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トッパンフォームズ、PROSPERプレスIJヘッドの生産が34,000時間超に

印刷のフィート長換算で、月へ3回以上到達可能な生産量に匹敵

2019年9月25日製品・テクノロジー

 コダックは、トッパン・フォームズ(株)(坂田甲一社長)で稼働中のPROSPERプレスのインクジェットヘッドの生産時間が3万4,000時間を超えたと発表した。

 このコダックのインクジェットヘッドは、2014年にトッパン・フォームズに設置されたPROSPERプレスのうちのひとつ。再生のため返却されるまでほぼ4年間ノンストップで印刷し、印刷のフィート長に換算すると、3回以上、月へ到達が可能な生産量に匹敵する。

コダックのマンスフィールド氏からトッパン・フォームズ・セントラルプロダクツの金子俊明社長に記念の盾を贈呈

 コダックのエンタープライズインクジェットシステム事業部ワールドワイドプロダクトマーケティング&カテゴリーマネージメントディレクターであるウィル・マンスフィールド氏は、「トッパン・フォームズのこの偉業は、デジタルで作成された印刷コミュニケーションツールの印刷プロバイダーとしての卓越した運用を物語っている。また、最も要求の厳しい印刷環境におけるPROSPERプレスの高い信頼性の証でもある」とした上で、「トッパン・フォームズは、過去5年間でジェッティングモジュールの寿命を3倍に伸ばし、世界中で稼働しているすべてのPROSPERプレスの性能を上回っている。最初のPROSPERプレスを設置して以来、トッパン・フォームズは印刷サービスを拡大しおり、カラーのダイレクトメール、トランザクションおよび個人用の教育アプリケーションなどに活用いただいている」とコメントしている。

 Streamインクジェットテクノロジーには、ドロップオンデマンド方式などの他のデジタルテクノロジーにはない独自性がある。1つ目は、インク液摘が常に生成されてノズルを通過しており、印刷に必要なインク液滴のみが紙に落ち、残りの液滴は異なる方向に流れて回収され、再循環される。このプロセスにより高速印刷を実現することで、オフセット、フレキソおよびグラビアなどの他の大量印刷方式と組み合わせたハイブリッド印刷や完全デジタルへの移行も可能とする。

 2つ目は、Streamインクジェットテクノロジーでは環境に優しい水性顔料インクを使用しており、コスト面での優位性、さらにより広範な色域再現が可能である。3つ目は、プリントヘッドはコダックに返却され、その部品の大半が再生プロセスで再利用されること。これにより、廃棄物が削減できるだけでなく、地球に優しい持続可能な費用対効果の高いソリューションを実現できる。

コダックのStreamインクジェットテクノロジーを搭載したジェッティングモジュール

 トッパン・フォームズ製造統括本部製造企画本部長の堀江昭一氏は、「コダックとトッパン・フォームズの協力体制があってこそ、記録達成できたと思う。両社の継続的な努力と高い技術力を結果で示せたことは大変喜ばしいことで今後のさらなる向上につながるものと期待している」と語っている。

 コダックは年間6,000台を超えるプリントヘッドを引き取って再生しており、その再生台数は2009年以降3万3,000台にのぼる。プリントヘッドは返却されると、8段階のプロセスを経て2週間足らずで再生される。

 まず、コダックではユーザーのトラブルシューティングおよび継続的な技術向上を支援するために「読み込み」プロセスを行い、すべてのヘッドのメンテナンスデータを収集してデータベースに保管する。次に、プリントヘッドの分析、分解、洗浄、再組み立て、テスト、プログラミング、梱包を行い、ユーザーに返送する。プロセスの全ステップがオハイオ州デイトンにあるクリーンルームにおいて、技術的管理下で記録され、完了する。

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 このコダックのインクジェットヘッドは、2014年にトッパン・フォームズに設置されたPROSPERプレスのうちのひとつ。再生のため返却されるまでほぼ4年間ノンストップで印刷し、印刷のフィート長に換算すると、3回以上、月へ到達が可能な生産量に匹敵する。

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 Streamインクジェットテクノロジーには、ドロップオンデマンド方式などの他のデジタルテクノロジーにはない独自性がある。1つ目は、インク液摘が常に生成されてノズルを通過しており、印刷に必要なインク液滴のみが紙に落ち、残りの液滴は異なる方向に流れて回収され、再循環される。このプロセスにより高速印刷を実現することで、オフセット、フレキソおよびグラビアなどの他の大量印刷方式と組み合わせたハイブリッド印刷や完全デジタルへの移行も可能とする。

 2つ目は、Streamインクジェットテクノロジーでは環境に優しい水性顔料インクを使用しており、コスト面での優位性、さらにより広範な色域再現が可能である。3つ目は、プリントヘッドはコダックに返却され、その部品の大半が再生プロセスで再利用されること。これにより、廃棄物が削減できるだけでなく、地球に優しい持続可能な費用対効果の高いソリューションを実現できる。

コダックのStreamインクジェットテクノロジーを搭載したジェッティングモジュール

 トッパン・フォームズ製造統括本部製造企画本部長の堀江昭一氏は、「コダックとトッパン・フォームズの協力体制があってこそ、記録達成できたと思う。両社の継続的な努力と高い技術力を結果で示せたことは大変喜ばしいことで今後のさらなる向上につながるものと期待している」と語っている。

 コダックは年間6,000台を超えるプリントヘッドを引き取って再生しており、その再生台数は2009年以降3万3,000台にのぼる。プリントヘッドは返却されると、8段階のプロセスを経て2週間足らずで再生される。

 まず、コダックではユーザーのトラブルシューティングおよび継続的な技術向上を支援するために「読み込み」プロセスを行い、すべてのヘッドのメンテナンスデータを収集してデータベースに保管する。次に、プリントヘッドの分析、分解、洗浄、再組み立て、テスト、プログラミング、梱包を行い、ユーザーに返送する。プロセスの全ステップがオハイオ州デイトンにあるクリーンルームにおいて、技術的管理下で記録され、完了する。

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