VRフォトグラファーが評価するピンクトナー+CMYKの印刷表現
ピンクトナーを使用したRGB表現の成功には、事前に行った試作品制作が功を奏したと石川氏は、説明する。
今回の作品制作にあたり同社では、従来のCMYKトナーで印刷したものと、CMYKトナーにピンクトナーを追加した印刷による2種類のフォトブックを作成し、VRフォトグラファーに確認を行っている。その結果、VRフォトグラファーが評価したのは、ピンクトナーを使用して印刷したサンプルであった。さらに、あるVRフォトグラファーからは、これまでCMYKでは十分な表現ができなかったため、自身の作品を印刷することはなかったが、ピンクトナーを使用したものは、思い描いていた仕上がりとなっていたという評価を得ている。
「RGB色域の再現性が非常に高いことからVRフォトグラファーからは、アバターの髪や肌の色再現などに評価が集まったと聞いている。印刷については、サーバーに自動分版機能があるのでピンクトナーを使用することに対しても、負荷が生じることもまったくない」(石川氏)
今回の入賞結果は、MyAnimeList社を通じて、撮影会参加者に伝えられているという。さらに今回のフォトブックの仕上がりが評価され、他のVRイベントでの採用も進んでいるという。
激変する市場ニーズにデジタル印刷で対応
同社では、デジタル印刷機とオフセット印刷機を生産機として活用しているが、山本社長はデジタル印刷機を主力生産機とした生産体制の構築を目指している。
その事例の1つとして2023年8月に同社の地元・宇都宮で開業した次世代型路面電車「ライトライン」に関連する印刷を受注している。同社は、この「ライトライン」の1日乗車券を制作しており、その印刷にもRevoria Pressを活用している。この1日乗車券では、CMYKのほか、ゴールドとクリアの2種類の特殊トナーを採用。ゴールドトナーで高級感を演出するとともに、クリアトナーで偽造防止用のエンボスを印刷している。
クリアトナー、ゴールドトナー、CMYKトナーの発色、表現を高めるため、当初は、用紙にホワイトポスト紙を使用する予定であったが、この1日乗車券は、スタンプを押して使用されるため、スタンプのインクで使用した人の手や服を汚さないよう、スタンプのインクが浸透しやすく、乾きやすいケント紙を採用することで使用者への配慮を施している。
「変化を続けている市場において、発注者のニーズは大量生産ではなく多品種小ロットに移行している。そのニーズに対応するには、デジタル印刷機による生産体制が不可欠である。さらに多品種小ロットの受注を獲得していくためには、当社が積極的に進めているマーケティングが重要であり、この両輪をうまく機能させ、一気通貫でサービスを提供していくことが必須と言える」(山本社長)
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今回の作品制作にあたり同社では、従来のCMYKトナーで印刷したものと、CMYKトナーにピンクトナーを追加した印刷による2種類のフォトブックを作成し、VRフォトグラファーに確認を行っている。その結果、VRフォトグラファーが評価したのは、ピンクトナーを使用して印刷したサンプルであった。さらに、あるVRフォトグラファーからは、これまでCMYKでは十分な表現ができなかったため、自身の作品を印刷することはなかったが、ピンクトナーを使用したものは、思い描いていた仕上がりとなっていたという評価を得ている。
「RGB色域の再現性が非常に高いことからVRフォトグラファーからは、アバターの髪や肌の色再現などに評価が集まったと聞いている。印刷については、サーバーに自動分版機能があるのでピンクトナーを使用することに対しても、負荷が生じることもまったくない」(石川氏)
今回の入賞結果は、MyAnimeList社を通じて、撮影会参加者に伝えられているという。さらに今回のフォトブックの仕上がりが評価され、他のVRイベントでの採用も進んでいるという。
激変する市場ニーズにデジタル印刷で対応
同社では、デジタル印刷機とオフセット印刷機を生産機として活用しているが、山本社長はデジタル印刷機を主力生産機とした生産体制の構築を目指している。
その事例の1つとして2023年8月に同社の地元・宇都宮で開業した次世代型路面電車「ライトライン」に関連する印刷を受注している。同社は、この「ライトライン」の1日乗車券を制作しており、その印刷にもRevoria Pressを活用している。この1日乗車券では、CMYKのほか、ゴールドとクリアの2種類の特殊トナーを採用。ゴールドトナーで高級感を演出するとともに、クリアトナーで偽造防止用のエンボスを印刷している。
クリアトナー、ゴールドトナー、CMYKトナーの発色、表現を高めるため、当初は、用紙にホワイトポスト紙を使用する予定であったが、この1日乗車券は、スタンプを押して使用されるため、スタンプのインクで使用した人の手や服を汚さないよう、スタンプのインクが浸透しやすく、乾きやすいケント紙を採用することで使用者への配慮を施している。
「変化を続けている市場において、発注者のニーズは大量生産ではなく多品種小ロットに移行している。そのニーズに対応するには、デジタル印刷機による生産体制が不可欠である。さらに多品種小ロットの受注を獲得していくためには、当社が積極的に進めているマーケティングが重要であり、この両輪をうまく機能させ、一気通貫でサービスを提供していくことが必須と言える」(山本社長)
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