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京都文化協会とキヤノン、「平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風」を制作

大英博物館所蔵の文化財の高精細複製品を文化財活用センターへ寄贈

2018年10月24日ニュース

 特定非営利活動法人 京都文化協会とキヤノン(株)が共同で取り組んでいる「綴プロジェクト」(文化財未来継承プロジェクト)の第11期作品として完成した、大英博物館所蔵の「平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風」の高精細複製品が独立行政法人 国立文化財機構文化財活用センターへ寄贈され、10月23日より東京国立博物館で公開されている。

 「綴プロジェクト」は、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、京都文化協会が主催し、キヤノンが共催して推進している社会貢献活動。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と京都伝統工芸の匠の技との融合により、屏風や襖絵、絵巻物など古くから日本に伝わる貴重な文化財の高精細な複製品を制作して寄贈している。

 「平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風」は、江戸時代(17世紀)の作品。平家の滅亡を導いた2つの戦いが両隻に描き分けられており、右隻は、寿永3年(1184年)2月、源義経らの率いる源氏が平家のこもる摂津福原に奇襲をかけた「一の谷合戦」、左隻は、翌年の文治元年(1185年)2月、屋島によった平家が源氏に追われ、志度浦に逃れる「屋島合戦」。義経のひよどり越えの場面や那須与一の挿話など、「平家物語」によって親しまれてきたいくつもの名場面が両隻に描かれ、確かな画面構成力と緻密な描写力を備えた有力な画人の手によるものと考えられる。
平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風(右隻)
平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風(左隻)
 「綴プロジェクト」では、今期の作品より、複製品の制作過程で使用するカメラやレンズなどの機材を刷新し、これまで以上に高精細な複製品(本作品の画像データの総画素数は約54億画素)を実現している。

 作品のオリジナルは現在、大英博物館に所蔵されており、その高精細複製品を文化財活用センターに寄贈することで、日本絵画の名品の「里帰り」が実現する。

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京都文化協会とキヤノン、「平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風」を制作

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2018年10月24日ニュース

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 特定非営利活動法人 京都文化協会とキヤノン(株)が共同で取り組んでいる「綴プロジェクト」(文化財未来継承プロジェクト)の第11期作品として完成した、大英博物館所蔵の「平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風」の高精細複製品が独立行政法人 国立文化財機構文化財活用センターへ寄贈され、10月23日より東京国立博物館で公開されている。

 「綴プロジェクト」は、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、京都文化協会が主催し、キヤノンが共催して推進している社会貢献活動。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と京都伝統工芸の匠の技との融合により、屏風や襖絵、絵巻物など古くから日本に伝わる貴重な文化財の高精細な複製品を制作して寄贈している。

 「平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風」は、江戸時代(17世紀)の作品。平家の滅亡を導いた2つの戦いが両隻に描き分けられており、右隻は、寿永3年(1184年)2月、源義経らの率いる源氏が平家のこもる摂津福原に奇襲をかけた「一の谷合戦」、左隻は、翌年の文治元年(1185年)2月、屋島によった平家が源氏に追われ、志度浦に逃れる「屋島合戦」。義経のひよどり越えの場面や那須与一の挿話など、「平家物語」によって親しまれてきたいくつもの名場面が両隻に描かれ、確かな画面構成力と緻密な描写力を備えた有力な画人の手によるものと考えられる。
平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風(右隻)
平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風(左隻)
 「綴プロジェクト」では、今期の作品より、複製品の制作過程で使用するカメラやレンズなどの機材を刷新し、これまで以上に高精細な複製品(本作品の画像データの総画素数は約54億画素)を実現している。

 作品のオリジナルは現在、大英博物館に所蔵されており、その高精細複製品を文化財活用センターに寄贈することで、日本絵画の名品の「里帰り」が実現する。

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