CVSのレジが数年後には変わる
レジの前に列を作って「イライラ」する状態は、数年後には一部のCVSではなくなるかも知れません。
 今年の2月、株式会社ローソンとパナソニック株式会社は、経済産業省の支援を得て次世代型コンビニエンスストアの実験店舗「ローソンパナソニック前店」(大阪府守口市)で、RFID(電子タグ、UHF利用)を導入した実証実験を行いました。2016年12月12日より業界初の完全自動セルフレジ機「レジロボ®」の実証実験を開始しており、将来的(数年後の実用化予定)はレジでの精算がなくなり、自動精算で利便性が増す予定です。

 この背景は、深刻な「人手不足と人件費の高騰」です。自動化できることは自動化して「人」は別の仕事をすることになります。充填包装ラインでは、「ロボット」が多く使われています。
日本だけでは有りません。米国ではもっと進んだシステムがもうすぐシャトルで近未来のコンビニが稼働します。全米2,000店舗で展開が予定されています。
Amazonは、eコマースで蓄積した顧客情報データベースを利用し、AI技術を駆使して、Amazonのアカウントを持つ顧客だけを対象にした店舗を展開予定です。販売予測の精度アップ、在庫を極力減らし、品切れが起きにくいなどのメリットを期待しています。
Amazon Goのアプリをかざして店内に入り、商品を手に取ったか、棚に戻したかを自動的に判別するシステムが稼働します。Amazon Goのバーチャルカートを追跡し、買い物金額を、客のアカウントに課金します。領収書は、eメールで送付されてきますのでそのまま店を出られます。
包装にどのような影響がでるのか興味深いものです。
日本と米国では、文化が違いますが、共通キーワードは、「人手不足と人件費の高騰」です。e-コマース(ネット販売)は、包装にどのような影響を与えるか、注意深く成り行きを見ることとその先を予想して手を打つことが必要になっています。
米国では、パッケージデザインも変わりつつあります。Webで理解しやすいデザインが出てきています。同じ商品であっても、店頭で売るデザインとWeb 経由で売るデザインは強調するデザイン箇所を変えています。日本はそこまで対応するのは難しいと考える方がいるかも知れません。しかし、デジタル印刷を十分理解している方は、「しめた、チャンス到来」と思うでしょう。
米国のWakmartは、10年ぶりにパッケージのサステナビリティを見直しています。品質、機能、価格だけの対応では、世界から取り残されたパッケージとなるでしょう。世界に輸出は難しくなるでしょう。
パッケージの最適化(3R),再生可能な原材料によるパッケージ材料、リサイクル、安心・安全を追求したパッケージ提供などを顧客と共に成し遂げる協創が必要となるでしょう。
次回に続きます。

住本技術士事務所 所長 住本充弘氏(すみもと みつひろ)
技術士(経営工学)、包装管理士((社)日本包装技術協会認定)
日本包装コンサルタント協会会員・理事
技術士包装物流グループ会員・理事
日本包装学会会員
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2025年10月1日製品・テクノロジー
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連載|より包装材料の印刷の理解を深めるために - 5
伸びるデジタル印刷と包装分野への参入
2018年8月10日スペシャリスト

一般社団法人PODi
1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。
CVSのレジが数年後には変わる
レジの前に列を作って「イライラ」する状態は、数年後には一部のCVSではなくなるかも知れません。
 今年の2月、株式会社ローソンとパナソニック株式会社は、経済産業省の支援を得て次世代型コンビニエンスストアの実験店舗「ローソンパナソニック前店」(大阪府守口市)で、RFID(電子タグ、UHF利用)を導入した実証実験を行いました。2016年12月12日より業界初の完全自動セルフレジ機「レジロボ®」の実証実験を開始しており、将来的(数年後の実用化予定)はレジでの精算がなくなり、自動精算で利便性が増す予定です。

 この背景は、深刻な「人手不足と人件費の高騰」です。自動化できることは自動化して「人」は別の仕事をすることになります。充填包装ラインでは、「ロボット」が多く使われています。
日本だけでは有りません。米国ではもっと進んだシステムがもうすぐシャトルで近未来のコンビニが稼働します。全米2,000店舗で展開が予定されています。
Amazonは、eコマースで蓄積した顧客情報データベースを利用し、AI技術を駆使して、Amazonのアカウントを持つ顧客だけを対象にした店舗を展開予定です。販売予測の精度アップ、在庫を極力減らし、品切れが起きにくいなどのメリットを期待しています。
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包装にどのような影響がでるのか興味深いものです。
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米国では、パッケージデザインも変わりつつあります。Webで理解しやすいデザインが出てきています。同じ商品であっても、店頭で売るデザインとWeb 経由で売るデザインは強調するデザイン箇所を変えています。日本はそこまで対応するのは難しいと考える方がいるかも知れません。しかし、デジタル印刷を十分理解している方は、「しめた、チャンス到来」と思うでしょう。
米国のWakmartは、10年ぶりにパッケージのサステナビリティを見直しています。品質、機能、価格だけの対応では、世界から取り残されたパッケージとなるでしょう。世界に輸出は難しくなるでしょう。
パッケージの最適化(3R),再生可能な原材料によるパッケージ材料、リサイクル、安心・安全を追求したパッケージ提供などを顧客と共に成し遂げる協創が必要となるでしょう。
次回に続きます。

住本技術士事務所 所長 住本充弘氏(すみもと みつひろ)
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