大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
[Revoria Press PC1120導入事例]オフセットを凌駕する特色再現性を評価
2025年5月8日ケーススタディ
山口県を拠点に、印刷を中心とした情報ソリューション事業を展開する大村印刷(株)(本社/山口県防府市西仁井令1-21-55、河内和明社長)は2022年2月、富士フイルムのプロダクションカラープリンター「Revoria Press PC1120」(以下「PC1120」)をいち早く導入し、小ロット・短納期のジョブを中心に、主力の出版印刷からパッケージ印刷まで幅広く活用している。具体的にどのような仕事で、どんなメリットがあるのか。製造本部部長・工場長の徳本仁氏と、実際にPC1120での出力を担当する製造本部 出力・POD課の高山奈緒子氏、徳永恭子氏に伺った。
充実した設備環境と万全の品質管理体制
同社は1921年に創業、100年以上の歴史を誇る老舗印刷会社。山口県防府市の本社を中心に、山口県内2ヵ所と東京・大阪・広島・福岡に営業拠点を置き、企画・デザインから印刷・製本、発送までの一貫体制を確立。小松印刷グループの一員として出版・商業印刷事業を展開し、とくに出版印刷における品質の高さと柔軟な対応力には定評がある。近年では、デジタルサイネージの導入・運用支援、VRコンテンツの制作、ドローン撮影など、クライアントの課題に応じてデジタルメディアも組み合わせた多彩なサービスを提供している。
現在の印刷設備は、オフセット機が輪転機3台、枚葉機4台(UV5色機×1、UV8色機×1、油性2色機×2)で、枚葉UV機がカラー印刷の主力となっている。デジタル機は、PC1120に加え、封筒出力などに使用する「Versant3100Press」の2台体制だ。
同社では品質管理の一環としてセンシング技術の導入を積極的に進めており、オフセット枚葉機や製本システムなどに高精度な検査装置を装備。人の目だけに頼らない万全の検品体制を敷く。製本工程においては、AI搭載の検査装置へのグレードアップを計画している。
オフセット並みの品質と安心の保守サービスが決め手に
PC1120の導入前には、同じく富士フイルムの「Color1000Press」を約10年にわたり主力機として活用していた。徳本工場長は同機を「ハイエンドのモデルだけあって非常に安定性が高く、生産機として安心して使えるいい機械だった」と評価するが、保守契約期限の関係から新機種への入れ替えを決定。PC1120のほか、2社のトナー機を候補に入れて検討を進めたという。
「機種選定で重視したポイントのひとつが、オフセットと遜色のない品質であること。オフセット機と共存運用することを想定していたので、これは重要な条件だった。その点、PC1120の仕上がりはオフセットと見分けがつかないレベルで、解像度や表裏見当精度も含め、申し分のないものだった。営業もサンプルを見て高く評価していた」(徳本工場長)
また、PC1120の選定理由について、高山課長はこう付け加える。
「以前から名刺やチケットなど、クリアトナーを使った小ロットの仕事を定期的に受注しており、これらを引き続きデジタル印刷機で対応したいという思いがあったので、さまざまな特殊トナーが使えるPC1120は非常に魅力的だった。そしてもうひとつ、大きな決め手になったのが保守サービスである。Color1000Pressを運用してきた中で、富士フイルムの対応の速さ、的確さを実感しており、この安心感は現場にとって外せない要素だった」
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