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変革の工程

2018年6月18日企業・経営スペシャリスト

一般社団法人PODi

一般社団法人PODi

1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

1. 最大の可能性に望む

 管理職は高い目標を避けがちである。それを追跡され、給与へ悪い影響があることを恐れるからである。期待外れにならないように、約束を控え、それよりも大きな結果をもたらそうとすることは正当である。しかし、変革に真っ向から対決している経営者には、徐々に漸進するのではなく、自ら課した制約を破壊し、思い切った手を打つべきだ。印刷会社が新しいデジタル市場に移動するためには、まずは、見込み客を調査し、可能性のある機会を構想し、コストを評価し、利益の可能性を調査し、現実的な判断に基づきながらも、意欲的なターゲットを策定する必要がある。

2.仕事にリズムとスピードを加える

 印刷会社が変革を求めるのであれば、仕事にメリハリをつける事が必要である。これまでのビジネスとは一線を画した何かが必要である。より早い方法を求める経営者には、切迫感をもって行うのもよい。マッキンゼーの記事によれば、変革を行うための最も確実な成功要因は、時間を速く進める事である。

3.変革担当者を経営陣に参加させる

 自社の変革に取り込むには、経営者は日常業務に追われ過ぎている。この課題は印刷業界に限らない。会社がビジネスモデルを変化させ、本格的に変革しようとする場合、常に、会社全体として考え、行動を変えるように、押し、さとし、なだめる人間がいなければならない。ここにおいて多くの企業がビジネスを高度に高めるための権限を持ったChief Transformation Officer(変革担当者)を指名している。

4.障壁を取り除く、インセンティブを用意する

 先進的な社長にとって、企業の今後の方向性とビジョンを示し、なぜ変革が必要であるか、そしてなぜ重要であるかと説く方法を見つけねばならない。マッキンゼーによれば、「売上を確保できないので、変わる」あるいは、「より競争力をつける」というのは理由にならない。従業員やマネージャーはそれぞれの個人的なレベルまで達するビジョンが不可欠である。マネージャーにとって、変革期の中に達成しなければならない2つか、3つの目標を見出さなければならない。そして、その目標を達成した際のインセンティブも必要となろう。マッキンゼーによれば、金銭以外のインセンティブが同等の同じ重要性があり得ると言う。例えば、手書きの礼状、あるいは招待ディナー等、チームを前進させることは重要である。

5.戻れない!

 多くの場合、変革は明確に失敗するのではなく、だんだん退潮してくる。最初の大きな労力が成果を生んだ後、チームが勝ちだと宣言し、平常通りの習慣に戻ってしまうのだ。変革として成功するためには、抜本的な変化を組織の中に浸透させねばならない。変革への動きの勢いを継続させるためには、そのエネルギーを日常活動の中に組み込まねばならない。

変革は今でしょう!

 ビッグデータやモバイル技術などは、今後とも印刷業界に変化をさせ続ける。確かに誰もが業界の変化を認識できるが、先進の印刷会社は将来の業界において主導的な役割を果たすべく、変革に集中するのだ。既存の理念や事例から離れて行動を行おうとする経営者は勝ち残るであろう。明日のリーダーは、会社のためのビジョンを提案し、厳しいターゲットを策定し、変化をさせる技術に投資をする。変革を始めるのは、今でしょう!

http://whattheythink.com
By:Barb Pellow
Published:2016年12月15日
原文:http://whattheythink.com/articles/83407-transformation-journey/

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1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

1. 最大の可能性に望む

 管理職は高い目標を避けがちである。それを追跡され、給与へ悪い影響があることを恐れるからである。期待外れにならないように、約束を控え、それよりも大きな結果をもたらそうとすることは正当である。しかし、変革に真っ向から対決している経営者には、徐々に漸進するのではなく、自ら課した制約を破壊し、思い切った手を打つべきだ。印刷会社が新しいデジタル市場に移動するためには、まずは、見込み客を調査し、可能性のある機会を構想し、コストを評価し、利益の可能性を調査し、現実的な判断に基づきながらも、意欲的なターゲットを策定する必要がある。

2.仕事にリズムとスピードを加える

 印刷会社が変革を求めるのであれば、仕事にメリハリをつける事が必要である。これまでのビジネスとは一線を画した何かが必要である。より早い方法を求める経営者には、切迫感をもって行うのもよい。マッキンゼーの記事によれば、変革を行うための最も確実な成功要因は、時間を速く進める事である。

3.変革担当者を経営陣に参加させる

 自社の変革に取り込むには、経営者は日常業務に追われ過ぎている。この課題は印刷業界に限らない。会社がビジネスモデルを変化させ、本格的に変革しようとする場合、常に、会社全体として考え、行動を変えるように、押し、さとし、なだめる人間がいなければならない。ここにおいて多くの企業がビジネスを高度に高めるための権限を持ったChief Transformation Officer(変革担当者)を指名している。

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5.戻れない!

 多くの場合、変革は明確に失敗するのではなく、だんだん退潮してくる。最初の大きな労力が成果を生んだ後、チームが勝ちだと宣言し、平常通りの習慣に戻ってしまうのだ。変革として成功するためには、抜本的な変化を組織の中に浸透させねばならない。変革への動きの勢いを継続させるためには、そのエネルギーを日常活動の中に組み込まねばならない。

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 ビッグデータやモバイル技術などは、今後とも印刷業界に変化をさせ続ける。確かに誰もが業界の変化を認識できるが、先進の印刷会社は将来の業界において主導的な役割を果たすべく、変革に集中するのだ。既存の理念や事例から離れて行動を行おうとする経営者は勝ち残るであろう。明日のリーダーは、会社のためのビジョンを提案し、厳しいターゲットを策定し、変化をさせる技術に投資をする。変革を始めるのは、今でしょう!

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Published:2016年12月15日
原文:http://whattheythink.com/articles/83407-transformation-journey/

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