コニカミノルタジャパン、KM-1eで印刷業界のDXを提案
真の生産機へと進化〜メディア対応力と自動化機能を強化
2021年10月6日製品・テクノロジー
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2020年6月、コニカミノルタは、進化を遂げた29インチ枚葉インクジェット印刷機の新モデル「AccurioJet(アキュリオ ジェット)KM-1e(以下、KM-1e)」を全世界に向けて発表した。KM-1eは、従来モデルの高生産性や高品質印刷といったテクノロジーを継承しつつ、新たにメディア対応力の強化やDXを見据えた技術改良が施されている。今回、KM-1eの国内販売を手がけるコニカミノルタジャパン(株)プロフェッショナルプリント事業部の内田剛氏と常泉悟氏の両氏に、新たに搭載された機能や、この最新モデルが印刷業界にもたらす可能性などについて聞いた。
最新モデル「AccurioJet KM-1e」の市場投入開始
従来モデル「AccurioJet KM-1」は、2016年6月の販売開始以来、商業印刷、出版印刷、紙器・パッケージ印刷の各分野において、省力化、効率化、ビジネス拡大に大きく貢献してきた。しかし、この間もコニカミノルタでは、ユーザーの要望などを調査し、市場における新たなニーズの探求に努めてきた。そして約5年の歳月を経て、新たな生産機としてKM-1eが誕生した。
内田氏は、最新機種であるKM-1eの大きな特徴として、「従来からのテクノロジーを継承しつつ、市場からの要望が高かったメディア対応力を強化したこと。もう1点は、印刷会社の課題とされている自動化・効率化の構築支援に向けた機能強化を図っていること」と説明する。新たなメディアセンサーの搭載で特殊メディアへの印刷が可能に
メディア対応力の強化については、従来機同様にKM-1eは、UVインクジェットであることからプレコートが不要で印刷でき、また、熱処理などによる乾燥工程が不要なので多彩なメディアへのワンパス両面印刷を可能としている。
今回、この機能をさらに強化し、アルミ蒸着紙や半透明フォルムメディア、合成紙、透明プラスチックフィルムなど、特殊メディアへの対応力を強化している。これにより付加価値の高いメディアを活用した新ビジネスの創出を支援する。これを可能としたのが、新たに搭載されたメディアセンサーだ。
KM-1eでは、新たに開発されたメディアセンサーを採用。これによりアルミ蒸着紙や透明メディア、色上質、プラスチックなど、多岐にわたるメディア互換性を実現している。
「これまでアルミ蒸着紙や透明なメディアなどの特殊メディアでは、反射や透けなどによりセンサーが誤認識してしまうことがあった。新たに搭載されたメディアセンサーは、特殊メディアに対しても正確にサイズや用紙位置を認識して給紙を行えるようになっている。これにより多彩なメディアを安定して印刷することが可能となった」(常泉氏)自動化・効率化の機能強化については、まず、バリアブルプリントPPML Ver2.2への対応を図ったことで、DMやクーポン、チケットといったアプリケーションに対し、可変情報印刷を行うことができるようになっている。
「印刷品質については、前身機同様に1,200dpiの高精細印刷を実現している。当然だがジャパンカラーの色域もカバーしており、また、微細な文字もシャープに印刷することができる。生産性についても同様で片面印刷で毎時3,000枚、両面印刷で毎時1,500枚という生産性を踏襲している」(内田氏)
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真の生産機へと進化〜メディア対応力と自動化機能を強化
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2020年6月、コニカミノルタは、進化を遂げた29インチ枚葉インクジェット印刷機の新モデル「AccurioJet(アキュリオ ジェット)KM-1e(以下、KM-1e)」を全世界に向けて発表した。KM-1eは、従来モデルの高生産性や高品質印刷といったテクノロジーを継承しつつ、新たにメディア対応力の強化やDXを見据えた技術改良が施されている。今回、KM-1eの国内販売を手がけるコニカミノルタジャパン(株)プロフェッショナルプリント事業部の内田剛氏と常泉悟氏の両氏に、新たに搭載された機能や、この最新モデルが印刷業界にもたらす可能性などについて聞いた。
最新モデル「AccurioJet KM-1e」の市場投入開始
従来モデル「AccurioJet KM-1」は、2016年6月の販売開始以来、商業印刷、出版印刷、紙器・パッケージ印刷の各分野において、省力化、効率化、ビジネス拡大に大きく貢献してきた。しかし、この間もコニカミノルタでは、ユーザーの要望などを調査し、市場における新たなニーズの探求に努めてきた。そして約5年の歳月を経て、新たな生産機としてKM-1eが誕生した。
内田氏は、最新機種であるKM-1eの大きな特徴として、「従来からのテクノロジーを継承しつつ、市場からの要望が高かったメディア対応力を強化したこと。もう1点は、印刷会社の課題とされている自動化・効率化の構築支援に向けた機能強化を図っていること」と説明する。
新たなメディアセンサーの搭載で特殊メディアへの印刷が可能に
メディア対応力の強化については、従来機同様にKM-1eは、UVインクジェットであることからプレコートが不要で印刷でき、また、熱処理などによる乾燥工程が不要なので多彩なメディアへのワンパス両面印刷を可能としている。
今回、この機能をさらに強化し、アルミ蒸着紙や半透明フォルムメディア、合成紙、透明プラスチックフィルムなど、特殊メディアへの対応力を強化している。これにより付加価値の高いメディアを活用した新ビジネスの創出を支援する。これを可能としたのが、新たに搭載されたメディアセンサーだ。
KM-1eでは、新たに開発されたメディアセンサーを採用。これによりアルミ蒸着紙や透明メディア、色上質、プラスチックなど、多岐にわたるメディア互換性を実現している。
「これまでアルミ蒸着紙や透明なメディアなどの特殊メディアでは、反射や透けなどによりセンサーが誤認識してしまうことがあった。新たに搭載されたメディアセンサーは、特殊メディアに対しても正確にサイズや用紙位置を認識して給紙を行えるようになっている。これにより多彩なメディアを安定して印刷することが可能となった」(常泉氏)
自動化・効率化の機能強化については、まず、バリアブルプリントPPML Ver2.2への対応を図ったことで、DMやクーポン、チケットといったアプリケーションに対し、可変情報印刷を行うことができるようになっている。
「印刷品質については、前身機同様に1,200dpiの高精細印刷を実現している。当然だがジャパンカラーの色域もカバーしており、また、微細な文字もシャープに印刷することができる。生産性についても同様で片面印刷で毎時3,000枚、両面印刷で毎時1,500枚という生産性を踏襲している」(内田氏)
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