顧客への提供価値向上や顧客接点のデジタル化、そしてマーケティングやデータ分析によるビジネスモデルの創出などの「攻めのDX」とデータの見える化や業務プロセスの効率化、コスト削減などを実現する「守りのDX」の両軸から印刷会社のDXを支援するコニカミノルタジャパン(株)。今年開催されたdrupa2024では、生産工程の自動化を具現化した多彩な製品・サービスを披露した。今回、drupa2024で展示・公開した製品をはじめ、同社が提供する「攻めのDX」と「守りのDX」のソリューションを紹介する。
8年ぶりにリアル開催されたdrupa2024においてコニカミノルタは、「See the Potential in the Future of Print」をテーマに出展。最新機器が一堂に展示された2400平米の出展ブースの中で多くの来場者の関心を集めていたのが初出展となる次世代B2インクジェット印刷機「AccurioJet(アキュリオジェット)60000」だ。
同機は、グローバル市場で高い評価を得ているB2インクジェット印刷機 AccurioJet KM-1/KM-1eの最上位モデル。6,000枚/時の高生産性と自動化・省力化を向上させたスループットの最大化に加え、HS-UVインク使用により、オフセット印刷に迫る高画質・艶感の再現性はそのままにハイレベルな色安定性を簡単操作で実現する。
大型の生産設備に注目が集まったコニカミノルタブースであるが、同社の内田剛氏(プロフェッショナルプリント事業部 ビジネスDX商品統括部 統括部長)は、「drupaでは、単なる自動化という視点だけではなく、人と機械が協働して新たな価値を見出す手法や最適な生産環境を構築するためのDX提案を行った」と説明する。実際に展示ブースでは、生産現場をイメージした印刷・加工実演が実施された。
具体的には、AccurioJet KM-1eで出力された印刷物をMGI社製のデジタル加飾機でスポットニスおよびデジタル箔で高級感を付加し、最後にSEIレーザー社のレーザー加工機でカッティング処理を施し、最終成果物として仕上げる一連の工程を実演で披露した。
後加工と連動した自動化ソリューション
このほかMGI社との共同出展による印刷・加飾・後加工の統合生産システム「AlphaJET(アルファジェット)」を初の動態フルシステムとして展示した。
AlphaJETは、インクジェット印刷から加飾印刷や後加工も含めた一気通貫の生産システム。パッケージ印刷でデジタル化の妨げになっていた工程間の連携を一つのシステムに統合することで、工程時間の大幅な短縮、設置床面積や廃棄物の削減、クリーンな労働環境を実現する。
同社の主力製品であるPOD機では、AccurioPressとGBC社のラミネーターインライン接続した新システムを紹介。カラーPOD機とラミネーターを組み合わせて完全自動化した初の製品で、国内では、来年のpage2025での紹介を予定している。
「印刷とラミネートまでをワンパスでできるため、従来の印刷後にものを移動してラミネートするといった間の工程を省くことができる。つまり印刷・ラミネートの自動化に大きく貢献できるシステムとなっている」(内田氏)
また、ロボティクス技術では、AMR(自律走行搬送ロボット)による印刷用紙の配送自動化システム、アーム型協働ロボットなどを展示し、工程省力化と印刷現場の安全・安心を提案。さらに画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」の技術を応用した外観検査システムも紹介している。
「今回のdrupaでは、POD機を中心に後工程のインラインでの自動化を提案した。後加工工程は人が介在する作業が多く、まだまだ自動化の余地があると考えている。今後、より多くのパートナー企業との共創により後加工の自動化をはじめとするDXの仕組みの構築が実現できるようになる」(内田氏)
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8年ぶりにリアル開催されたdrupa2024においてコニカミノルタは、「See the Potential in the Future of Print」をテーマに出展。最新機器が一堂に展示された2400平米の出展ブースの中で多くの来場者の関心を集めていたのが初出展となる次世代B2インクジェット印刷機「AccurioJet(アキュリオジェット)60000」だ。
同機は、グローバル市場で高い評価を得ているB2インクジェット印刷機 AccurioJet KM-1/KM-1eの最上位モデル。6,000枚/時の高生産性と自動化・省力化を向上させたスループットの最大化に加え、HS-UVインク使用により、オフセット印刷に迫る高画質・艶感の再現性はそのままにハイレベルな色安定性を簡単操作で実現する。
大型の生産設備に注目が集まったコニカミノルタブースであるが、同社の内田剛氏(プロフェッショナルプリント事業部 ビジネスDX商品統括部 統括部長)は、「drupaでは、単なる自動化という視点だけではなく、人と機械が協働して新たな価値を見出す手法や最適な生産環境を構築するためのDX提案を行った」と説明する。実際に展示ブースでは、生産現場をイメージした印刷・加工実演が実施された。
具体的には、AccurioJet KM-1eで出力された印刷物をMGI社製のデジタル加飾機でスポットニスおよびデジタル箔で高級感を付加し、最後にSEIレーザー社のレーザー加工機でカッティング処理を施し、最終成果物として仕上げる一連の工程を実演で披露した。
後加工と連動した自動化ソリューション
このほかMGI社との共同出展による印刷・加飾・後加工の統合生産システム「AlphaJET(アルファジェット)」を初の動態フルシステムとして展示した。
AlphaJETは、インクジェット印刷から加飾印刷や後加工も含めた一気通貫の生産システム。パッケージ印刷でデジタル化の妨げになっていた工程間の連携を一つのシステムに統合することで、工程時間の大幅な短縮、設置床面積や廃棄物の削減、クリーンな労働環境を実現する。
同社の主力製品であるPOD機では、AccurioPressとGBC社のラミネーターインライン接続した新システムを紹介。カラーPOD機とラミネーターを組み合わせて完全自動化した初の製品で、国内では、来年のpage2025での紹介を予定している。
「印刷とラミネートまでをワンパスでできるため、従来の印刷後にものを移動してラミネートするといった間の工程を省くことができる。つまり印刷・ラミネートの自動化に大きく貢献できるシステムとなっている」(内田氏)
また、ロボティクス技術では、AMR(自律走行搬送ロボット)による印刷用紙の配送自動化システム、アーム型協働ロボットなどを展示し、工程省力化と印刷現場の安全・安心を提案。さらに画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」の技術を応用した外観検査システムも紹介している。
「今回のdrupaでは、POD機を中心に後工程のインラインでの自動化を提案した。後加工工程は人が介在する作業が多く、まだまだ自動化の余地があると考えている。今後、より多くのパートナー企業との共創により後加工の自動化をはじめとするDXの仕組みの構築が実現できるようになる」(内田氏)
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