ユニバーサルポスト、SCREEN製連帳高速インクジェットで「統合メディア業」加速
Truepress Jet520HD+導入|商業印刷分野でバリアブル大量印刷
2019年10月10日企業・経営
(株)ユニバーサルポスト(本社/広島市西区商工センター、喜瀬清社長)はこのほど、SCREEN製フルカラーバリアブルプリンティングシステム「Truepress Jet520HD+」を導入し、9月26日、その火入れ式が執り行われた。「HD+」は、乾燥能力を強化した商業印刷・出版向けモデル。水性顔料SCインクによるオフセットコート紙対応が大きな特徴だ。喜瀬社長は「印刷市場縮小による危機感を背景とした先行投資」とする一方、フルバリアブルのフリーペーパーやユニークQRを活用したOne to Oneのオリジナルサービスに着手。オムニメディアを核とした統合メディア業への変革に乗り出している。
Truepress Jet520シリーズは、連帳タイプの高速インクジェット印刷システム。2007年の発売以来、トランザクション、DM、フォーム、新聞分野において市場を確立する一方、2015年には商業印刷・出版分野をターゲットとした「HD」モデルをリリースし、その守備範囲をオフセット印刷分野へと広げ、現在、OEM機を含めた世界累計出荷台数は1,400台を超える。今回、ユニバーサルポストが大州工場(広島市南区大州5-1-1)に導入した「Truepress Jet520HD+」は、このHDモデルに追加乾燥ユニットを搭載して乾燥能力を強化した最新モデルで、国内設置1号機である。SCREEN独自開発の水性顔料SCインクを使用することで、前処理なくオフセットコート紙へ直接印刷できるのが特徴だ。
記者会見の席上、火入れ式を終えた喜瀬社長は、「長年、様々な機械設備を入れ替えてきたが、神事を行ったのは今回がはじめて。それだけ我が社にとってこの設備投資は大きな転機だと認識している」と述べた上で、その背景について、「印刷の業界・市場は、残念ながら私が十数年前に予測した通り推移し、縮小傾向にある。その中で我々はオムニメディアを核とした『統合メディア業』への変革を目指しており、今回の設備投資はその実現において大きな役割を担っている。ただ、これまでの設備投資は『仕事ありき』だったが、今回は正直、何も見えていない。『打って出ないと他業界に市場を奪われてしまう』という危機感が背景にある」と説明。「先行投資」であることを強調する一方で、フルバリアブルのフリーペーパーを核としたオウンドメディア「バケッティ広島」やスマホ抽選システム「QR LOTO」、ユニークQRでコンテンツを配信する「WAKU2カレンダー」といったOne to Oneのオリジナルサービスに着手しているほか、カゴ落ち顧客を対象に、24時間以内にDMを届けるといった事業構想を明らかにし、商業印刷分野において「連帳式高速インクジェット印刷システムを活用したバリアブル大量印刷」という新たなビジネスモデルで、業界の「ファーストペンギン」を標榜。5年後にはフルバリアブル印刷を絡めた関連事業で売上全体の3割を目指す考えを示した。
続いて、(株)SCREENグラフィックソリューションズの連帳インクジェット事業責任者である中尾誠一執行役員は、「素晴らしい環境下に機械を設置いただき、メーカーとして大きな喜びを感じている。ユニバーサルポスト様の新たな取り組みに、メーカーとして精一杯お手伝いさせていただきたい」とコメント。また、(株)SCREEN GPジャパンの木谷活社長は「喜瀬社長はいつも前を向き、常に何かを探している。そんな喜瀬社長に当社のフラッグシップ機の導入を決断いただいたことを非常に嬉しく思う。ワールドワイドで1,400台を超える納入実績と、それを支援してきたという『誇り』をもって全面的にサポートしていく」と述べ、感謝と祝福の意を表した。
記者会見後には、Truepress Jet520HD+と同時に新設されたTecnau社製ロール供給装置/ロールtoシートカット装置、ホリゾン社製ペラ丁合鞍掛け中綴じ製本システム「StitchLiner MarkIII」による生産ラインが公開され、バケッティ広島(表紙11種/中面バリアブル)とWAKU2カレンダー(ユニークQR)の印刷デモが披露された。
One to Oneのオリジナルサービスに着手
ユニバーサルポストでは、「マーケティング力」「クリエイティブ力」「IT力」といった3つの強みにデジタルフルカラーバリアブル高速輪転機をプラスすることで、消費者の心を動かし、購買意欲に繋げる「One to Oneオリジナルサービス」を開始している。
【バケッティ広島】
同社が運営するオウンドメディアの総称。媒体はスマホサイトとフリーペーパー。サイトはこだわりのある30代女性をペルソナとし、同じ消費者ターゲットの店舗にアプローチしている。
低価格サブスクリプション型のフリーペーパーは、サイトの情報から自動でレイアウトするようにシステム化。自店が表紙に、中面は他店情報を平均的かつランダムに表示するように設定している。このフリーペーパーをバケッティ参加店舗で配布することにより、趣味嗜好が同じ他店の顕在顧客が自店の潜在顧客となり、年間を通じて広告できる仕組みだ。100部ずつ100店舗に配布すると1万通りのフルバリアブル冊子を作成することになり、「Truepress Jet520HD+」がこの生産を担う。
【QR LOTO】
個別に番号を振ったユニークQRコードを生成し、印刷できるように自社開発したスマホ抽選システム。各QRと個人データを紐づけ、ターゲット顧客が当選するように仕掛けたり、QRを読み込んだログがとれるため、DMの効果測定や抽選の進捗状況の把握など、さまざまなサービスに展開できる。
各店舗や実施日などをグルーピングし、自由に当選確率を設定することも可能。アンケートや広告動画のオプションを付加することで販促効果の向上が期待できる。
【WAKU2カレンダー】
QRコードからさまざまなコンテンツを配信できるバリアブル販促ツール。特徴は、▽コンテンツの表示期間を限定できる▽個人(ロイヤル顧客・見込み客、趣味嗜好など)に応じてコンテンツを変えられる▽売上や在庫状況などに応じてクーポン内容や当選確率を変えられる─など。QRと会員情報を紐づければ、ファン層ごとに異なる情報を配信できる。
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Truepress Jet520シリーズは、連帳タイプの高速インクジェット印刷システム。2007年の発売以来、トランザクション、DM、フォーム、新聞分野において市場を確立する一方、2015年には商業印刷・出版分野をターゲットとした「HD」モデルをリリースし、その守備範囲をオフセット印刷分野へと広げ、現在、OEM機を含めた世界累計出荷台数は1,400台を超える。今回、ユニバーサルポストが大州工場(広島市南区大州5-1-1)に導入した「Truepress Jet520HD+」は、このHDモデルに追加乾燥ユニットを搭載して乾燥能力を強化した最新モデルで、国内設置1号機である。SCREEN独自開発の水性顔料SCインクを使用することで、前処理なくオフセットコート紙へ直接印刷できるのが特徴だ。
記者会見の席上、火入れ式を終えた喜瀬社長は、「長年、様々な機械設備を入れ替えてきたが、神事を行ったのは今回がはじめて。それだけ我が社にとってこの設備投資は大きな転機だと認識している」と述べた上で、その背景について、「印刷の業界・市場は、残念ながら私が十数年前に予測した通り推移し、縮小傾向にある。その中で我々はオムニメディアを核とした『統合メディア業』への変革を目指しており、今回の設備投資はその実現において大きな役割を担っている。ただ、これまでの設備投資は『仕事ありき』だったが、今回は正直、何も見えていない。『打って出ないと他業界に市場を奪われてしまう』という危機感が背景にある」と説明。「先行投資」であることを強調する一方で、フルバリアブルのフリーペーパーを核としたオウンドメディア「バケッティ広島」やスマホ抽選システム「QR LOTO」、ユニークQRでコンテンツを配信する「WAKU2カレンダー」といったOne to Oneのオリジナルサービスに着手しているほか、カゴ落ち顧客を対象に、24時間以内にDMを届けるといった事業構想を明らかにし、商業印刷分野において「連帳式高速インクジェット印刷システムを活用したバリアブル大量印刷」という新たなビジネスモデルで、業界の「ファーストペンギン」を標榜。5年後にはフルバリアブル印刷を絡めた関連事業で売上全体の3割を目指す考えを示した。
続いて、(株)SCREENグラフィックソリューションズの連帳インクジェット事業責任者である中尾誠一執行役員は、「素晴らしい環境下に機械を設置いただき、メーカーとして大きな喜びを感じている。ユニバーサルポスト様の新たな取り組みに、メーカーとして精一杯お手伝いさせていただきたい」とコメント。また、(株)SCREEN GPジャパンの木谷活社長は「喜瀬社長はいつも前を向き、常に何かを探している。そんな喜瀬社長に当社のフラッグシップ機の導入を決断いただいたことを非常に嬉しく思う。ワールドワイドで1,400台を超える納入実績と、それを支援してきたという『誇り』をもって全面的にサポートしていく」と述べ、感謝と祝福の意を表した。
記者会見後には、Truepress Jet520HD+と同時に新設されたTecnau社製ロール供給装置/ロールtoシートカット装置、ホリゾン社製ペラ丁合鞍掛け中綴じ製本システム「StitchLiner MarkIII」による生産ラインが公開され、バケッティ広島(表紙11種/中面バリアブル)とWAKU2カレンダー(ユニークQR)の印刷デモが披露された。
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同社が運営するオウンドメディアの総称。媒体はスマホサイトとフリーペーパー。サイトはこだわりのある30代女性をペルソナとし、同じ消費者ターゲットの店舗にアプローチしている。
低価格サブスクリプション型のフリーペーパーは、サイトの情報から自動でレイアウトするようにシステム化。自店が表紙に、中面は他店情報を平均的かつランダムに表示するように設定している。このフリーペーパーをバケッティ参加店舗で配布することにより、趣味嗜好が同じ他店の顕在顧客が自店の潜在顧客となり、年間を通じて広告できる仕組みだ。100部ずつ100店舗に配布すると1万通りのフルバリアブル冊子を作成することになり、「Truepress Jet520HD+」がこの生産を担う。
【QR LOTO】
個別に番号を振ったユニークQRコードを生成し、印刷できるように自社開発したスマホ抽選システム。各QRと個人データを紐づけ、ターゲット顧客が当選するように仕掛けたり、QRを読み込んだログがとれるため、DMの効果測定や抽選の進捗状況の把握など、さまざまなサービスに展開できる。
各店舗や実施日などをグルーピングし、自由に当選確率を設定することも可能。アンケートや広告動画のオプションを付加することで販促効果の向上が期待できる。
【WAKU2カレンダー】
QRコードからさまざまなコンテンツを配信できるバリアブル販促ツール。特徴は、▽コンテンツの表示期間を限定できる▽個人(ロイヤル顧客・見込み客、趣味嗜好など)に応じてコンテンツを変えられる▽売上や在庫状況などに応じてクーポン内容や当選確率を変えられる─など。QRと会員情報を紐づければ、ファン層ごとに異なる情報を配信できる。
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