いは生産現場を知り尽くした我々が第三者の立ち位置で生産現場に対してコンサルティングを行うということ。ここに大きな価値が生まれる」(井上氏)

 上流から下流まで、アライアンスによる提案、オフセット/デジタルを跨いだ品質・色管理。富士フイルムグループには、これらすべてを網羅しているという強みがある。

 「印刷業界では、どうしても『富士フイルム=刷版』というイメージがある。昨年の社名変更をはじめ、富士フイルムBIとの連携を強化する中で、刷版主体のメーカーから、お客様の様々な相談に寄り添うことができる事業体に生まれ変わっている。今回の活動を通じて、それが業界に浸透すれば幸いである」(井上氏)

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保守メニューまでを含めたトータルサポート

 このように同活動は、富士フイルムグループの連携や各メーカーとのアライアンスによる最先端のIT技術を活用することで、オフセット/デジタルの境目なく生産工程全体の自動化/見える化を実現し、印刷会社の製造業務の最適化を支援していくものである。

 現在、印刷会社15社にアプローチし、そのうち8社のヒヤリングを終えている。その対象については「各都道府県のトップクラスの印刷会社から、もう少し小規模の印刷会社まで様々。とくに企業規模でターゲットを絞ってはいない」(井上氏)としている。ヒヤリングを終えている8社による傾向を見ると、やはり、「PODの運用管理をもっと効率化したい」という共通課題があるようだ。

 一方、FFGSでは、印刷会社の持続的成長に向けた「最適生産環境の構築」を印刷経営の新たなメソッドとしてソリューション化した「最適生産ソリューション」を展開している。これは、オフセットとデジタルの共存運用から生み出された「余力」を再分配するという考え方にもとづいたものだが、今回の印刷DX支援活動とどのような棲み分けになるのか。

 「今回の活動は、最適生産ソリューションを拡大解釈したもので、そこで生み出された「余力」を再分配するというコンセプトは同じである。最適生産もこのDX支援活動のアウトプットのひとつだと考える」(井上氏)

 今回の活動では、工程を可視化することで課題を抽出、解決し、さらにその運用をサポートするという一連のフォローサイクルを回すことで、印刷会社全体の最適化に貢献していくことになる。これについて井上氏は、「当社にはサービス部門があり、ここと技術部門の連携によって立ち上げを支援し、最終的にはそれを継続していくための保守メニューまでを含めてトータルでサポートできる強みがある」と説明する。

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 現在、この活動が「効果的である」ということがようやく分かってきた段階。今後、展開を広げていくことでデータが蓄積され、傾向も見えてくる。そうなれば活動自体のスピード感も高まることになるだろう。

 「現時点で顕在化している課題として多いのは、部署間の情報伝達、コミュニケーションに関するものである。日報を使っている会社も多いが、それがアナログで、集計もできていないケースが多く、ここを効率化したいというニーズがある。これに対して、富士フイルムBIジャパンが取り扱う業務管理ソフト『キントーン』による情報の一元管理も提案のひとつになるだろう」(井上氏)

富士フイルムがコンサルティングする「価値」

 現在のところ、この活動自体への課金はない。しかし、費用対効果を明確にすることで、将来的にはひとつの事業に育てていきたいという。「一定規模の会社では、経営コンサルが入っているケースも多い。この活動もコンサルティングに近いが、大きな違いは生産現場を知り尽くした我々が第三者の立ち位置で生産現場に対してコンサルティングを行うということ。ここに大きな価値が生まれる」(井上氏)

 上流から下流まで、アライアンスによる提案、オフセット/デジタルを跨いだ品質・色管理。富士フイルムグループには、これらすべてを網羅しているという強みがある。

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