キーワードで検索

カラー表現力を高めるAdobe PDF Print Engine 5

2018年8月23日製品・テクノロジー

 アドビ社(本社/米国カリフォルニア州)は、印刷業界におけるプリプレスワークフローで中心的役割を果たすレンダリングテクノロジーの主要製品「Adobe PDF Print Engine」の最新版となるバージョン5(APPE5)を7月に発表している。

 APPE5は、デジタルと従来型の両方の印刷技術の可能性を引き出す機能を新たに搭載し、PDF Print Engineが持つ信頼性の高いカラーの再現度を向上させている。次世代のテキスタイルプリント、産業用印刷ステーション、ラベルやパッケージのデジタルプレスにおけるカラーの表現力を最大限に高める。

 印刷物が複雑化する中、APPE5は、紙、プラスチック、布、金属、セラミック、ガラス、食品などのフラットまたは起伏のある表面に印刷する際に、正確にレンダリングできるように最適化されている。また、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本4色を超える色数のインクセットを使用するExpanded Color Gamut(ECG)デジタルプレスのサポートを強化ししている。

新機能

・高速エッジ拡張
 グラフィックオブジェクト上でアンチエイリアスすることでエッジの見た目をスムーズにし、低解像度のグラフィックも含め、代替メソッドやポストレンダリングメソッドに比べて処理時間を短縮する。

・強化されたUnicodeサポート
 制御パラメータ、ファイルパス、パスワードに非ローマン言語の文字セットのマルチバイト文字が使えるようになり、中国語、日本語、韓国語などの言語でさらに使いやすくなった。

・PDF2.0印刷機能サポート
 画像をカラー変換した際のシャドー領域のディテールを保存するための黒点補正(BPC)、スペクトルベースのカラー管理を有効にするCxF定義されたスポットカラー(Color eXchange Format)、出力デバイスのハーフトーンスクリーンとRIP内で面付けされたオブジェクトの位相を合わせるHTO(Half-Tone Origin)機能をサポートした。

・ページレベルの出力インテント
 複数ページのPDF2・0ジョブのカラー変換をページごとに管理でき、プリプレスワークフローでの柔軟性と自動化を高める。

 アドビ社のバイスプレジデント兼プリントアンドパブリッシング事業部門担当ゼネラルマネージャであるアディル・ムンシ氏は、「ブランドマネージャーは、顧客と繋がるために生き生きとしたデザインが正確に再現できることを期待している。Adobe Creative Cloudで作成し、Adobe Acrobat DCでレビューを行い、APPE5で検証して出力した印刷ジョブは、最速のレンダリング、ベストな組み合わせのカラー画像処理を実現し、すべての工程において予想どおりの結果を得ることができるようになった」とコメントしている。

 プリプレスソリューション「Apogee11」を、APPE5を組み込んだ最初の製品として発表するAgfa Graphicsのマーケティングマネージャーであるエリック・ピーターズ氏は、「1993年にアドビがPDFフォーマットを発表した時、当社はその堅牢な画像処理モデルがグラフィックアートに適していることを即座に認識し、業界初となるPDFベースのプリプレスワークフローを開発した。この25年の間に印刷は劇的な変化を遂げたが、ApogeeとAPPEの最新リリースによって、複雑なグラフィックを期待どおりに再現するPDFの価値と実力を再認識することができるだろう」とコメントしている。

新着トピックス

dp_ipa2024_okumura_20241113_tn.jpg

奥村印刷、新たな価値を紙に付加〜「折り紙食器 beak」でIPA2024に入賞

2024年11月20日企業・経営

 奥村印刷(株)(本社/東京都北区、奥村文泰社長)は、2024年度の「Innovation Print Awards(以下、IPA)」において、「サステナビリティ部門」第1位を獲得した...全文を読む

大西部長(左)と小林部長

富士フイルム、TOKYO PACKでブランドオーナーにデジタル印刷活用促す

2024年11月15日マーケティング

 「もっと自由にパッケージ・オンデマンド」─富士フイルムグループは、10月23日から開催された「TOKYO PACK 2024(東京国際包装展)」において、富士フイルムが独自開発した幅...全文を読む

最新ニュース

dp_indigo5000_pwwp490m_hd_tn.jpg

日本HP、KADOKAWA「出版製造流通DXプロジェクト」を支援

2025年1月21日

 (株)日本HP(本社/東京都港区、岡戸伸樹社長)は1月16日、(株)KADOKAWA(本社/東京都千代田区、夏野剛社長・CEO)の運営する埼玉県所沢市の大型文化複合施設「ところざわサ...全文を読む

truevis_lg_mg_2501_tn.jpg

ローランドDG、UVプリンターが紙器パッケージ製作に対応

2025年1月20日

 ローランド ディー.ジー.(株)は、大判インクジェットプリンターTrueVISシリーズ「LG-640/540/300」と、DGXPRESSシリーズの「UG-642」で使用できる拡張テ...全文を読む

swissQprint、第5世代フラットベッド新モデル-生産性23%向上

2025年1月14日

 swissQprintは、プラットフォームを全面的に刷新し、生産性、精度、アプリケーションの多用途性を新たなレベルへと引き上げたフラットベッド新世代モデルを発表した。新モデルは従来機...全文を読む

カラー表現力を高めるAdobe PDF Print Engine 5

2018年8月23日製品・テクノロジー

  • twitter
  • facebook
  • line

 アドビ社(本社/米国カリフォルニア州)は、印刷業界におけるプリプレスワークフローで中心的役割を果たすレンダリングテクノロジーの主要製品「Adobe PDF Print Engine」の最新版となるバージョン5(APPE5)を7月に発表している。

 APPE5は、デジタルと従来型の両方の印刷技術の可能性を引き出す機能を新たに搭載し、PDF Print Engineが持つ信頼性の高いカラーの再現度を向上させている。次世代のテキスタイルプリント、産業用印刷ステーション、ラベルやパッケージのデジタルプレスにおけるカラーの表現力を最大限に高める。

 印刷物が複雑化する中、APPE5は、紙、プラスチック、布、金属、セラミック、ガラス、食品などのフラットまたは起伏のある表面に印刷する際に、正確にレンダリングできるように最適化されている。また、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本4色を超える色数のインクセットを使用するExpanded Color Gamut(ECG)デジタルプレスのサポートを強化ししている。

新機能

・高速エッジ拡張
 グラフィックオブジェクト上でアンチエイリアスすることでエッジの見た目をスムーズにし、低解像度のグラフィックも含め、代替メソッドやポストレンダリングメソッドに比べて処理時間を短縮する。

・強化されたUnicodeサポート
 制御パラメータ、ファイルパス、パスワードに非ローマン言語の文字セットのマルチバイト文字が使えるようになり、中国語、日本語、韓国語などの言語でさらに使いやすくなった。

・PDF2.0印刷機能サポート
 画像をカラー変換した際のシャドー領域のディテールを保存するための黒点補正(BPC)、スペクトルベースのカラー管理を有効にするCxF定義されたスポットカラー(Color eXchange Format)、出力デバイスのハーフトーンスクリーンとRIP内で面付けされたオブジェクトの位相を合わせるHTO(Half-Tone Origin)機能をサポートした。

・ページレベルの出力インテント
 複数ページのPDF2・0ジョブのカラー変換をページごとに管理でき、プリプレスワークフローでの柔軟性と自動化を高める。

 アドビ社のバイスプレジデント兼プリントアンドパブリッシング事業部門担当ゼネラルマネージャであるアディル・ムンシ氏は、「ブランドマネージャーは、顧客と繋がるために生き生きとしたデザインが正確に再現できることを期待している。Adobe Creative Cloudで作成し、Adobe Acrobat DCでレビューを行い、APPE5で検証して出力した印刷ジョブは、最速のレンダリング、ベストな組み合わせのカラー画像処理を実現し、すべての工程において予想どおりの結果を得ることができるようになった」とコメントしている。

 プリプレスソリューション「Apogee11」を、APPE5を組み込んだ最初の製品として発表するAgfa Graphicsのマーケティングマネージャーであるエリック・ピーターズ氏は、「1993年にアドビがPDFフォーマットを発表した時、当社はその堅牢な画像処理モデルがグラフィックアートに適していることを即座に認識し、業界初となるPDFベースのプリプレスワークフローを開発した。この25年の間に印刷は劇的な変化を遂げたが、ApogeeとAPPEの最新リリースによって、複雑なグラフィックを期待どおりに再現するPDFの価値と実力を再認識することができるだろう」とコメントしている。

新着トピックス

新着ニュース

PAGE TOP