出版業界の調査研究機関である(公社)全国出版協会・出版科学研究所(東京都新宿区、浅野純次理事長)は1月25日、2018年(1〜12月期累計)の紙と電子を合わせた市場規模(推定販売金額)が、前年比3.2%減の1兆5,400億円になったと発表した。紙市場は5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナス。一方、電子市場は11.9%増の2,479億円で、雑誌を除くコミック、書籍が2桁増となった。

紙市場は5.7%減の1兆2,921億円
2018年の紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナスとなった。内訳は、書籍が同2.3%減の6,991億円、雑誌は同9.4%減の5,930億円。
書籍は児童書、ビジネス書が前年並みだったが、文芸、実用、文庫、新書など主要ジャンルがマイナスとなり、前年を下回った。
一方、雑誌は月刊誌(ムック、コミックスを含む)が同9.3%減、週刊誌が同10.1%減。月刊誌のうち、定期誌のみでは約9%減、ムックは約12%減、コミックスは約7%減。コミックスは大手出版社の値上げや映像化作品のヒットがあり、年後半にかけて減少幅が縮小。雑誌全体では2桁減を免れた形だ。
定期誌は好調なジャンルが見当たらず、グッズ付録や一部アイドルを起用した雑誌が単号で売れる傾向が続いている。
電子市場は11.9%増の2,479億円
一方、2018年の電子出版市場は前年比11.9%増の2,479億円となった。内訳は、電子コミックが同14.8%増の1,965億円、電子書籍(文字もの)が同10.7%増の321億円、電子雑誌が同9.8%減の193億円。
電子コミックは17年後半から海賊版サイトやリーチサイトの影響で伸びが鈍化したが、4月に海賊版サイトの代表格である「漫画村」が閉鎖されて以降、売り上げは復調傾向にある。
電子書籍はライトノベル系の作品や紙でよく売れたビジネス書や実用書、写真集の電子版も売れており、着実に伸びている。
電子雑誌は定額制雑誌読み放題サービス「dマガジン」(NTTドコモ)の会員数が2年連続で減少したことが影響し、1割近いマイナスとなった。
なお、同レポートの詳細は、「出版月報」2019年1月号(頒価2,160円)に掲載されている。
新着トピックス
2025年10月1日製品・テクノロジー
産業⽤インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタを手掛ける(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は今年4月、同社初のUV-DTF(UV硬化式...全文を読む
2025年9月30日製品・テクノロジースペシャリスト
最速900メートル/分の超高速印刷が可能なPROSPERヘッドは、日本でもDM市場を中心に数百台が稼働しているが、コダックジャパン・プリント事業部デジタルプリンティング営業本部の河原...全文を読む
最新ニュース
SCREEN、京都芸大・月桂冠と産学連携 - 学生デザインラベルの日本酒商品化
2025年10月8日
京都市立芸術大学(以下「京都芸大」)、月桂冠(株)、(株)SCREENグラフィックソリューションズ(以下「SCREEN」)の3者は、産学連携による共同プロジェクトを実施し、京都芸大・...全文を読む
ミマキ、OGBS2025で昇華転写用IJプリンタ「TS200」を国内初披露
2025年10月2日
(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、9月30日と10月1日に東京・池袋のサンシャインシティにおいて開催されたオーダーグッズビジネスショー(OGBS)2...全文を読む
swissQprint Japan、VIPオープンハウスウィーク-10月28日〜31日
2025年10月1日
swissQprint Japan(株)(本社/横浜市港北区新横浜3-2-6、アドリアーノ・グット社長)は、顧客の要望に応え、最新世代のフラットベッドプリンタを紹介するオープンハウス...全文を読む
2018年出版市場規模、紙と電子で3.2%減の1兆5,400億円
紙市場は5.7%減で14年連続のマイナス
2019年1月29日マーケティング企業・経営
出版業界の調査研究機関である(公社)全国出版協会・出版科学研究所(東京都新宿区、浅野純次理事長)は1月25日、2018年(1〜12月期累計)の紙と電子を合わせた市場規模(推定販売金額)が、前年比3.2%減の1兆5,400億円になったと発表した。紙市場は5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナス。一方、電子市場は11.9%増の2,479億円で、雑誌を除くコミック、書籍が2桁増となった。

紙市場は5.7%減の1兆2,921億円
2018年の紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナスとなった。内訳は、書籍が同2.3%減の6,991億円、雑誌は同9.4%減の5,930億円。
書籍は児童書、ビジネス書が前年並みだったが、文芸、実用、文庫、新書など主要ジャンルがマイナスとなり、前年を下回った。
一方、雑誌は月刊誌(ムック、コミックスを含む)が同9.3%減、週刊誌が同10.1%減。月刊誌のうち、定期誌のみでは約9%減、ムックは約12%減、コミックスは約7%減。コミックスは大手出版社の値上げや映像化作品のヒットがあり、年後半にかけて減少幅が縮小。雑誌全体では2桁減を免れた形だ。
定期誌は好調なジャンルが見当たらず、グッズ付録や一部アイドルを起用した雑誌が単号で売れる傾向が続いている。
電子市場は11.9%増の2,479億円
一方、2018年の電子出版市場は前年比11.9%増の2,479億円となった。内訳は、電子コミックが同14.8%増の1,965億円、電子書籍(文字もの)が同10.7%増の321億円、電子雑誌が同9.8%減の193億円。
電子コミックは17年後半から海賊版サイトやリーチサイトの影響で伸びが鈍化したが、4月に海賊版サイトの代表格である「漫画村」が閉鎖されて以降、売り上げは復調傾向にある。
電子書籍はライトノベル系の作品や紙でよく売れたビジネス書や実用書、写真集の電子版も売れており、着実に伸びている。
電子雑誌は定額制雑誌読み放題サービス「dマガジン」(NTTドコモ)の会員数が2年連続で減少したことが影響し、1割近いマイナスとなった。
なお、同レポートの詳細は、「出版月報」2019年1月号(頒価2,160円)に掲載されている。
新着トピックス
-
樋口印刷所(大阪)、下請け100%のJet Pressビジネスとは
2025年10月8日 ケーススタディ
-
ダイコウラベル、新市場への進出に貢献〜デジタルの強みで顧客メリットを創出
2025年10月7日 ケーススタディ
-
ミマキ、UV-DTF市場に参入〜プリント形状の課題を解決
2025年10月1日 製品・テクノロジー
-
コダック、パッケージ分野で新アプリケーション開拓へ
2025年9月30日 製品・テクノロジースペシャリスト
-
青森県コロニー協会、多様性のある職場環境の構築を支援 [インプレミアIS29s導入事例]
2025年9月30日 ケーススタディ
新着ニュース
SNSランキング
- 63shares講談社、フルデジタル書籍生産システムが新たな領域に
- 50sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 44shares富士フイルムBI、デジタル印刷ワークフローソフトウェアが「IDEA」ファイナリストに
- 40shares樋口印刷所(大阪)、下請け100%のJet Pressビジネスとは
- 38shares門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
- 38sharesコニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
- 37sharesSCREEN GAとSCREEN GPJ、「パッケージに彩りを」テーマに「JAPAN PACK 2025」に出展
- 35sharesSCREEN、インクジェット技術を核とした未来のオープンイノベーション拠点開設
- 30sharesコニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
- 28sharesパラシュート、Webプラットフォームをベースとした販促資材管理サービスの提供開始










