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コムネット、パッケージに高付加価値を提供〜五十嵐晃治社長に聞く

新時代のレーザー加工機を販売

2017年11月25日スペシャリスト

準メーカーとして日本市場にマッチしたレーザー加工機を提供

 当社は創業27年の会社である。GCCにもSEIに対しても、準メーカーとしての立場から日本市場はこのような状況にあり、このようなものを求めているから作って欲しいとのリクエストを出し、それが商品化されている。最近では、ラベル向けのレーザーダイカッター「LabelExpress」などが当社からのリクエストで完成した商品である。
 「PAPER ONE」については、世界初号機を当社から日本企業に販売している。導入企業様から厳しい評価をいただきながら改善改良を繰り返しているが、SEIはレスポンス良く応えてくれている。
 レーザー加工機は今後ますます様々な業界において、刃物に取って代わる市場になると確信している。先ほどお話したグラビアの軟包装についても、イタリアは日本よりも10分の1ほどしかない市場であるが、イタリア国内では1年間に5セットは売れている。当社もレーザー加工機の優位性をさらに国内企業にアピールし、創業から27年間、平均して117%成長を続けているが、今後も2桁成長を続けていくために努力していく所存である。
 商業印刷の分野は経営的に苦戦を強いられていると聞くが、これまではシールやパッケージなどの分野に参入したくても、同じ業界でありながら障壁が高くて入れないところがあったと思う。しかしデジタル印刷はその壁を取り払ってくれた。その後行程については、自動製函機の前工程までは当社が取り扱うレーザー加工機を活用すれば、商業印刷の会社でも参入できるようになったと断言したい。市場の垣根が低くなり、印刷業界の中の垣根もとっぱらわれる中、デジタル印刷により勝機を見いだせる印刷会社が増えてくるのではないかと予測している。

今年10月に新社屋を竣工

 当社では4年ほど前から、デザイナーにものづくりの場を提供する場として「Maker,s」を提供している。現在の日本ではメーカーが減りサービス業が増えているが、日本人が得意としている細かいサイズにもこだわり抜いたものづくりは日本の伝統文化であり、これは世界に発信していける日本の強みと思っているので、それをやる人を育てていくため、その場を提供している。
 アメリカでは、「Tech Shop」という会員制のDIY工房がいくつもあり、創造力に満ちたデザイナーたちを支えている。日本には「ファブラボ」という場所があるが、ここはアカデミックであり、情報データや作り方もオープンにしようという大学発のようなところがある。モノづくりは特許のからみもあるので、知見を共有したくない人もいる。そのような人達のために「Maker's」を始めた。
 しかし、社業の発展にともない「Maker's」のスペースも狭くなってきた。また、SEIの新機種や新商品で展示スペースも狭くなり、従来のテナントでは制約の関係でも無理が生じてきた。そこで今年10月、思い切って新社屋を竣工し、移転した。
 新社屋は地上3階建てで、1階はコールセンターと展示スペース、2階は「Maker's」のスペース、3階が会議室と事務所になっている。当社では物事を秘密裏に進めることは会社の永続発展にプラスにはならないと考えており、管理職以上の給料など財務面もオープンにしている。このため、会議室の壁もガラス貼りとなっている。全体的なデザインやショールームなどはSEIの本社を参考にさせていただいた。SEIとは企業としての考え方も似ているところがあり、だからビジネスパートナーとしても上手く付き合っていけるのかも知れないと考えている。
新社屋外観

100年企業を目指して

 今後はレーザーだけでなく、モノづくりを社業としている会社に商品やサービスを提供していく会社として成長していきたい。IoTなどのソフトの部分は当社が得手としている部分であるため、そこをレーザー加工機とからめてお客様の生産効率を高めるお手伝いをしていく。そのための取り組みを始めている。
 現在のSEIの国内売上は年間7億円ほどであるが、SEIのドイツ市場の売上は30億円ほどあるので、売上目標の第1ステップとしては1〜2年でドイツの30億円に到達したい。今の2桁成長を続ければ、創業50年で100億円企業に成長できるはずなので、永続的に発展を続け、最終的には売上100億円、100年企業を目指していく。

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準メーカーとして日本市場にマッチしたレーザー加工機を提供

 当社は創業27年の会社である。GCCにもSEIに対しても、準メーカーとしての立場から日本市場はこのような状況にあり、このようなものを求めているから作って欲しいとのリクエストを出し、それが商品化されている。最近では、ラベル向けのレーザーダイカッター「LabelExpress」などが当社からのリクエストで完成した商品である。
 「PAPER ONE」については、世界初号機を当社から日本企業に販売している。導入企業様から厳しい評価をいただきながら改善改良を繰り返しているが、SEIはレスポンス良く応えてくれている。
 レーザー加工機は今後ますます様々な業界において、刃物に取って代わる市場になると確信している。先ほどお話したグラビアの軟包装についても、イタリアは日本よりも10分の1ほどしかない市場であるが、イタリア国内では1年間に5セットは売れている。当社もレーザー加工機の優位性をさらに国内企業にアピールし、創業から27年間、平均して117%成長を続けているが、今後も2桁成長を続けていくために努力していく所存である。
 商業印刷の分野は経営的に苦戦を強いられていると聞くが、これまではシールやパッケージなどの分野に参入したくても、同じ業界でありながら障壁が高くて入れないところがあったと思う。しかしデジタル印刷はその壁を取り払ってくれた。その後行程については、自動製函機の前工程までは当社が取り扱うレーザー加工機を活用すれば、商業印刷の会社でも参入できるようになったと断言したい。市場の垣根が低くなり、印刷業界の中の垣根もとっぱらわれる中、デジタル印刷により勝機を見いだせる印刷会社が増えてくるのではないかと予測している。

今年10月に新社屋を竣工

 当社では4年ほど前から、デザイナーにものづくりの場を提供する場として「Maker,s」を提供している。現在の日本ではメーカーが減りサービス業が増えているが、日本人が得意としている細かいサイズにもこだわり抜いたものづくりは日本の伝統文化であり、これは世界に発信していける日本の強みと思っているので、それをやる人を育てていくため、その場を提供している。
 アメリカでは、「Tech Shop」という会員制のDIY工房がいくつもあり、創造力に満ちたデザイナーたちを支えている。日本には「ファブラボ」という場所があるが、ここはアカデミックであり、情報データや作り方もオープンにしようという大学発のようなところがある。モノづくりは特許のからみもあるので、知見を共有したくない人もいる。そのような人達のために「Maker's」を始めた。
 しかし、社業の発展にともない「Maker's」のスペースも狭くなってきた。また、SEIの新機種や新商品で展示スペースも狭くなり、従来のテナントでは制約の関係でも無理が生じてきた。そこで今年10月、思い切って新社屋を竣工し、移転した。
 新社屋は地上3階建てで、1階はコールセンターと展示スペース、2階は「Maker's」のスペース、3階が会議室と事務所になっている。当社では物事を秘密裏に進めることは会社の永続発展にプラスにはならないと考えており、管理職以上の給料など財務面もオープンにしている。このため、会議室の壁もガラス貼りとなっている。全体的なデザインやショールームなどはSEIの本社を参考にさせていただいた。SEIとは企業としての考え方も似ているところがあり、だからビジネスパートナーとしても上手く付き合っていけるのかも知れないと考えている。
新社屋外観

100年企業を目指して

 今後はレーザーだけでなく、モノづくりを社業としている会社に商品やサービスを提供していく会社として成長していきたい。IoTなどのソフトの部分は当社が得手としている部分であるため、そこをレーザー加工機とからめてお客様の生産効率を高めるお手伝いをしていく。そのための取り組みを始めている。
 現在のSEIの国内売上は年間7億円ほどであるが、SEIのドイツ市場の売上は30億円ほどあるので、売上目標の第1ステップとしては1〜2年でドイツの30億円に到達したい。今の2桁成長を続ければ、創業50年で100億円企業に成長できるはずなので、永続的に発展を続け、最終的には売上100億円、100年企業を目指していく。

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