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日本HP、KADOKAWA「出版製造流通DXプロジェクト」を支援

HPデジタル印刷ソリューションの活用でデジタル製造書籍部数が累計3,000万部突破

2025年1月21日ニュース

 (株)日本HP(本社/東京都港区、岡戸伸樹社長)は1月16日、(株)KADOKAWA(本社/東京都千代田区、夏野剛社長・CEO)の運営する埼玉県所沢市の大型文化複合施設「ところざわサクラタウン」内のデジタル書籍製造施設で、HPのデジタル印刷ソリューション8台が稼働し、KADOKAWA「出版製造流通DXプロジェクト」の実現に貢献していることを発表した。2013年から構想が始まった同プロジェクトは、2025年1月時点で累計3,000万部を突破し、2024年度の年間生産部数も850万部に達する見込みで、順調に拡大している。

 「必要な本を、必要な人に、必要な時に」届けることを目指したKADOKAWAの「出版製造流通DXプロジェクト」は、デジタル製造による書籍が累計3000万部(2025年1月現在)を突破した。100部からの小ロット印刷、短納期製造と配送を実現することで、販売機会の損失、返本や廃棄の減少により利益率が向上したことに加え、余分な資源の消費が低減し地球環境の保全にも貢献している。
書籍製造・物流工場で稼働するHP Indigo 50000デジタル印刷機(左)とHP PageWide Web Press 490M HD
 デジタル書籍製造施設には、HPのデジタル印刷機「HP PageWide Web Press T490M HD」、「HP Indigo 50000デジタル印刷機」および「HP Indigo 15K HDデジタル印刷機」など合計8台が採用され、読者の多様なニーズに合わせた適切な量の書籍を迅速に製造している。印刷生産プロセスを簡略化、自動化するアプリケーション「HP PrintOS」を積極的に活用することでHPデジタル印刷機の性能を最大限に引き出し、また、製本・後加工機や出版に特化したワークフロー管理システムにより、データ送信から製造プロセス全体を効率的に管理。現在、文庫、ライトノベル、新書、コミック、文芸書などの本文、口絵、表紙、カバー、帯に至るまで、すべてをデジタル印刷で製造している。

 従来の製造・流通システムは一括製造、大量の返本により過剰な在庫を抱え、最終的に大量廃棄にいたるなど、財務面も環境面でも多くの課題があったが「出版製造流通DXプロジェクト」により、これまでに3,000万冊以上の書籍が出版され、返本率は業界平均に対して10ポイント近く低い26・8%に下がっている。また、書店の注文から店舗に届くまで、業界平均で10日程度かかるところ、24から72時間以内に届けられることで、販売機会の損失を削減している。今後、重版製造が容易になることで、読者のニーズがある限りコンテンツの継続的供給が可能になった。
2024年度の年間生産部数も850万部に達する見込み
 HPのデジタル印刷ソリューションは、より効率的でサステナブルな製造と物流体制により、出版業界における流通革命を目指すKADOKAWAの取り組みにこれからも貢献していく。

【KADOKAWA・村川忍氏(取締役 執行役COO)のコメント】

 「KADOKAWAは、『出版製造流通DXプロジェクト』の推進により、角川文庫をはじめとするデジタル製造タイトルにおいて返品率を大きく改善し、当社の事業が効率化されるだけでなく、業界全体の流通の活性化にも貢献していくことができると認識している。書籍の多品種少量生産を可能とするデジタル印刷はこの実現に不可欠な要素であり、世界最先端かつビジネス実用性の高いデジタル印刷テクノロジーを持つHPのソリューションがあってこそ実現できたものと思っている。今後、さらなる拡がりを持つ新たな出版ソリューションの構築に、進化し続けるHPが技術パートナーとして貢献してくれることを期待している」

【日本HP・岡戸社長のコメント】

 「持続可能で柔軟な印刷を実現するデジタル印刷は、出版分野においても業界の構造を変革するソリューションとして期待が寄せられている。KADOKAWAは、かねてよりデジタル印刷の持つ可能性に注目し、業界の課題解決と顧客の新たなニーズに応えることができる仕組みを創造してきた。HPのデジタル印刷がKADOKAWAのチャレンジに貢献し、新たな価値を提供していることを大変光栄に思う」

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