フォトグラファー・竹村麻紀子氏からも高い評価
PC1120の品質性能の高さが活かされた仕事のひとつに、フォトグラファー・竹村麻紀子氏の写真集がある。雑誌・アパレル・広告撮影などで活躍する竹村氏が20年にわたり撮り溜めた作品を1冊にまとめたものだ。
部数は200部。用紙は、「写真によって質感を変えたい」という竹村氏の意向から、表裏で風合いの異なるエスプリコート紙を採用。PC1120による本紙校正を見た第一印象を、竹村氏はこう語る。
「色味といい、滑らかさといい、思った以上の仕上がりだった。実は当初、もし納得のいく色が出なければオフセットにした方がいいのかなという迷いもあったが、校正を見た瞬間、『ぜひPC1120で!』と即決した」
品質面で竹村氏がとくに重視したのは、自身が大切にしている「青み」と「光」の再現だ。「青は、今回の写真集のテーマでもあり、印刷でなかなか上手く表現できないこともある難しい色だが、PC1120の出力では、空気感や透明感を損なわず、きれいに再現できていたし、自然の光が織りなす微妙なグラデーションも滑らかに表現できていたので、校正の段階で非常にいい印象を持った」(竹村氏)
本番出力では、竹村氏の希望で現場に立ち会うことに。「個人で初めて出す写真集ということもあり、できるだけ工程を自分で見届けたいと思った。PC1120のスピードの速さにも驚いたが、色味についても、修正をお願いした箇所も含めてイメージ通りに再現されていて、文句なしの仕上がりだった」(竹村氏)
この写真集の印刷を手がけ、竹村氏から高い評価を得られたことは、共同印刷工業の社内にも良い効果をもたらしているようだ。江戸社長は手応えをこう語る。
「竹村さんご本人に立ち会いに来ていただき、その場で喜んでいただけたので、オペレーターも嬉しかったと思うし、写真のプロから評価いただけたことで、PC1120の品質レベルの高さを、社内であらためて共有することができた。今後、こうした小ロットの美術印刷の分野にも仕事の幅を広げていけるのではないかと考えている」
本づくりから販促までのトータルサポートを目指す
生産効率の面でも、小ロット対応力や付加価値提案などの面でも、PC1120導入の効果は確実に表れているが、江戸社長は、「やるべきことはまだたくさんある」と、さらなる変革を目指す。
「たとえば、現状、デジタル印刷用の面付けはPC1120のオペレーターが行っているが、これをDTP側でできるようにすれば、生産性はさらに上がるはず。PC1120でどんなことができるかをデザイナーがもっと知れば、デザインの幅も大きく広がるだろう。また、いまオフセットで印刷している仕事をPC1120に切り替えることで、お客さまに本機校正を短納期で出せるようになる。制作や営業も含め、社内のいろいろな部分を変えていくことで、PC1120のメリットはより大きくなる」
設備だけでなく、作業手順や社員の意識も変え、会社としての提案力・対応力をいっそう強化することで、クライアントのニーズにきめ細かく応えていく考えだ。仕事の幅も、専門書で培ったノウハウを活かしながら少しずつ広げていく。しかし、創業以来貫いてきた「出版とともに生きていく」というスタンスは変わらない。
「今後は、本をつくって終わりではなく、出版社のプロモーションに関してもいろいろな形でサポートしたいと考えている。たとえば、最近は書店に設置するPOPなどの販促ツールの依頼をいただくことが増えており、PC1120活用の場のひとつになっている。今後、印刷会社としてできることをさらに増やし、『読んでみたい』と思ってもらえる本づくりはもちろん、書店に足を運んでもらうきっかけづくりなどもお手伝いできればと考えている」(江戸社長)
新着トピックス
-
ケーススタディ 門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
-
ケーススタディ 尾崎スクリーン、熱転写の新たな領域へ[HP Indigo 7K デジタル印刷機導入事例]
リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
2025年6月27日ケーススタディ
「アイデア什器」の(株)リンクス(本社/岐阜県関市倉知2639-1、吉田哲也社長)は昨年11月、富士フイルムの枚葉インクジェットデジタルプレス「JetPress750S」(厚紙仕様)...全文を読む
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
2025年6月4日製品・テクノロジー
コニカミノルタジャパン(株)は、デジタルカラー印刷システムの最上位機種「AccurioPress(アキュリオプレス) C14010シリーズ」の発売を記念して4月23・24日の2日間、...全文を読む
最新ニュース
エプソン、世界最少の小型軽量デジタルプリンター「EP-101」が「機械遺産」に選定
2025年8月7日
セイコーエプソン(株)がエプソンミュージアム諏訪(長野県諏訪市)に所蔵している、1968年より発売した世界最小(同社調べ(当時))の小型軽量デジタルプリンター「EP-101」が、(一...全文を読む
リコー、広幅対応DTFプリンター「RICOH Pro D1600」を松井色素化学工業所に供給開始
2025年8月7日
(株)リコー(大山晃社長)は、産業用テキスタイル印刷市場向けに、高生産性を実現する広幅対応Direct To Film(DTF)プリンター「RICOH Pro D1600」について、...全文を読む
コニカミノルタ、反応染料用インライン前処理インク「O'ROBE」の提供開始
2025年7月29日
コニカミノルタ(株)(本社/東京都千代田区、大幸利充社長、以下、コニカミノルタ)は、インクジェットテキスタイルプリンター「Nassenger(ナッセンジャー)」シリーズ用インクとして...全文を読む
共同印刷工業(京都)、安定性の高さが決め手[Revoria Press PC1120導入事例]
特殊トナーの表現力も評価:出版社の多様なニーズに応える
2024年10月9日ケーススタディ
フォトグラファー・竹村麻紀子氏からも高い評価
PC1120の品質性能の高さが活かされた仕事のひとつに、フォトグラファー・竹村麻紀子氏の写真集がある。雑誌・アパレル・広告撮影などで活躍する竹村氏が20年にわたり撮り溜めた作品を1冊にまとめたものだ。
部数は200部。用紙は、「写真によって質感を変えたい」という竹村氏の意向から、表裏で風合いの異なるエスプリコート紙を採用。PC1120による本紙校正を見た第一印象を、竹村氏はこう語る。
「色味といい、滑らかさといい、思った以上の仕上がりだった。実は当初、もし納得のいく色が出なければオフセットにした方がいいのかなという迷いもあったが、校正を見た瞬間、『ぜひPC1120で!』と即決した」
品質面で竹村氏がとくに重視したのは、自身が大切にしている「青み」と「光」の再現だ。「青は、今回の写真集のテーマでもあり、印刷でなかなか上手く表現できないこともある難しい色だが、PC1120の出力では、空気感や透明感を損なわず、きれいに再現できていたし、自然の光が織りなす微妙なグラデーションも滑らかに表現できていたので、校正の段階で非常にいい印象を持った」(竹村氏)
本番出力では、竹村氏の希望で現場に立ち会うことに。「個人で初めて出す写真集ということもあり、できるだけ工程を自分で見届けたいと思った。PC1120のスピードの速さにも驚いたが、色味についても、修正をお願いした箇所も含めてイメージ通りに再現されていて、文句なしの仕上がりだった」(竹村氏)
この写真集の印刷を手がけ、竹村氏から高い評価を得られたことは、共同印刷工業の社内にも良い効果をもたらしているようだ。江戸社長は手応えをこう語る。
「竹村さんご本人に立ち会いに来ていただき、その場で喜んでいただけたので、オペレーターも嬉しかったと思うし、写真のプロから評価いただけたことで、PC1120の品質レベルの高さを、社内であらためて共有することができた。今後、こうした小ロットの美術印刷の分野にも仕事の幅を広げていけるのではないかと考えている」
本づくりから販促までのトータルサポートを目指す
生産効率の面でも、小ロット対応力や付加価値提案などの面でも、PC1120導入の効果は確実に表れているが、江戸社長は、「やるべきことはまだたくさんある」と、さらなる変革を目指す。
「たとえば、現状、デジタル印刷用の面付けはPC1120のオペレーターが行っているが、これをDTP側でできるようにすれば、生産性はさらに上がるはず。PC1120でどんなことができるかをデザイナーがもっと知れば、デザインの幅も大きく広がるだろう。また、いまオフセットで印刷している仕事をPC1120に切り替えることで、お客さまに本機校正を短納期で出せるようになる。制作や営業も含め、社内のいろいろな部分を変えていくことで、PC1120のメリットはより大きくなる」
設備だけでなく、作業手順や社員の意識も変え、会社としての提案力・対応力をいっそう強化することで、クライアントのニーズにきめ細かく応えていく考えだ。仕事の幅も、専門書で培ったノウハウを活かしながら少しずつ広げていく。しかし、創業以来貫いてきた「出版とともに生きていく」というスタンスは変わらない。
「今後は、本をつくって終わりではなく、出版社のプロモーションに関してもいろいろな形でサポートしたいと考えている。たとえば、最近は書店に設置するPOPなどの販促ツールの依頼をいただくことが増えており、PC1120活用の場のひとつになっている。今後、印刷会社としてできることをさらに増やし、『読んでみたい』と思ってもらえる本づくりはもちろん、書店に足を運んでもらうきっかけづくりなどもお手伝いできればと考えている」(江戸社長)
新着トピックス
-
門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
2025年8月8日 ケーススタディ
-
尾崎スクリーン、熱転写の新たな領域へ[HP Indigo 7K デジタル印刷機導入事例]
2025年8月4日 ケーススタディ
-
リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
2025年6月27日 ケーススタディ
-
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
2025年6月4日 製品・テクノロジー
-
大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
2025年5月8日 ケーススタディ
新着ニュース
SNSランキング
- 50sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 47sharesキヤノンPPS、4月11日「Hunkeler Innovationdays 2025レポートセミナー」開催
- 38shares門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
- 38sharesコニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
- 37sharesSCREEN GAとSCREEN GPJ、「パッケージに彩りを」テーマに「JAPAN PACK 2025」に出展
- 33sharesウケゼキ、小ロット厚紙・パッケージ印刷を強化[Revoria PressEC1100導入事例]
- 30sharesコニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
- 28sharesパラシュート、Webプラットフォームをベースとした販促資材管理サービスの提供開始
- 28shares日印機工とプリデジ協、IGAS2027の日程決定-2027年8月に東京ビッグサイトで開催
- 26shares富士フイルムBI、国内外のデジタル印刷作品を評価するコンテストで日本から過去最多の7作品が入賞
おすすめコンテンツ
尾崎スクリーン、熱転写の新たな領域へ[HP Indigo 7K デジタル印刷機導入事例]
竹田印刷、多様な個性をかたちに〜アール・ブリュット作品を世界に発信
奥村印刷、新たな価値を紙に付加〜「折り紙食器 beak」でIPA2024に入賞