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ザイコンが提案する壁紙印刷ソリューション 〜 新たな市場創出に挑戦

ザイコンジャパン 山部 淳 社長に聞く

2016年3月25日マーケティングスペシャリスト

 今年1月、ドイツ・フランクフルトで開催された世界最大のホームテキスタイル国際見本市「Heimtextil(ハイムテキスタイル)2016」において、ザイコンは、デジタル印刷による壁紙印刷の可能性を提案し、新たな市場創出に挑戦している。今回、ザイコンジャパン(株)の山部淳社長に、独自のトナー技術で多くの来場者の関心を集めたザイコンの壁装飾ソリューションの概要、そして日本市場における今後の展開などについて伺った。

山部 社長 世界最大のホームテキスタイル国際見本市「ハイムテキスタイル 2016」は、今年1月12日から15日までの4日間、ドイツ・フランクフルト国際見本市会場において開催された。ハイムテキスタイルは、インテリア関連のテキスタイルを中心とした展示会で、毎年1月に開催されている。今回は、前回を上回る69ヵ国・地域から2,866社が出展しており、ザイコンは、昨年に引き続き2回目の参加となる。
 ザイコンが出展したのは、4ホールに設置された、デジタルプリンティングゾーンで、ザイコン以外にも、多くのデジタル印刷機関連メーカーが出展していた。だが、トナー方式のデジタル印刷機を出展していたのはザイコンのみで、それ以外はすべてインクジェット方式のデジタル印刷機であった。
 前回との大きな違いは、デジタル印刷による壁紙印刷を提案していたのは、ザイコンのほかは大判インクジェットプリンターを出品した1社だけで、その他のメーカーは、テキスタイル分野へ出展していた。
 出展各社の方向性もあるが、高品質な大判サイズの壁紙印刷ニーズとは別に、ザイコンのデジタル印刷機による高速・高品質の狭幅サイズの壁紙印刷の利便性が認められたと推測している。

壁紙印刷分野で導入が進むザイコン製デジタル印刷機

昨年からショールームにデモ機を設置 その傾向を示すように、昨年の展示会では、欧米の壁紙メーカーでザイコンのデジタル印刷機を使用していたのは、18社。しかし、今年は34社と、この1年間で新たに16社がザイコンのデジタル印刷機を壁紙印刷用に導入している。
 従来の壁紙印刷はグラビア印刷が主流であったが、近年ではデジタル印刷機による生産に注目が集まっている。しかし、デジタル印刷機といっても多くの方がインクジェット方式による印刷という認識を持っていたと思う。
 昨年、ザイコンは初めてハイムテキスタイルに出展し、トナー方式のデジタル印刷機でも高品質な壁紙印刷ができることを実証した。その成果が、その後の導入につながったと考えている。
 日本では、デジタル印刷機による壁紙印刷といってもあまり馴染みがないかもしれないが、欧州では、このビジネスが伸長している。ザイコンユーザーの事例だが、あるユーザーは、ザイコンのデジタル印刷機3台を導入し、いわゆるネット通販のようなビジネスを展開している。壁紙の価格は、日本円に換算すると1平米当たり約7,000円と、かなり収益性の高いビジネスとなっている。一般的なネット通販と同様に、利用者は専用サイトから好みの壁紙を選択し、壁紙のサイズなど、必要項目を入力するだけで、注文が完了する。
 欧州では、賃貸アパート入居時に、壁を塗り替えることが許されている。しかし、業者に頼むとコストがかかり、また、自分で塗り替えるにも、素人仕事のため仕上がりにムラがでる。そこで簡単に貼れる壁紙が選ばれるようになった。
 欧州でも、壁紙サイズは106センチが一般的である。当然、106センチの壁紙は、プロ向けのもので、一般の方が貼るには難しい。しかし狭幅であれば、一般の方でも簡単に貼ることができる。仮に貼り間違えた場合でも、耐久性のある紙を使用しているので、1度剥がして、再度、貼ることができることも、普及する理由の1つと言える。

国内法規制への対応にも着手

 日本国内でも同様のビジネスが始まっているが、まだまだ成長過程といえる。そこでザイコンジャパンとしては、このビジネスを国内で普及させていきたいと考えている。
 国内では、建材・壁紙として販売しようとすると、防火やホルムアルデヒドなど、様々な認定が必要となるが、現在、それら法的規制に準拠するような取り組みを行っている。これにより近い将来、日本でもザイコンのデジタル印刷機による壁紙印刷の提供が可能となる。
 ハイムテキスタイルには、日本からも多くの方が来場しており、ザイコンブースにも立ち寄ってくれた。日本の壁紙業界の皆さんも今後のビジネスモデルとして、デジタル印刷機による生産を真剣に検討していることが確認できた。
 昨年11月には、東京ビッグサイトで開催されたインテリアトレンドショー「JAPANTEX2015」に出展し、ザイコンの壁紙印刷ソリューションを紹介した。実機展示ではなかったが、大型パネルでザイコンのデジタル印刷機による壁紙印刷のデモ映像を公開するとともに、様々なサンプルを紹介していた。ハイムテキスタイルでは、「JAPANTEX2015」で当社ブーズを訪れた方も多く、来場してくれた。
 これらの成果を見て、壁紙印刷市場は、ザイコン本社だけでなく、我々、ザイコンジャパンにとっても、これから大きく成長していく市場だと考えられる。ブースはザイコンシリーズで印刷した壁紙で装飾

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 今年1月、ドイツ・フランクフルトで開催された世界最大のホームテキスタイル国際見本市「Heimtextil(ハイムテキスタイル)2016」において、ザイコンは、デジタル印刷による壁紙印刷の可能性を提案し、新たな市場創出に挑戦している。今回、ザイコンジャパン(株)の山部淳社長に、独自のトナー技術で多くの来場者の関心を集めたザイコンの壁装飾ソリューションの概要、そして日本市場における今後の展開などについて伺った。

山部 社長 世界最大のホームテキスタイル国際見本市「ハイムテキスタイル 2016」は、今年1月12日から15日までの4日間、ドイツ・フランクフルト国際見本市会場において開催された。ハイムテキスタイルは、インテリア関連のテキスタイルを中心とした展示会で、毎年1月に開催されている。今回は、前回を上回る69ヵ国・地域から2,866社が出展しており、ザイコンは、昨年に引き続き2回目の参加となる。
 ザイコンが出展したのは、4ホールに設置された、デジタルプリンティングゾーンで、ザイコン以外にも、多くのデジタル印刷機関連メーカーが出展していた。だが、トナー方式のデジタル印刷機を出展していたのはザイコンのみで、それ以外はすべてインクジェット方式のデジタル印刷機であった。
 前回との大きな違いは、デジタル印刷による壁紙印刷を提案していたのは、ザイコンのほかは大判インクジェットプリンターを出品した1社だけで、その他のメーカーは、テキスタイル分野へ出展していた。
 出展各社の方向性もあるが、高品質な大判サイズの壁紙印刷ニーズとは別に、ザイコンのデジタル印刷機による高速・高品質の狭幅サイズの壁紙印刷の利便性が認められたと推測している。

壁紙印刷分野で導入が進むザイコン製デジタル印刷機

昨年からショールームにデモ機を設置 その傾向を示すように、昨年の展示会では、欧米の壁紙メーカーでザイコンのデジタル印刷機を使用していたのは、18社。しかし、今年は34社と、この1年間で新たに16社がザイコンのデジタル印刷機を壁紙印刷用に導入している。
 従来の壁紙印刷はグラビア印刷が主流であったが、近年ではデジタル印刷機による生産に注目が集まっている。しかし、デジタル印刷機といっても多くの方がインクジェット方式による印刷という認識を持っていたと思う。
 昨年、ザイコンは初めてハイムテキスタイルに出展し、トナー方式のデジタル印刷機でも高品質な壁紙印刷ができることを実証した。その成果が、その後の導入につながったと考えている。
 日本では、デジタル印刷機による壁紙印刷といってもあまり馴染みがないかもしれないが、欧州では、このビジネスが伸長している。ザイコンユーザーの事例だが、あるユーザーは、ザイコンのデジタル印刷機3台を導入し、いわゆるネット通販のようなビジネスを展開している。壁紙の価格は、日本円に換算すると1平米当たり約7,000円と、かなり収益性の高いビジネスとなっている。一般的なネット通販と同様に、利用者は専用サイトから好みの壁紙を選択し、壁紙のサイズなど、必要項目を入力するだけで、注文が完了する。
 欧州では、賃貸アパート入居時に、壁を塗り替えることが許されている。しかし、業者に頼むとコストがかかり、また、自分で塗り替えるにも、素人仕事のため仕上がりにムラがでる。そこで簡単に貼れる壁紙が選ばれるようになった。
 欧州でも、壁紙サイズは106センチが一般的である。当然、106センチの壁紙は、プロ向けのもので、一般の方が貼るには難しい。しかし狭幅であれば、一般の方でも簡単に貼ることができる。仮に貼り間違えた場合でも、耐久性のある紙を使用しているので、1度剥がして、再度、貼ることができることも、普及する理由の1つと言える。

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 国内では、建材・壁紙として販売しようとすると、防火やホルムアルデヒドなど、様々な認定が必要となるが、現在、それら法的規制に準拠するような取り組みを行っている。これにより近い将来、日本でもザイコンのデジタル印刷機による壁紙印刷の提供が可能となる。
 ハイムテキスタイルには、日本からも多くの方が来場しており、ザイコンブースにも立ち寄ってくれた。日本の壁紙業界の皆さんも今後のビジネスモデルとして、デジタル印刷機による生産を真剣に検討していることが確認できた。
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