キーワードで検索

K・Dサービス(神崎紙器グループ)、段ボール用IJ印刷機で新領域へ挑戦

マテリアルとしての優位性を活用し、段ボール素材の印刷物提供

2020年1月8日ケーススタディ

短期間のイベントなどに安価な段ボール素材でのツール作成を提案

 柏原工場には、大型のサイネージ看板や観賞用印刷物など、「GLORY1604」で出力された多数のサンプルが展示されているが、その中で同社が今後、短期間のイベントツールなどに提案したいと考えている見本の1つがハロウィンのサイネージ看板だ。

 池田社長は、「長期間にわたって使用するものに段ボールというマテリアルは向かないかも知れないが、ハロウィンのような短期間使用するだけのイベントツールには、段ボールは最適なマテリアルといえる。段ボールというマテリアルの特性を活かし、短期間のイベントツールなどに、木材などの代替品として、軽くて安価、丈夫、回収も可能な段ボールを提案していきたい」と話す。

スポットイベントのサイネージ看板にも効果的に活用できる

 そしてさらに、段ボールは安価なマテリアルながらも、「GLORY1604」を使用することで鑑賞目的の印刷物を作成することもできると池田社長は自信を示す。

 「コート紙はもちろん、印刷内容によっては茶段のほうがセピア系で良い雰囲気が出る場合もある。被写体によって自由に選んでいただければ、観賞用のきれいな印刷物に仕上げることができる」

鑑賞物の印刷にも十分に対応する品質を実現

 このほか、家具や3段ボックス、パーテーションなど、従来の素材から段ボールに代替できるものは、アイデア次第で無限に広がる可能性がある。そのため、同社は同業者であるボックスメーカーとも協業しながら、「GLORY1604」を活用できる場を広げていきたい考えだ。

 池田社長は「当社の現在の取引先の3割は、同業のボックスメーカーである。このため、『GLORY1604』を活用してエンドユーザーにどのような提案ができるのかを共に考えていけるパートナーとなっていただき、また、それにより当社のノウハウも蓄積していきたい」と話す。

 そして同社は2020年の夏頃に向けて、「GLORY1604」を活用する場をさらに広げるため、インターネット通販サービスの展開も計画しているとのことで、これらの取り組みが実現すれば、段ボール業界に新しい風が吹き込むことは間違いなさそうだ。

 池田社長は「神崎紙器グループとして100年企業を目指す」と今後の展望を語る。段ボール製造という従来の事業を大切にしながらも、そこだけに固執することなく、新たな領域への挑戦を続ける神崎紙器グループの今後の展開に注目したい。

新着トピックス

mimaki_ujv300dtf-75_ij25_tn.jpg

ミマキ、UV-DTF市場に参入〜プリント形状の課題を解決

2025年10月1日製品・テクノロジー

 産業⽤インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタを手掛ける(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は今年4月、同社初のUV-DTF(UV硬化式...全文を読む

prosper-smart-bar-heads_tn.jpg

コダック、パッケージ分野で新アプリケーション開拓へ

2025年9月30日製品・テクノロジースペシャリスト

 最速900メートル/分の超高速印刷が可能なPROSPERヘッドは、日本でもDM市場を中心に数百台が稼働しているが、コダックジャパン・プリント事業部デジタルプリンティング営業本部の河原...全文を読む

最新ニュース

screen_kyotogeidai_gekkeikan_tn.jpg

SCREEN、京都芸大・月桂冠と産学連携 - 学生デザインラベルの日本酒商品化

2025年10月8日

 京都市立芸術大学(以下「京都芸大」)、月桂冠(株)、(株)SCREENグラフィックソリューションズ(以下「SCREEN」)の3者は、産学連携による共同プロジェクトを実施し、京都芸大・...全文を読む

33mimaki251001_tn.jpg

ミマキ、OGBS2025で昇華転写用IJプリンタ「TS200」を国内初披露

2025年10月2日

 (株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、9月30日と10月1日に東京・池袋のサンシャインシティにおいて開催されたオーダーグッズビジネスショー(OGBS)2...全文を読む

swissQ251001_tn.jpg

swissQprint Japan、VIPオープンハウスウィーク-10月28日〜31日

2025年10月1日

 swissQprint Japan(株)(本社/横浜市港北区新横浜3-2-6、アドリアーノ・グット社長)は、顧客の要望に応え、最新世代のフラットベッドプリンタを紹介するオープンハウス...全文を読む

K・Dサービス(神崎紙器グループ)、段ボール用IJ印刷機で新領域へ挑戦

マテリアルとしての優位性を活用し、段ボール素材の印刷物提供

2020年1月8日ケーススタディ

  • twitter
  • facebook
  • line

短期間のイベントなどに安価な段ボール素材でのツール作成を提案

 柏原工場には、大型のサイネージ看板や観賞用印刷物など、「GLORY1604」で出力された多数のサンプルが展示されているが、その中で同社が今後、短期間のイベントツールなどに提案したいと考えている見本の1つがハロウィンのサイネージ看板だ。

 池田社長は、「長期間にわたって使用するものに段ボールというマテリアルは向かないかも知れないが、ハロウィンのような短期間使用するだけのイベントツールには、段ボールは最適なマテリアルといえる。段ボールというマテリアルの特性を活かし、短期間のイベントツールなどに、木材などの代替品として、軽くて安価、丈夫、回収も可能な段ボールを提案していきたい」と話す。

スポットイベントのサイネージ看板にも効果的に活用できる

 そしてさらに、段ボールは安価なマテリアルながらも、「GLORY1604」を使用することで鑑賞目的の印刷物を作成することもできると池田社長は自信を示す。

 「コート紙はもちろん、印刷内容によっては茶段のほうがセピア系で良い雰囲気が出る場合もある。被写体によって自由に選んでいただければ、観賞用のきれいな印刷物に仕上げることができる」

鑑賞物の印刷にも十分に対応する品質を実現

 このほか、家具や3段ボックス、パーテーションなど、従来の素材から段ボールに代替できるものは、アイデア次第で無限に広がる可能性がある。そのため、同社は同業者であるボックスメーカーとも協業しながら、「GLORY1604」を活用できる場を広げていきたい考えだ。

 池田社長は「当社の現在の取引先の3割は、同業のボックスメーカーである。このため、『GLORY1604』を活用してエンドユーザーにどのような提案ができるのかを共に考えていけるパートナーとなっていただき、また、それにより当社のノウハウも蓄積していきたい」と話す。

 そして同社は2020年の夏頃に向けて、「GLORY1604」を活用する場をさらに広げるため、インターネット通販サービスの展開も計画しているとのことで、これらの取り組みが実現すれば、段ボール業界に新しい風が吹き込むことは間違いなさそうだ。

 池田社長は「神崎紙器グループとして100年企業を目指す」と今後の展望を語る。段ボール製造という従来の事業を大切にしながらも、そこだけに固執することなく、新たな領域への挑戦を続ける神崎紙器グループの今後の展開に注目したい。

新着トピックス

新着ニュース

PAGE TOP