新和製作所、本稼働の最終段階に入ったインプレミアNS40
課題を解決する生産機としてフィールドテストを継続
2020年4月2日ケーススタディ
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昨年10月、(株)小森コーポレーション(東京都墨田区、持田訓社長)と40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム「Impremia(インプレミア)NS40」のフィールドテスト実施で基本合意した(株)新和製作所(埼玉県川越市、山崎康成社長)は現在、本格稼働に向けて、着実に準備を進めている。今年2月には内覧会が開催され、インプレミアNS40の導入経緯や現時点のテスト成果などが報告されたほか、ナノグラフィー印刷技術による印刷稼働実演が披露された。
新和製作所は、クリエイティブなパッケージ、ディスプレイや販促物の企画デザインから印刷、加工、量産納品まで一貫体制を持った製造会社。企画力、設計力、営業力、生産力に優れ、ワンストップ体制での一貫した品質管理と多種多様な商品ラインアップで顧客の期待を超える高付加価値製品を提供している。内覧会の冒頭、挨拶した山崎社長は、「当社は主にディスプレイ・紙什器の製造をしており、これらの製造をすべて社内で行うので、納期・単価・品質で顧客から評価を得ている。また、企画、デザイン、設計など、どの工程からも仕事を受注しており、『工場を持った広告代理店』を目指している。デジタル印刷には、多くのメリットがあるが、当社がインプレミアNS40導入の1番の理由は、印刷立ち合いを無くしたい、ということ。当社はとにかく印刷立ち合いが多く、本機校正でも何度も立ち合いをして、かなりの時間を費やしている。これを無くすため、デジタルで校正を提出し、デジタルで量産することを実現したいと考えて導入を決断した」と、インプレミアNS40導入の狙いとして、印刷立ち会いの削減による生産効率の向上を挙げた。
また、山崎社長は、「ランダ社のナノインキは、表面加工した際のツヤが非常に良く、印刷+プレス加工でPP貼りと同等のツヤを数値的に得ることができた。そのため、今後のテストでも良い結果が出れば『フイルムレス』『アルミ版不使用』『ヤレの削減』をクライアントに提案できると考えている」とクライアントに対して環境に配慮した印刷方式をPRできることにも評価していると説明した。
さらに山崎社長は、インプレミアNS40は、新たなビジネス領域への進出が期待できることから、現在、コンサルティング会社と連携し、バリアブル・小ロットというデジタルにしかできないビジネスモデル構築に着手していることを説明する一方で、「インプレミアNS40は優位性のある生産機であるため、『速い安い』ではなく、収益性を踏まえた新たなビジネスモデルを構築していきたい」との見解を示した。インプレミアNS40は、ランダ社とのライセンス契約に基づくナノグラフィー技術を採用し、KOMORIが長年のオフセット印刷ビジネスで培ってきた技術とノウハウを融合させて開発した40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム。印刷速度は、6,500sph(両面印刷時は3,250sph)で、紙厚は片面印刷時で0.06から0.8mm、両面印刷時で0・06から0.6mmまで。また、紙サイズは、最大1,050×750mm、最小520×360mm(片面印刷)および580×420mm(両面印刷)まで対応できる。色数は4色(CMYK)で、オプションで7色(BV/G/O)まで搭載できる。
新和製作所では、現在までに「PP(ラミネート)」「合紙」「打ち抜き」「貼箱」における様々な問題を想定したテストを実施。「プレスとPP」では、熱によるドライダウンや変色、「合紙加工」では、水性のナノインクのバックトラップによるにじみ・ふやけ・割れ、「打ち抜き加工」では、スジ割れ、切れ刃による割れ、ジッパー・半切れ加工によるインキのヒビ割れ、「貼箱」では、折りスジによる割れや、ベルト摩擦によるインキ汚れの搬送ベルトへの付着がトラブルとして考えられたが、テストの結果、インプレミアNS40はこれらすべての問題をクリアしているという。
このあと工場内に移動し、インプレミアNS40の稼働実演が披露された。ジョブ1では、「広色域」「多面付パッケージ」「特色菓子箱」の3つの絵柄をマージ印刷+ニス加工で出力し、実際に印刷物を披露した。印刷速度は6,500sphのため、300枚の本刷りを3分足らずで完了した。
続くジョブ2では、クライアントから急な色変更や、色パターンの追加要望があった場合を想定し、ジョブ1の「特色菓子箱」のうち特色1色を色替え+ニス加工で100枚の印刷を敢行。今回は、絵柄にCMYK、RGB、特色が混在するデータを使用しており、特色はライブラリより選択するか、LabまたはCMYKの直接入力により簡単に設定することが可能となっている。なお、同社では、今後も小森コーポレーションとの開発を継続し、本稼働に向けて、準備を進めていく。
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新和製作所は、クリエイティブなパッケージ、ディスプレイや販促物の企画デザインから印刷、加工、量産納品まで一貫体制を持った製造会社。企画力、設計力、営業力、生産力に優れ、ワンストップ体制での一貫した品質管理と多種多様な商品ラインアップで顧客の期待を超える高付加価値製品を提供している。
内覧会の冒頭、挨拶した山崎社長は、「当社は主にディスプレイ・紙什器の製造をしており、これらの製造をすべて社内で行うので、納期・単価・品質で顧客から評価を得ている。また、企画、デザイン、設計など、どの工程からも仕事を受注しており、『工場を持った広告代理店』を目指している。デジタル印刷には、多くのメリットがあるが、当社がインプレミアNS40導入の1番の理由は、印刷立ち合いを無くしたい、ということ。当社はとにかく印刷立ち合いが多く、本機校正でも何度も立ち合いをして、かなりの時間を費やしている。これを無くすため、デジタルで校正を提出し、デジタルで量産することを実現したいと考えて導入を決断した」と、インプレミアNS40導入の狙いとして、印刷立ち会いの削減による生産効率の向上を挙げた。
また、山崎社長は、「ランダ社のナノインキは、表面加工した際のツヤが非常に良く、印刷+プレス加工でPP貼りと同等のツヤを数値的に得ることができた。そのため、今後のテストでも良い結果が出れば『フイルムレス』『アルミ版不使用』『ヤレの削減』をクライアントに提案できると考えている」とクライアントに対して環境に配慮した印刷方式をPRできることにも評価していると説明した。
さらに山崎社長は、インプレミアNS40は、新たなビジネス領域への進出が期待できることから、現在、コンサルティング会社と連携し、バリアブル・小ロットというデジタルにしかできないビジネスモデル構築に着手していることを説明する一方で、「インプレミアNS40は優位性のある生産機であるため、『速い安い』ではなく、収益性を踏まえた新たなビジネスモデルを構築していきたい」との見解を示した。
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新和製作所では、現在までに「PP(ラミネート)」「合紙」「打ち抜き」「貼箱」における様々な問題を想定したテストを実施。「プレスとPP」では、熱によるドライダウンや変色、「合紙加工」では、水性のナノインクのバックトラップによるにじみ・ふやけ・割れ、「打ち抜き加工」では、スジ割れ、切れ刃による割れ、ジッパー・半切れ加工によるインキのヒビ割れ、「貼箱」では、折りスジによる割れや、ベルト摩擦によるインキ汚れの搬送ベルトへの付着がトラブルとして考えられたが、テストの結果、インプレミアNS40はこれらすべての問題をクリアしているという。
このあと工場内に移動し、インプレミアNS40の稼働実演が披露された。ジョブ1では、「広色域」「多面付パッケージ」「特色菓子箱」の3つの絵柄をマージ印刷+ニス加工で出力し、実際に印刷物を披露した。印刷速度は6,500sphのため、300枚の本刷りを3分足らずで完了した。
続くジョブ2では、クライアントから急な色変更や、色パターンの追加要望があった場合を想定し、ジョブ1の「特色菓子箱」のうち特色1色を色替え+ニス加工で100枚の印刷を敢行。今回は、絵柄にCMYK、RGB、特色が混在するデータを使用しており、特色はライブラリより選択するか、LabまたはCMYKの直接入力により簡単に設定することが可能となっている。
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