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秋田エプソン、インクジェットプリンター用ヘッド製造の新棟竣工

2023年12月25日ニュース

 セイコーエプソン(株)(以下、エプソン)のグループ会社である秋田エプソン(株)(以下、秋田エプソン)は、インクジェットプリンター用ヘッド(以下、プリントヘッド)の生産能力増強のため、総額約35億円の投資を行い、2022年11月から建設していた新棟が、このほど竣工したことを発表した。新棟の竣工により、秋田エプソンにおけるプリントヘッドの生産能力を将来的に現在の3倍程度に拡大することを見込んでいる。
秋田エプソン新棟
 エプソンのプリンティングソリューションズ事業では、エプソン独創のインクジェット技術である「マイクロピエゾ技術」を活用し、オフィス・ホーム、商業・産業の幅広い分野の顧客に製品・サービスを提供している。オフィス・ホーム向けインクジェットプリンター市場では、COVID-19以降の分散印刷化ニーズの高まりや、新興国市場に加え北米など先進国での大容量インクタンク搭載プリンターの強い需要もあり、今後も全世界でインクジェットプリンターの需要増加が継続する見通しとなっている。

 また、商業・産業向けインクジェットプリンターは、アナログ印刷からデジタル印刷へのシフトに伴い、デジタル捺染など紙以外の分野での需要が高まっており、さらに商業・産業向けインクジェットプリンターの多くは、「マイクロTFPプリントチップ」を用途に合わせて柔軟に組み合わせた「PrecisionCore(プレシジョンコア)マイクロTFPプリントヘッド」を採用している。

 現在、エプソンのインクジェットプリンターにおけるPrecisionCoreプリントヘッドの搭載比率は2割程度だが、商業・産業向けプリンターや高速ラインヘッド搭載のインクジェット複合機などでは1台あたりの使用チップ数が多くなるため、今後さらに搭載比率が増加することを見込んでいる。

 このほど竣工した秋田エプソン新棟は、広丘事業所(長野県塩尻市)における「マイクロTFPプリントチップ」前工程の増産投資に対応するべく、インクジェットプリンターの基幹部品となるプリントヘッドの製造・組立の増産を図っていく。さらに、今後の「PrecisionCoreマイクロTFPプリントヘッド」搭載のインクジェットプリンターの需要増加による製品ラインアップ強化やプリントヘッド外販の拡販対応も視野に入れ、将来的に設備の増設スペース確保も踏まえた建屋としている。
プリントヘッド生産の流れ
 また、新棟は既存のプリントヘッド生産工場棟に併設して建てられ、部品から組立までをより効率的にできるように配慮している。加えて、生産設備に関しては、人生産性やスペース生産性のさらなる向上も織り込んだラインとなっている。具体的には、新たな設備設計で自社製ロボットを導入、最適なレイアウト構想を追求し、高効率生産ラインで生産性30%向上を目指していく。

 秋田エプソンは、高い技術力を持つ生産拠点として国内の研究開発拠点と密接に連携するとともに、基幹部品の生産を通じて得られる先端の生産技術・ノウハウをエプソンの海外生産拠点へも展開することで、グループの総合的なものづくり力の向上を極めていく方針。

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 セイコーエプソン(株)(以下、エプソン)のグループ会社である秋田エプソン(株)(以下、秋田エプソン)は、インクジェットプリンター用ヘッド(以下、プリントヘッド)の生産能力増強のため、総額約35億円の投資を行い、2022年11月から建設していた新棟が、このほど竣工したことを発表した。新棟の竣工により、秋田エプソンにおけるプリントヘッドの生産能力を将来的に現在の3倍程度に拡大することを見込んでいる。
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 エプソンのプリンティングソリューションズ事業では、エプソン独創のインクジェット技術である「マイクロピエゾ技術」を活用し、オフィス・ホーム、商業・産業の幅広い分野の顧客に製品・サービスを提供している。オフィス・ホーム向けインクジェットプリンター市場では、COVID-19以降の分散印刷化ニーズの高まりや、新興国市場に加え北米など先進国での大容量インクタンク搭載プリンターの強い需要もあり、今後も全世界でインクジェットプリンターの需要増加が継続する見通しとなっている。

 また、商業・産業向けインクジェットプリンターは、アナログ印刷からデジタル印刷へのシフトに伴い、デジタル捺染など紙以外の分野での需要が高まっており、さらに商業・産業向けインクジェットプリンターの多くは、「マイクロTFPプリントチップ」を用途に合わせて柔軟に組み合わせた「PrecisionCore(プレシジョンコア)マイクロTFPプリントヘッド」を採用している。

 現在、エプソンのインクジェットプリンターにおけるPrecisionCoreプリントヘッドの搭載比率は2割程度だが、商業・産業向けプリンターや高速ラインヘッド搭載のインクジェット複合機などでは1台あたりの使用チップ数が多くなるため、今後さらに搭載比率が増加することを見込んでいる。

 このほど竣工した秋田エプソン新棟は、広丘事業所(長野県塩尻市)における「マイクロTFPプリントチップ」前工程の増産投資に対応するべく、インクジェットプリンターの基幹部品となるプリントヘッドの製造・組立の増産を図っていく。さらに、今後の「PrecisionCoreマイクロTFPプリントヘッド」搭載のインクジェットプリンターの需要増加による製品ラインアップ強化やプリントヘッド外販の拡販対応も視野に入れ、将来的に設備の増設スペース確保も踏まえた建屋としている。
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 また、新棟は既存のプリントヘッド生産工場棟に併設して建てられ、部品から組立までをより効率的にできるように配慮している。加えて、生産設備に関しては、人生産性やスペース生産性のさらなる向上も織り込んだラインとなっている。具体的には、新たな設備設計で自社製ロボットを導入、最適なレイアウト構想を追求し、高効率生産ラインで生産性30%向上を目指していく。

 秋田エプソンは、高い技術力を持つ生産拠点として国内の研究開発拠点と密接に連携するとともに、基幹部品の生産を通じて得られる先端の生産技術・ノウハウをエプソンの海外生産拠点へも展開することで、グループの総合的なものづくり力の向上を極めていく方針。

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