キーワードで検索

連載|より包装材料の印刷の理解を深めるために - 23

伸びるデジタル印刷と包装分野への参入

2019年3月22日スペシャリスト

一般社団法人PODi

一般社団法人PODi

1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

注目すべき包装のキーワード

 注目すべき包装のキーワードをあげてみました。今後さらに注力する分野のひとつに、温暖化防止対応のパッケージがあります。

 Sustainable packagingへの対応が基本ですが、次の表の中の1、2は今までの対応事例です。今後は3、4、5への対応が重要と思います。とくに再生可能原材料から作られるプラスチック材料の利用促進だと思います。

 もうひとつ我々が考えなければならない点は、合理的な考えに基づく包装設計です。我々は、とかく直ぐにコスト面と利益ばかりに留意しますが、その前に海外の合理的な考えを参照し、熟慮したうえで包装設計を進めたらと思います。

 スウェーデンの大学の先生の説明ですが、CO2排出量削減の考え方です。もうひとつのキーワードは、「視認性」と思います。最近は文章を熟読することも少なくなり、目で追う読み方に代わってきていますが、これは意外と頭に入っていないようです。瞬間的に理解して行動する傾向になっていますが、思い違い、理解不足で「ヒヤリハット」「ヒューマンエラー」の原因にもなっています。「視認性」はこの傾向を助長するのではなく、よく注意して理解しやすく、「うっかりミス」をなくすように配慮して対応すべきでしょう。パッケージの充填包装から物流・店頭・使用時において視認性が重要です。目視だけでなく、ネットショッピング対応や多くの製品情報提供のためにパッケージ形状、補助手段も重要となっています。
 「見やすくする」事例としてレーザー印字があります。

 視認性の良いパッケージの要件を次の表に示します。

 商品を供給する「造り手の気持ちが伝わるようなパッケージ」を生活者、使用者に使いやすいパッケージを提案したいものです。



住本技術士事務所 所長 住本充弘氏(すみもと みつひろ)
技術士(経営工学)、包装管理士((社)日本包装技術協会認定)
日本包装コンサルタント協会会員・理事
技術士包装物流グループ会員・理事
日本包装学会会員

新着トピックス

kodak_ij24_tn.jpg

コダック、「ゲームチェンジャー」へ〜4つのコア技術を自社完結

2024年9月20日製品・テクノロジースペシャリスト

 コダックは「drupa2024」において、ULTRASTREAMコンティニュアスインクジェットテクノロジーを搭載した「PROSPER ULTRA 520プレス」と、PROSPERイン...全文を読む

喜多氏と「AccurioJet KM-1e」

大阪印刷、同人誌印刷ビジネスで「圧倒的な画質」提供[AccurioJet KM-1e導入事例]

2024年9月20日ケーススタディ

 同人誌印刷ビジネスで急成長を遂げる大阪印刷(株)(大阪市西淀川区御幣島5-5-23、根田貴裕社長)は今年4月、コニカミノルタの29インチ枚葉UVインクジェット印刷機「AccurioJ...全文を読む

最新ニュース

規格袋にPOD機で直接印刷

富士フイルム、TOKYO PACK 出展でパッケージの付加価値提案

2024年10月9日

 富士フイルムグループは、「TOKYO PACK 2024(東京国際包装展)」に出展し、インクジェット方式やトナー方式など、富士フイルムが独自開発した幅広いラインアップのデジタルプリン...全文を読む

dp_iic_j560hdx_tn.jpg

SCREEN GA、京都・久御山事業所に「インクジェットイノベーションセンター京都」開設

2024年10月7日

 (株)SCREENグラフィックソリューションズ(京都府京都市、田中志佳社長、以下、SCREEN GA)は、2024年10月に印刷関連機器の開発・製造を担う京都・久御山事業所に「インク...全文を読む

dp_book_on_demand_hsf2024_tn.jpg

SCREEN GA、「Horizon Smart Factory 2024」で無人化生産ラインを紹介

2024年9月24日

 (株)SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)は、10月9日から11日の3日間、ホリゾン本社びわこ工場内「Horizon Inovation Park」(滋賀県...全文を読む

連載|より包装材料の印刷の理解を深めるために - 23

伸びるデジタル印刷と包装分野への参入

2019年3月22日スペシャリスト

  • twitter
  • facebook
  • line
一般社団法人PODi

一般社団法人PODi

1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

注目すべき包装のキーワード

 注目すべき包装のキーワードをあげてみました。今後さらに注力する分野のひとつに、温暖化防止対応のパッケージがあります。

 Sustainable packagingへの対応が基本ですが、次の表の中の1、2は今までの対応事例です。今後は3、4、5への対応が重要と思います。とくに再生可能原材料から作られるプラスチック材料の利用促進だと思います。

 もうひとつ我々が考えなければならない点は、合理的な考えに基づく包装設計です。我々は、とかく直ぐにコスト面と利益ばかりに留意しますが、その前に海外の合理的な考えを参照し、熟慮したうえで包装設計を進めたらと思います。

 スウェーデンの大学の先生の説明ですが、CO2排出量削減の考え方です。もうひとつのキーワードは、「視認性」と思います。最近は文章を熟読することも少なくなり、目で追う読み方に代わってきていますが、これは意外と頭に入っていないようです。瞬間的に理解して行動する傾向になっていますが、思い違い、理解不足で「ヒヤリハット」「ヒューマンエラー」の原因にもなっています。「視認性」はこの傾向を助長するのではなく、よく注意して理解しやすく、「うっかりミス」をなくすように配慮して対応すべきでしょう。パッケージの充填包装から物流・店頭・使用時において視認性が重要です。目視だけでなく、ネットショッピング対応や多くの製品情報提供のためにパッケージ形状、補助手段も重要となっています。
 「見やすくする」事例としてレーザー印字があります。

 視認性の良いパッケージの要件を次の表に示します。

 商品を供給する「造り手の気持ちが伝わるようなパッケージ」を生活者、使用者に使いやすいパッケージを提案したいものです。



住本技術士事務所 所長 住本充弘氏(すみもと みつひろ)
技術士(経営工学)、包装管理士((社)日本包装技術協会認定)
日本包装コンサルタント協会会員・理事
技術士包装物流グループ会員・理事
日本包装学会会員

新着トピックス

新着ニュース

PAGE TOP