毎月30万本のボールペンに印字を行う井之上プロセス(株)(本社/東大阪市、井之上光男社長)は、昨年9月に「Soloc Jet」のUVインクジェットフラットベッドプリンターを(株)ワビットから導入した。同社ではこれまで、外注や残業・土日出勤などで大量の受注に対応していたが、同UVインクジェットプリンターの導入により、生産キャパは従来の数十倍に向上し、完全自社内での生産を実現した。営業部の井之上幸佑氏は「1日で2万本のボールペンに印字できる」と話し、生産キャパにはまだまだ余裕があるようだ。その他にも様々な効果を発揮しているという同社の事例を紹介する。
同社の創業は平成3年。弱電部品・化粧品・文具製品などのパット印刷およびシルクスクリーン印刷業として業容を拡大してきたが、弱電部品は時代の流れとともに減少傾向にあるという。そんな中、近年ではボールペンなどの筆記用具をはじめ、クリアファイルや下敷き、コンパスなどの文房具にパット印刷やシルクスクリーン印刷で印刷を行う企業として業容を拡大している。現在は5台のシルクスクリーン印刷機のほか、パット印刷機については単色機7台と2色機3台の合計10台を保有している。
一方、多色化の時代の流れにもいち早く対応し、フルカラーインクジェット印刷機を12年ほど前から導入。これについて同社の井之上社長は次のように振り返る。
「最初に導入したのはA3の油性インクジェットプリンターであった。しかし、油性インクはアルコールに弱いため、手洗いなどでアルコールに触った手でボールペンに触れると印字の部分が消えてしまうなどのクレームもあり、4年ほど前にA2のUVインクジェットプリンターを導入した。しかし受注量の拡大にともない、同プリンターでは生産キャパ的に対応できなくなっていた。そこでワビットから紹介されたのが『Soloc Jet』のUVインクジェットフラットベッドプリンターであった」


同社が昨年の9月に導入した「Soloc Jet」のUVインクジェットフラットベッドプリンター「HT1610UV」は、最大幅1,600ミリ、長さ1,000ミリサイズに対応。60本のボールペンを収納できる治具を最大8つまで一度にセットしてプリントすることが可能となっている。
また、一度にセットできる本数が多いだけではなく、「白打ちをしながら、ほぼ同時にカラーも打つことができるため、白打ちのあとにカラーを打っていた従来機と比較すると工程を1つ短縮できていることになる」と井之上氏。一度にセットできる大きさの違いとインクジェットプリンターのスピード、工程の削減などをすべて掛け合わせると、従来機と比較して生産キャパは数十倍に向上しているようだ。
さらに、「Soloc Jet」のUVインクジェットフラットベッドプリンターの品質面についても、井之上氏は次のように評価している。
「他社製のUVインクジェットプリンターとも比較検討したが、Soloc JetのUVインクジェットフラットベッドプリンターは、テーブルの揺れがないことが評価できる。テーブルが揺れてしまうと、若干であっても白打ちとカラー打ちで見当がズレてしまう。同プリンターはテーブルに揺れがないため、その点も安心して作業することができる」

オペレーションも簡単で、自動でインクジェットヘッドの高さ調整の後、手動で微調整できる。また、インクジェットヘッドには2つの安全装置が搭載されており、ボールペンなどの被印刷物とインクジェットヘッドが触れる事故を未然に防ぐことができる。
また、色の品質ニーズが高まる中、「色」の品質についてもデータ通りの色が出るところを高く評価している。さらにインクは安価であるため、ランニングコストも削減できているようで、「従来機と比べると、インキ代は3分の1〜4分の1に削減できている」と生産性をはじめ、品質、ランニングコストなど、様々な部分で導入効果を実感できているようだ。
今後の展開について井之上社長は、「現在、単色や2色のものはパット印刷機やシルクスクリーン印刷機で印字しているが、アルコールの匂いの問題など、従業員の作業環境にも良くないと感じている。将来的にはUVインクジェットプリンターの台数をさらに増やし、すべての仕事をUVインクジェットプリンターで行えることを目指したい」と話す。同プリンターを活用した同社の展開に注目したい。
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井之上プロセス、毎月30万本のボールペンに印字
「Soloc Jet」UVインクジェットプリンタ導入
2017年9月15日ケーススタディ
毎月30万本のボールペンに印字を行う井之上プロセス(株)(本社/東大阪市、井之上光男社長)は、昨年9月に「Soloc Jet」のUVインクジェットフラットベッドプリンターを(株)ワビットから導入した。同社ではこれまで、外注や残業・土日出勤などで大量の受注に対応していたが、同UVインクジェットプリンターの導入により、生産キャパは従来の数十倍に向上し、完全自社内での生産を実現した。営業部の井之上幸佑氏は「1日で2万本のボールペンに印字できる」と話し、生産キャパにはまだまだ余裕があるようだ。その他にも様々な効果を発揮しているという同社の事例を紹介する。
同社の創業は平成3年。弱電部品・化粧品・文具製品などのパット印刷およびシルクスクリーン印刷業として業容を拡大してきたが、弱電部品は時代の流れとともに減少傾向にあるという。そんな中、近年ではボールペンなどの筆記用具をはじめ、クリアファイルや下敷き、コンパスなどの文房具にパット印刷やシルクスクリーン印刷で印刷を行う企業として業容を拡大している。現在は5台のシルクスクリーン印刷機のほか、パット印刷機については単色機7台と2色機3台の合計10台を保有している。
一方、多色化の時代の流れにもいち早く対応し、フルカラーインクジェット印刷機を12年ほど前から導入。これについて同社の井之上社長は次のように振り返る。
「最初に導入したのはA3の油性インクジェットプリンターであった。しかし、油性インクはアルコールに弱いため、手洗いなどでアルコールに触った手でボールペンに触れると印字の部分が消えてしまうなどのクレームもあり、4年ほど前にA2のUVインクジェットプリンターを導入した。しかし受注量の拡大にともない、同プリンターでは生産キャパ的に対応できなくなっていた。そこでワビットから紹介されたのが『Soloc Jet』のUVインクジェットフラットベッドプリンターであった」


同社が昨年の9月に導入した「Soloc Jet」のUVインクジェットフラットベッドプリンター「HT1610UV」は、最大幅1,600ミリ、長さ1,000ミリサイズに対応。60本のボールペンを収納できる治具を最大8つまで一度にセットしてプリントすることが可能となっている。
また、一度にセットできる本数が多いだけではなく、「白打ちをしながら、ほぼ同時にカラーも打つことができるため、白打ちのあとにカラーを打っていた従来機と比較すると工程を1つ短縮できていることになる」と井之上氏。一度にセットできる大きさの違いとインクジェットプリンターのスピード、工程の削減などをすべて掛け合わせると、従来機と比較して生産キャパは数十倍に向上しているようだ。
さらに、「Soloc Jet」のUVインクジェットフラットベッドプリンターの品質面についても、井之上氏は次のように評価している。
「他社製のUVインクジェットプリンターとも比較検討したが、Soloc JetのUVインクジェットフラットベッドプリンターは、テーブルの揺れがないことが評価できる。テーブルが揺れてしまうと、若干であっても白打ちとカラー打ちで見当がズレてしまう。同プリンターはテーブルに揺れがないため、その点も安心して作業することができる」

オペレーションも簡単で、自動でインクジェットヘッドの高さ調整の後、手動で微調整できる。また、インクジェットヘッドには2つの安全装置が搭載されており、ボールペンなどの被印刷物とインクジェットヘッドが触れる事故を未然に防ぐことができる。
また、色の品質ニーズが高まる中、「色」の品質についてもデータ通りの色が出るところを高く評価している。さらにインクは安価であるため、ランニングコストも削減できているようで、「従来機と比べると、インキ代は3分の1〜4分の1に削減できている」と生産性をはじめ、品質、ランニングコストなど、様々な部分で導入効果を実感できているようだ。
今後の展開について井之上社長は、「現在、単色や2色のものはパット印刷機やシルクスクリーン印刷機で印字しているが、アルコールの匂いの問題など、従業員の作業環境にも良くないと感じている。将来的にはUVインクジェットプリンターの台数をさらに増やし、すべての仕事をUVインクジェットプリンターで行えることを目指したい」と話す。同プリンターを活用した同社の展開に注目したい。
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