【導入メリット】個人向け卒業アルバム製作などの新サービスが実現
オフセットを凌駕する再現性と品質安定性、そして現場の作業負荷軽減といった効果は、テスト運用の段階から明確に実感できたと河本部長は語る。
「オペレーターからは、Jet Press 750Sを一度使ったらオフセットには戻れないという声も聞いている(笑)。それだけ信頼できる印刷機だということ」
一方、Jet Press 750Sの導入は、現場のメリットだけでなく、新しいビジネスの展開にもつながっている。そのひとつが、個人向けの卒業アルバム製作サービスだ。
学校ではさまざまな行事が開催されるが、多くの場合、写真館のカメラマンが出向き、写真撮影を行っている。そのカット数は1行事で1,000枚を超えるという。この写真を使って卒業アルバムがつくられるが、使われる写真はごく一部。ほとんどの写真が眠ったままになる。そこで、松本社長は、卒業アルバムに載らない膨大な写真を活かせないかと考えた。すべての撮影データを整理分類し、インターネットからの注文に応じて特定の写真を選び出し、個人の卒業アルバムを作成するシステムを構築したのだ。
「当社では8年前からインターネット事業を展開しているが、この個人向け卒業アルバムサービスもその一環である。いままでは学校という『面』でつながっていたが、今後は個人という『点』でつながっていくことが重要だと考えている。個人向けの卒業アルバム、写真集は好評で、部数は多くないものの、全体の数は着実に伸びている。このサービスは従来のオフセット印刷では実現できなかったことで、デジタルプレスによって初めて可能になった。Jet Press 750Sのおかげで、新たなビジネスチャンスが生まれている」(松本社長)
同社は現在、オフセット印刷機とJet Press 750Sを、印刷部数によって使い分けており、商業印刷物や部数の多い卒業アルバムなどはオフセットで印刷している。しかし、河本部長は、Jet Press 750Sの活用範囲を徐々に拡げていきたいと語る。
「Jet Press 750Sは生産性も非常に高いので、近い将来、卒業アルバムはすべてJet Press 750Sに切り替えてもいいのではないかと考えている。現在オフセット印刷機は1台につき3名の人員をつけているが、Jet Press 750Sは1名で運用している。しかも機械の信頼性が高く品質のばらつきもないため、オペレーターの作業負荷も軽減できるし、損紙もほとんど出ない。少部数の仕事が多くなっている中、Jet Press 750Sのメリットはますます大きくなっていくと思う」
【今後の展開】卒業アルバムという日本の素晴らしい文化を海外にも
ダイコロでは、日本での豊富な実績とパッケージ化した製作プロセスを活かし、海外でも卒業アルバムの提案を行っている。2018年には、台湾に現地法人を設立し、卒業アルバム製作を本格的にスタートさせた。松本社長自ら、学校にサンプルを持って提案に行ったところ、「仕上がりが大変美しい」「こんな卒業アルバムはいままで見たことがない」と好評で、大きな手応えを感じたという。
「もともと外国には、卒業アルバムをつくって卒業生や保護者に配布するという習慣がない。私はこの素晴らしい日本の文化を海外に紹介し、広めたいと考えた。まず台湾からスタートしたが、この1年で約10校から注文をいただいている」(松本社長)
海外の多くの学校は9月始まりのため、卒業アルバムの製作時期は日本と半年ずれることになる。繁忙期が重ならず、年間を通してコンスタントに卒業アルバムの仕事をこなしていくことができる。海外展開はその点も魅力だ。
「今後は海外でも個人向けの卒業アルバムの受注が増えていくのではないかと期待している。そのためJet Press 750Sの活躍の舞台はさらに広がっていきそうだ」(松本社長)
Jet Press 750Sは同社にとって、卒業アルバムに新たな付加価値をもたらすとともに、ビジネスの拡大を支える重要な戦力となっている。
新着トピックス
-
ケーススタディ リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
-
製品・テクノロジー コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
2025年5月8日ケーススタディ
山口県を拠点に、印刷を中心とした情報ソリューション事業を展開する大村印刷(株)(本社/山口県防府市西仁井令1-21-55、河内和明社長)は2022年2月、富士フイルムのプロダクション...全文を読む
ディーエムソリューションズ、最高毎時4万5,000通を達成[KODAK PROSPER S5導入事例]
2025年3月25日ケーススタディ
ディーエムソリューションズ(株)(本社/東京都武蔵野市御殿山1-1-3 クリスタルパークビル2F、花矢卓司社長)は、KODAK PROSPER S5インプリンティングシステムを導入後...全文を読む
最新ニュース
パラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始
2025年7月1日
パラシュート(株)(東京都世田谷区、兵藤伊織社長)は2025年7月1日から、SaaSプラットフォームをベースとしたデジタル暗号化技術サービス(DET Service)の提供を開始した...全文を読む
PODi、「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集開始
2025年6月25日
(一社)PODi(荒井純一代表理事)は、ラベル・パッケージ業界の世界最大級の展示会「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集を開始した。 LABELEXP...全文を読む
コニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
2025年6月25日
コニカミノルタジャパン(株)(本社/東京都港区、一條啓介社長)は、高画質及び多彩な用紙への対応力と、自動品質最適化ユニットで評価を得ているデジタル印刷システム「AccurioPres...全文を読む
ダイコロ、鮮やかな色調が求められる「卒業アルバム」で威力発揮
Jet Press 750S導入事例:個人向け新ビジネスも積極展開
2019年9月15日ケーススタディ
【導入メリット】個人向け卒業アルバム製作などの新サービスが実現
オフセットを凌駕する再現性と品質安定性、そして現場の作業負荷軽減といった効果は、テスト運用の段階から明確に実感できたと河本部長は語る。
「オペレーターからは、Jet Press 750Sを一度使ったらオフセットには戻れないという声も聞いている(笑)。それだけ信頼できる印刷機だということ」
一方、Jet Press 750Sの導入は、現場のメリットだけでなく、新しいビジネスの展開にもつながっている。そのひとつが、個人向けの卒業アルバム製作サービスだ。
学校ではさまざまな行事が開催されるが、多くの場合、写真館のカメラマンが出向き、写真撮影を行っている。そのカット数は1行事で1,000枚を超えるという。この写真を使って卒業アルバムがつくられるが、使われる写真はごく一部。ほとんどの写真が眠ったままになる。そこで、松本社長は、卒業アルバムに載らない膨大な写真を活かせないかと考えた。すべての撮影データを整理分類し、インターネットからの注文に応じて特定の写真を選び出し、個人の卒業アルバムを作成するシステムを構築したのだ。
「当社では8年前からインターネット事業を展開しているが、この個人向け卒業アルバムサービスもその一環である。いままでは学校という『面』でつながっていたが、今後は個人という『点』でつながっていくことが重要だと考えている。個人向けの卒業アルバム、写真集は好評で、部数は多くないものの、全体の数は着実に伸びている。このサービスは従来のオフセット印刷では実現できなかったことで、デジタルプレスによって初めて可能になった。Jet Press 750Sのおかげで、新たなビジネスチャンスが生まれている」(松本社長)
同社は現在、オフセット印刷機とJet Press 750Sを、印刷部数によって使い分けており、商業印刷物や部数の多い卒業アルバムなどはオフセットで印刷している。しかし、河本部長は、Jet Press 750Sの活用範囲を徐々に拡げていきたいと語る。
「Jet Press 750Sは生産性も非常に高いので、近い将来、卒業アルバムはすべてJet Press 750Sに切り替えてもいいのではないかと考えている。現在オフセット印刷機は1台につき3名の人員をつけているが、Jet Press 750Sは1名で運用している。しかも機械の信頼性が高く品質のばらつきもないため、オペレーターの作業負荷も軽減できるし、損紙もほとんど出ない。少部数の仕事が多くなっている中、Jet Press 750Sのメリットはますます大きくなっていくと思う」
【今後の展開】卒業アルバムという日本の素晴らしい文化を海外にも
ダイコロでは、日本での豊富な実績とパッケージ化した製作プロセスを活かし、海外でも卒業アルバムの提案を行っている。2018年には、台湾に現地法人を設立し、卒業アルバム製作を本格的にスタートさせた。松本社長自ら、学校にサンプルを持って提案に行ったところ、「仕上がりが大変美しい」「こんな卒業アルバムはいままで見たことがない」と好評で、大きな手応えを感じたという。
「もともと外国には、卒業アルバムをつくって卒業生や保護者に配布するという習慣がない。私はこの素晴らしい日本の文化を海外に紹介し、広めたいと考えた。まず台湾からスタートしたが、この1年で約10校から注文をいただいている」(松本社長)
海外の多くの学校は9月始まりのため、卒業アルバムの製作時期は日本と半年ずれることになる。繁忙期が重ならず、年間を通してコンスタントに卒業アルバムの仕事をこなしていくことができる。海外展開はその点も魅力だ。
「今後は海外でも個人向けの卒業アルバムの受注が増えていくのではないかと期待している。そのためJet Press 750Sの活躍の舞台はさらに広がっていきそうだ」(松本社長)
Jet Press 750Sは同社にとって、卒業アルバムに新たな付加価値をもたらすとともに、ビジネスの拡大を支える重要な戦力となっている。
新着トピックス
-
リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
2025年6月27日 ケーススタディ
-
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
2025年6月4日 製品・テクノロジー
-
大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
2025年5月8日 ケーススタディ
-
ディーエムソリューションズ、最高毎時4万5,000通を達成[KODAK PROSPER S5導入事例]
2025年3月25日 ケーススタディ
-
FFGS、新Revoria Press登場で、柔軟な「最適生産」可能に
2025年3月25日 スペシャリスト
新着ニュース
-
パラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始
2025年7月1日 ニュース
-
PODi、「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集開始
2025年6月25日 ニュース
-
コニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
2025年6月25日 ニュース
-
エプソン、立体物への直接印刷を可能にする「Direct to Shape Printing System」発表
2025年6月25日 ニュース
-
パラシュート、次世代型MIS「PNS」にメーカーワークフローソフトウェア連携機能を追加
2025年6月11日 ニュース
SNSランキング
- 63sharesミマキ、330シリーズとエコ溶剤インクが3M MCS保証認定
- 43sharesパラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始
- 41sharesローランドDG、UVプリンターが紙器パッケージ製作に対応
- 39sharesSCREEN、Hunkeler Innovationdaysでインクジェットと後加工機の連携披露
- 38sharesKOMORI、241名が来場した新春特別内覧会のデモ動画(Impremia IS29s」公開
- 36sharesエプソン、使いやすさと安定稼働を両立したエプソン初のDTF専用プリンター発売
- 29sharesKOMORI、インクジェット印刷機とデジタル加飾機の連携披露
- 27shares日印機工とプリデジ協、IGAS2027の日程決定-2027年8月に東京ビッグサイトで開催
- 27sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 26sharesエプソン、立体物への直接印刷を可能にする「Direct to Shape Printing System」発表
おすすめコンテンツ
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
富士フイルム、TOKYO PACKでブランドオーナーにデジタル印刷活用促す
価値協創で新たな潮流|エイエイピー、Jet Press 750Sが新たなステージへ