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2018年日本の広告費、6兆5,300億円で7年連続のプラス成長

5年連続二桁成長のインターネット広告費がけん引

2019年3月1日マーケティング

 (株)電通(山本敏博社長)は、日本の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2018年(平成30年)日本の広告費」を発表した。戦後最長といわれる景気拡大にともない、2018年の日本の総広告費は6兆5,300億円で、前年比102.2%となり、7年連続でプラス成長となった。なかでもインターネット広告費は、1兆7,589億円(前年比116.5%)で5年連続の二桁成長となり、総広告費全体をけん引する結果となっている。
総広告費の推移
 先行き不透明な世界経済や度重なる自然災害、弱含みの個人消費や高まらない所得実感など不安材料は多かったものの、好調な企業収益などが日本経済の成長を後押しし、また媒体別では引き続き好調なインターネット広告費が総広告費全体をけん引する結果となった。市場全体としては、まさに構造変化の真っただ中にあると言える。

 一方、インターネット広告のみで解決できないマーケティング課題を、従来からある媒体と組み合わせるなどして解決する統合ソリューションがより深化。データやテクノロジーを活用し、各媒体の強みをさらに高めていく動きがより顕著となっている。
2018年 媒体別広告費
 媒体別にみると、前年に引き続き運用型広告、動画広告(SNS上での活用も増加)の成長がさらに加速した「インターネット広告費」は、1兆7,589億円(前年比116.5%)と5年連続で二桁成長。構成比も総広告費全体の26.9%となり、前年より3.3ポイント増加している。2018年から推定を開始した「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」は582億円だった。なお、「インターネット広告媒体費」は、1兆4,480億円(同118.6%)と、前年より2,274億円増加した。

 一方、「マスコミ四媒体広告費(衛星メディア関連も含む)」は、2兆7,026億円(同96.7%)と4年連続して減少。また、「プロモーションメディア広告費」も、2兆685億円(同99.1%)と4年連続で減少した。

 「プロモーションメディア広告費」の内訳をみると、屋外が3,199億円(同99.7%)、交通が2,025億円(同101.1%)折込が3,911億円(同93.8%)、DM(ダイレクト・メール)が3,678億円(同99.4%)、フリーペーパー・フリーマガジンが2,021億円(同94.6%)、POPが2,000億円(同101.3%)、電話帳広告が266億円(同90.5%)、展示・映像ほかが3,585億円(同105.8%)となっている。

 また、DMについては、デジタル印刷機の高度化にともなって最適なメッセージを個々にカスタマイズすることが可能になったことを受け、より効果的でリッチなコンテンツが普及し、制作費などが増加傾向にあると考えられるため、今回その制作費関連部分の市場を1,214億円と推定している。

 なお、業種別では、「精密機器・事務用品」(前年比123.2%、メガネ型拡大鏡)、「外食・各種サービス」(同104.0%、飲食業、人材派遣)が増加。減少業種は、「出版」(同87.2%、出版案内、婦人・家庭誌)など。

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 (株)電通(山本敏博社長)は、日本の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2018年(平成30年)日本の広告費」を発表した。戦後最長といわれる景気拡大にともない、2018年の日本の総広告費は6兆5,300億円で、前年比102.2%となり、7年連続でプラス成長となった。なかでもインターネット広告費は、1兆7,589億円(前年比116.5%)で5年連続の二桁成長となり、総広告費全体をけん引する結果となっている。
総広告費の推移
 先行き不透明な世界経済や度重なる自然災害、弱含みの個人消費や高まらない所得実感など不安材料は多かったものの、好調な企業収益などが日本経済の成長を後押しし、また媒体別では引き続き好調なインターネット広告費が総広告費全体をけん引する結果となった。市場全体としては、まさに構造変化の真っただ中にあると言える。

 一方、インターネット広告のみで解決できないマーケティング課題を、従来からある媒体と組み合わせるなどして解決する統合ソリューションがより深化。データやテクノロジーを活用し、各媒体の強みをさらに高めていく動きがより顕著となっている。
2018年 媒体別広告費
 媒体別にみると、前年に引き続き運用型広告、動画広告(SNS上での活用も増加)の成長がさらに加速した「インターネット広告費」は、1兆7,589億円(前年比116.5%)と5年連続で二桁成長。構成比も総広告費全体の26.9%となり、前年より3.3ポイント増加している。2018年から推定を開始した「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」は582億円だった。なお、「インターネット広告媒体費」は、1兆4,480億円(同118.6%)と、前年より2,274億円増加した。

 一方、「マスコミ四媒体広告費(衛星メディア関連も含む)」は、2兆7,026億円(同96.7%)と4年連続して減少。また、「プロモーションメディア広告費」も、2兆685億円(同99.1%)と4年連続で減少した。

 「プロモーションメディア広告費」の内訳をみると、屋外が3,199億円(同99.7%)、交通が2,025億円(同101.1%)折込が3,911億円(同93.8%)、DM(ダイレクト・メール)が3,678億円(同99.4%)、フリーペーパー・フリーマガジンが2,021億円(同94.6%)、POPが2,000億円(同101.3%)、電話帳広告が266億円(同90.5%)、展示・映像ほかが3,585億円(同105.8%)となっている。

 また、DMについては、デジタル印刷機の高度化にともなって最適なメッセージを個々にカスタマイズすることが可能になったことを受け、より効果的でリッチなコンテンツが普及し、制作費などが増加傾向にあると考えられるため、今回その制作費関連部分の市場を1,214億円と推定している。

 なお、業種別では、「精密機器・事務用品」(前年比123.2%、メガネ型拡大鏡)、「外食・各種サービス」(同104.0%、飲食業、人材派遣)が増加。減少業種は、「出版」(同87.2%、出版案内、婦人・家庭誌)など。

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