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アオヤギ、クライアントとサポーターが認めるグッズをIridesseで制作

真の高付加価値を具現化〜特殊色と長尺印刷機能をフル活用

2020年11月19日企業・経営

「在庫レス」ニーズに完全対応

 「ロアッソ熊本 ロングタペストリー」は、これまでにない差別化が図られた新商品として提案されている。タペストリーという独得の縦長形状に加え、高画質な印刷と全体を引き締めるアクセントとして使用したゴールドによる仕上がり品質は、クライアントの心をすぐに掴んだ。

 「ほかにはない、まったく新しい商品であり、さらに紙ではなくナイロン素材のシータスを用いたことでクライアントからは、すぐにでも商品化したいとの回答を得ることができた」(矢壁氏)
クラブカラーの赤にゴールドを配色
 さらに耐久性があり、丸めて持ち運べるなどの特徴から、単に飾るだけのグッズではなくスタジアムで使用する応援グッズとしても販売できると判断したクライアントからは、コスト重視ではなく、あくまでもサポーター目線での商品開発を要望されたという。

 そしてクライアントがとくに関心を持ったのは、これだけの高付加価値商品を小ロットで、かつ在庫レスで販売できるという点であった。プロスポーツチームにとって、グッズの制作・販売は重要な経営戦略の1つといえる。そのため多種多様なグッズが販売され、収益的な側面のほか、新たなファン層の獲得につなげている。その一方で課題となっているのが「在庫」だ。

 今回のタペストリーでは所属する全選手を1人1点で選手ごとに商品化している。しかし、サポーターが推す選手は様々で、当然、販売数に影響が出てくる。全選手分をラインナップしても、売れ行きは均等にはならず、そこで生じる「在庫」や「売れ残り」がコスト圧迫の要因となってしまう。しかし、デジタル印刷機であれば、受注した商品を受注した数だけ生産し、納品することができる。

「三方よし」のグッズとして完成

 「ワンコインが主流のグッズの中で、このタペストリーは、比較的高価な商品となっている。それでも多くのサポーターが購入してくれているのは、その価値を見出してくれている証しである。今回の場合、クライアントは、高単価なグッズ販売と在庫レスの実現、そしてサポーターは、好みの選手が印刷された価値ある新たなグッズの購入、そして当社にとってはIridesseによる新たなビジネスモデルの構築、とすべてにメリットが生じている。つまり『三方よし』のかたちができたことが成功につながったと思う」(工藤部長)

 「高付加価値印刷物の提供」という言葉は、よく使われているが、高付加価値とは印刷会社ではなく、クライアント、そしてその先のエンドユーザーが感じるものだ。今回のタペストリーは、まさに同社の提案した高付加価値印刷物に対し、クライアントとサポーターが、その商品価値を見出した事例といえる。

 「大量生産ではないので、すぐその場で購入することはできない。しかし、そのプレミア感もあって好きな選手のタペストリーを手に入れたときにサポーターの皆さんには大きな喜びを感じてもらったと確信している」(大谷氏)

商品券・クーポン券印刷にも展開

 このタペストリーの成功によりクライアントからは、在庫レスで高付加価値商品を提供する印刷会社としての認識が定着するようになった。さらに、その実績を聞きつけた他のクライアントからも商品開発への協力依頼が来るようになったという。

 同社では、タペストリーと、ほぼ同時期に、「プレミアム商品券」をIridesse Production Pressで受注している。この商品券には、クリアトナーで偽造防止効果を付加している。

 「Iridesseの導入により、当社からの提案力が強化され、また、クライアントからも様々な要望が寄せられるようになったことで、当社の担当スタッフのモチベーションがさらに高まったと実感している。今後は、この流れを会社全体に波及していければと考えている」(青柳社長)

 同社では、今後もスポーツチームなどの市場に新たな価値の提供を継続していく。また、商品券の実績を踏まえ、現在、政府が推し進めている「Go Toキャンペーン」のクーポン券などへの応用展開も見据えている。

アワード受賞を契機にさらなる飛躍へ

 さらに、世界的に気運が高まっているSDGsへの対応として、環境問題と貧困問題を解決するために、これまで廃棄されてきたバナナ繊維を原料として開発された「バナナペーパー」や、コロナ禍において需要が高まっている「抗菌」への対応として、抗菌・抗ウイルス・消臭効果が実証された機能紙「銀雪」などの機能紙にIridesse Production Pressの機能を融合させた価値のある新商材開発にも着手していく。
富士ゼロックス福岡・竹内社長(左)と記念撮影 
 「これらの用紙にただ印刷するのではなく、いかに価値を付加して提供できるかが重要である。その価値提供の手段として、当社では、Iridesseを活用していく」(工藤部長)

 今回のPIXIアワードへのエントリーについては、富士ゼロックスからのアプローチがきっかけであったが、青柳社長は世界規模のアワードへの挑戦が社員のモチベーションアップにもつながることを期待して参加を決意したという。また、Iridesseを導入して間もない自社の今現在の実力を見定めることも目的の一つであった。栄えある第1位を獲得したことで、その2つの目的は達成できたようだ。

 なお、同社では、名称を新たにして開催される2020年度の「イノベーション・プリント・アワード」にもエントリーしている。

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2020年11月19日企業・経営

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「在庫レス」ニーズに完全対応

 「ロアッソ熊本 ロングタペストリー」は、これまでにない差別化が図られた新商品として提案されている。タペストリーという独得の縦長形状に加え、高画質な印刷と全体を引き締めるアクセントとして使用したゴールドによる仕上がり品質は、クライアントの心をすぐに掴んだ。

 「ほかにはない、まったく新しい商品であり、さらに紙ではなくナイロン素材のシータスを用いたことでクライアントからは、すぐにでも商品化したいとの回答を得ることができた」(矢壁氏)
クラブカラーの赤にゴールドを配色
 さらに耐久性があり、丸めて持ち運べるなどの特徴から、単に飾るだけのグッズではなくスタジアムで使用する応援グッズとしても販売できると判断したクライアントからは、コスト重視ではなく、あくまでもサポーター目線での商品開発を要望されたという。

 そしてクライアントがとくに関心を持ったのは、これだけの高付加価値商品を小ロットで、かつ在庫レスで販売できるという点であった。プロスポーツチームにとって、グッズの制作・販売は重要な経営戦略の1つといえる。そのため多種多様なグッズが販売され、収益的な側面のほか、新たなファン層の獲得につなげている。その一方で課題となっているのが「在庫」だ。

 今回のタペストリーでは所属する全選手を1人1点で選手ごとに商品化している。しかし、サポーターが推す選手は様々で、当然、販売数に影響が出てくる。全選手分をラインナップしても、売れ行きは均等にはならず、そこで生じる「在庫」や「売れ残り」がコスト圧迫の要因となってしまう。しかし、デジタル印刷機であれば、受注した商品を受注した数だけ生産し、納品することができる。

「三方よし」のグッズとして完成

 「ワンコインが主流のグッズの中で、このタペストリーは、比較的高価な商品となっている。それでも多くのサポーターが購入してくれているのは、その価値を見出してくれている証しである。今回の場合、クライアントは、高単価なグッズ販売と在庫レスの実現、そしてサポーターは、好みの選手が印刷された価値ある新たなグッズの購入、そして当社にとってはIridesseによる新たなビジネスモデルの構築、とすべてにメリットが生じている。つまり『三方よし』のかたちができたことが成功につながったと思う」(工藤部長)

 「高付加価値印刷物の提供」という言葉は、よく使われているが、高付加価値とは印刷会社ではなく、クライアント、そしてその先のエンドユーザーが感じるものだ。今回のタペストリーは、まさに同社の提案した高付加価値印刷物に対し、クライアントとサポーターが、その商品価値を見出した事例といえる。

 「大量生産ではないので、すぐその場で購入することはできない。しかし、そのプレミア感もあって好きな選手のタペストリーを手に入れたときにサポーターの皆さんには大きな喜びを感じてもらったと確信している」(大谷氏)

商品券・クーポン券印刷にも展開

 このタペストリーの成功によりクライアントからは、在庫レスで高付加価値商品を提供する印刷会社としての認識が定着するようになった。さらに、その実績を聞きつけた他のクライアントからも商品開発への協力依頼が来るようになったという。

 同社では、タペストリーと、ほぼ同時期に、「プレミアム商品券」をIridesse Production Pressで受注している。この商品券には、クリアトナーで偽造防止効果を付加している。

 「Iridesseの導入により、当社からの提案力が強化され、また、クライアントからも様々な要望が寄せられるようになったことで、当社の担当スタッフのモチベーションがさらに高まったと実感している。今後は、この流れを会社全体に波及していければと考えている」(青柳社長)

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 「これらの用紙にただ印刷するのではなく、いかに価値を付加して提供できるかが重要である。その価値提供の手段として、当社では、Iridesseを活用していく」(工藤部長)

 今回のPIXIアワードへのエントリーについては、富士ゼロックスからのアプローチがきっかけであったが、青柳社長は世界規模のアワードへの挑戦が社員のモチベーションアップにもつながることを期待して参加を決意したという。また、Iridesseを導入して間もない自社の今現在の実力を見定めることも目的の一つであった。栄えある第1位を獲得したことで、その2つの目的は達成できたようだ。

 なお、同社では、名称を新たにして開催される2020年度の「イノベーション・プリント・アワード」にもエントリーしている。

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