2018年出版市場規模、紙と電子で3.2%減の1兆5,400億円
紙市場は5.7%減で14年連続のマイナス
2019年1月29日マーケティング企業・経営
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出版業界の調査研究機関である(公社)全国出版協会・出版科学研究所(東京都新宿区、浅野純次理事長)は1月25日、2018年(1〜12月期累計)の紙と電子を合わせた市場規模(推定販売金額)が、前年比3.2%減の1兆5,400億円になったと発表した。紙市場は5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナス。一方、電子市場は11.9%増の2,479億円で、雑誌を除くコミック、書籍が2桁増となった。
紙市場は5.7%減の1兆2,921億円
2018年の紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナスとなった。内訳は、書籍が同2.3%減の6,991億円、雑誌は同9.4%減の5,930億円。
書籍は児童書、ビジネス書が前年並みだったが、文芸、実用、文庫、新書など主要ジャンルがマイナスとなり、前年を下回った。
一方、雑誌は月刊誌(ムック、コミックスを含む)が同9.3%減、週刊誌が同10.1%減。月刊誌のうち、定期誌のみでは約9%減、ムックは約12%減、コミックスは約7%減。コミックスは大手出版社の値上げや映像化作品のヒットがあり、年後半にかけて減少幅が縮小。雑誌全体では2桁減を免れた形だ。
定期誌は好調なジャンルが見当たらず、グッズ付録や一部アイドルを起用した雑誌が単号で売れる傾向が続いている。
電子市場は11.9%増の2,479億円
一方、2018年の電子出版市場は前年比11.9%増の2,479億円となった。内訳は、電子コミックが同14.8%増の1,965億円、電子書籍(文字もの)が同10.7%増の321億円、電子雑誌が同9.8%減の193億円。
電子コミックは17年後半から海賊版サイトやリーチサイトの影響で伸びが鈍化したが、4月に海賊版サイトの代表格である「漫画村」が閉鎖されて以降、売り上げは復調傾向にある。
電子書籍はライトノベル系の作品や紙でよく売れたビジネス書や実用書、写真集の電子版も売れており、着実に伸びている。
電子雑誌は定額制雑誌読み放題サービス「dマガジン」(NTTドコモ)の会員数が2年連続で減少したことが影響し、1割近いマイナスとなった。
なお、同レポートの詳細は、「出版月報」2019年1月号(頒価2,160円)に掲載されている。
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紙市場は5.7%減の1兆2,921億円
2018年の紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナスとなった。内訳は、書籍が同2.3%減の6,991億円、雑誌は同9.4%減の5,930億円。
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一方、雑誌は月刊誌(ムック、コミックスを含む)が同9.3%減、週刊誌が同10.1%減。月刊誌のうち、定期誌のみでは約9%減、ムックは約12%減、コミックスは約7%減。コミックスは大手出版社の値上げや映像化作品のヒットがあり、年後半にかけて減少幅が縮小。雑誌全体では2桁減を免れた形だ。
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電子市場は11.9%増の2,479億円
一方、2018年の電子出版市場は前年比11.9%増の2,479億円となった。内訳は、電子コミックが同14.8%増の1,965億円、電子書籍(文字もの)が同10.7%増の321億円、電子雑誌が同9.8%減の193億円。
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電子雑誌は定額制雑誌読み放題サービス「dマガジン」(NTTドコモ)の会員数が2年連続で減少したことが影響し、1割近いマイナスとなった。
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