富士フイルムビジネスイノベーション(株)は2021年7月、グラフィックコミュニケーション事業本部の立ち上げにともない、東京・中野坂上のショウルームを「グラフィックコミュニケーション東京(GC東京)」と名称変更するとともに展示内容のリニューアルを実施した。GC東京では、最新機器や印刷物のサンプルにとどまらず、開設コンセプトである「変革」と「共創連携」を体感できる場として、様々な展示コーナーを設置し、来場者の新たな価値創造の支援を行っている。

「グラフィックコミュニケーション東京」は2021年1月、東京・六本木ティーキューブから移設した同社の新たなショウルーム。同年4月に社名を富士フイルムビジネスイノベーションに変更した同社がプロダクション関連商品の新たなブランドとして掲げた「Revoria(レヴォリア)」関連商品をはじめ、印刷物のサンプルなどが多数展示されている。しかし、このGC東京が目指しているのは、単に商品やサービスを紹介することではなく、「変革」と「共創連携」による新たな価値創造の場の提供だ。
「変革」とは、アイデアや想像性を「試す」「具現化」する場として、機器だけではないソリューション提案の場、を意味している。
そして「共創連携」は、顧客同士や様々なステークホルダーとの連携促進の場・各拠点連携の場として提供することでコラボレーションを活性化させて、これまでにないアイデアの創出を促していく。
様々な視点からアイデアを生み出す場へ
同社・グラフィックコミュニケーション事業本部の塚本猛氏は、「多種多様な方たちが集まることで新しいアイデアが生まれてくる。そのためGC東京は、お客様だけでなく、当社のパートナー企業など、多岐にわたる分野の方が集い、今までにない新たな視点から価値を創造していくことを目的としている」とGC東京開設の背景と狙いについて説明する。

GC東京には、プロダクションプリンターの新たなフラッグシップモデルである「Revoria Press PC1120」をはじめとする最新機器などが多数展示されているほか、用紙メーカーらと協力した展示コーナーやデザイナーとのコラボレーションによって生み出された印刷物を展示するコーナーなど、自社の商品やサービスにとどまらない多彩な展示を行っている。
「1社だけでは、発想に限りがある。普段は接点を持たないプレイヤー同士が連携して新たな発想につなげていくような活動の場にすることで『変革』と『共創連携』を体感できるショウルームを目指している」(塚本氏)
また、GC東京では、富士フイルムグループとしてのシナジー効果を、より発揮・訴求していくために「富士フイルムグループ」コーナーを新たに設置している。こうした展示コンテンツの定期的な入れ替えを実施していくことで、来場者に新たな発想と出会う機会を提供していくという。
3社協業で「紙と印刷で多様性を表現」
GC東京入り口付近には、現在、「見方を変えれば、答えは変わる」をテーマとした作品が展示されている。この作品は、紙の代理店である平和紙業(株)、印刷会社である大和出版印刷(株)、そしてユニバーサルデザインコンサル会社である(株)19の3社による協業によってつくりだされたもので、19社が知見を持つ「視覚障がい者にとっては黒い紙に白い文字が見やすい」という、視覚の違いから着想を得て制作されている。

具体的には、平和紙業が提供するモノクロ11階調の用紙に、デジタル印刷機で、シルバーとホワイトの特殊トナーを用いた11色で11本のラインを水平方向に印刷している。それぞれの横ラインは、同じ色で印刷されているが、下地となる用紙や見る角度、照明の具合によって見え方が変化することを体感できる作品となっている。
この作品は、GC東京のコンセプトである「共創・連携」を具現化するだけでなく、印刷物を受け取る「人」にも配慮した価値提供に挑戦したものとなっている。
同社・グラフィックコミュニケーション事業本部の渡辺麻希氏は、「これまで当社は、環境対応の用紙やグリーン電力など、環境配慮の側面から印刷物の提案を行ってきた。しかし、印刷物を使うのは『人』である。この作品では、環境にやさしいという側面だけではなく、『人』という観点から、今回は視覚に関して、デジタル印刷および用紙の特性を用いることで多様性をかたちにした」と、同作品に込められた想いについて説明する。
新着トピックス
2025年10月1日製品・テクノロジー
産業⽤インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタを手掛ける(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は今年4月、同社初のUV-DTF(UV硬化式...全文を読む
2025年9月30日製品・テクノロジースペシャリスト
最速900メートル/分の超高速印刷が可能なPROSPERヘッドは、日本でもDM市場を中心に数百台が稼働しているが、コダックジャパン・プリント事業部デジタルプリンティング営業本部の河原...全文を読む
最新ニュース
SCREEN、京都芸大・月桂冠と産学連携 - 学生デザインラベルの日本酒商品化
2025年10月8日
京都市立芸術大学(以下「京都芸大」)、月桂冠(株)、(株)SCREENグラフィックソリューションズ(以下「SCREEN」)の3者は、産学連携による共同プロジェクトを実施し、京都芸大・...全文を読む
ミマキ、OGBS2025で昇華転写用IJプリンタ「TS200」を国内初披露
2025年10月2日
(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、9月30日と10月1日に東京・池袋のサンシャインシティにおいて開催されたオーダーグッズビジネスショー(OGBS)2...全文を読む
swissQprint Japan、VIPオープンハウスウィーク-10月28日〜31日
2025年10月1日
swissQprint Japan(株)(本社/横浜市港北区新横浜3-2-6、アドリアーノ・グット社長)は、顧客の要望に応え、最新世代のフラットベッドプリンタを紹介するオープンハウス...全文を読む
富士フイルムBI、ショウルーム「グラフィックコミュニケーション東京」をリニューアル
新たな価値創造を支援〜コンセプトは「変革」と「共創連携」
2021年11月17日企業・経営
富士フイルムビジネスイノベーション(株)は2021年7月、グラフィックコミュニケーション事業本部の立ち上げにともない、東京・中野坂上のショウルームを「グラフィックコミュニケーション東京(GC東京)」と名称変更するとともに展示内容のリニューアルを実施した。GC東京では、最新機器や印刷物のサンプルにとどまらず、開設コンセプトである「変革」と「共創連携」を体感できる場として、様々な展示コーナーを設置し、来場者の新たな価値創造の支援を行っている。

「グラフィックコミュニケーション東京」は2021年1月、東京・六本木ティーキューブから移設した同社の新たなショウルーム。同年4月に社名を富士フイルムビジネスイノベーションに変更した同社がプロダクション関連商品の新たなブランドとして掲げた「Revoria(レヴォリア)」関連商品をはじめ、印刷物のサンプルなどが多数展示されている。しかし、このGC東京が目指しているのは、単に商品やサービスを紹介することではなく、「変革」と「共創連携」による新たな価値創造の場の提供だ。
「変革」とは、アイデアや想像性を「試す」「具現化」する場として、機器だけではないソリューション提案の場、を意味している。
そして「共創連携」は、顧客同士や様々なステークホルダーとの連携促進の場・各拠点連携の場として提供することでコラボレーションを活性化させて、これまでにないアイデアの創出を促していく。
様々な視点からアイデアを生み出す場へ
同社・グラフィックコミュニケーション事業本部の塚本猛氏は、「多種多様な方たちが集まることで新しいアイデアが生まれてくる。そのためGC東京は、お客様だけでなく、当社のパートナー企業など、多岐にわたる分野の方が集い、今までにない新たな視点から価値を創造していくことを目的としている」とGC東京開設の背景と狙いについて説明する。

GC東京には、プロダクションプリンターの新たなフラッグシップモデルである「Revoria Press PC1120」をはじめとする最新機器などが多数展示されているほか、用紙メーカーらと協力した展示コーナーやデザイナーとのコラボレーションによって生み出された印刷物を展示するコーナーなど、自社の商品やサービスにとどまらない多彩な展示を行っている。
「1社だけでは、発想に限りがある。普段は接点を持たないプレイヤー同士が連携して新たな発想につなげていくような活動の場にすることで『変革』と『共創連携』を体感できるショウルームを目指している」(塚本氏)
また、GC東京では、富士フイルムグループとしてのシナジー効果を、より発揮・訴求していくために「富士フイルムグループ」コーナーを新たに設置している。こうした展示コンテンツの定期的な入れ替えを実施していくことで、来場者に新たな発想と出会う機会を提供していくという。
3社協業で「紙と印刷で多様性を表現」
GC東京入り口付近には、現在、「見方を変えれば、答えは変わる」をテーマとした作品が展示されている。この作品は、紙の代理店である平和紙業(株)、印刷会社である大和出版印刷(株)、そしてユニバーサルデザインコンサル会社である(株)19の3社による協業によってつくりだされたもので、19社が知見を持つ「視覚障がい者にとっては黒い紙に白い文字が見やすい」という、視覚の違いから着想を得て制作されている。

具体的には、平和紙業が提供するモノクロ11階調の用紙に、デジタル印刷機で、シルバーとホワイトの特殊トナーを用いた11色で11本のラインを水平方向に印刷している。それぞれの横ラインは、同じ色で印刷されているが、下地となる用紙や見る角度、照明の具合によって見え方が変化することを体感できる作品となっている。
この作品は、GC東京のコンセプトである「共創・連携」を具現化するだけでなく、印刷物を受け取る「人」にも配慮した価値提供に挑戦したものとなっている。
同社・グラフィックコミュニケーション事業本部の渡辺麻希氏は、「これまで当社は、環境対応の用紙やグリーン電力など、環境配慮の側面から印刷物の提案を行ってきた。しかし、印刷物を使うのは『人』である。この作品では、環境にやさしいという側面だけではなく、『人』という観点から、今回は視覚に関して、デジタル印刷および用紙の特性を用いることで多様性をかたちにした」と、同作品に込められた想いについて説明する。
新着トピックス
-
樋口印刷所(大阪)、下請け100%のJet Pressビジネスとは
2025年10月8日 ケーススタディ
-
ダイコウラベル、新市場への進出に貢献〜デジタルの強みで顧客メリットを創出
2025年10月7日 ケーススタディ
-
ミマキ、UV-DTF市場に参入〜プリント形状の課題を解決
2025年10月1日 製品・テクノロジー
-
コダック、パッケージ分野で新アプリケーション開拓へ
2025年9月30日 製品・テクノロジースペシャリスト
-
青森県コロニー協会、多様性のある職場環境の構築を支援 [インプレミアIS29s導入事例]
2025年9月30日 ケーススタディ
新着ニュース
SNSランキング
- 63shares講談社、フルデジタル書籍生産システムが新たな領域に
- 50sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 44shares富士フイルムBI、デジタル印刷ワークフローソフトウェアが「IDEA」ファイナリストに
- 40shares樋口印刷所(大阪)、下請け100%のJet Pressビジネスとは
- 38shares門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
- 38sharesコニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
- 37sharesSCREEN GAとSCREEN GPJ、「パッケージに彩りを」テーマに「JAPAN PACK 2025」に出展
- 35sharesSCREEN、インクジェット技術を核とした未来のオープンイノベーション拠点開設
- 30sharesコニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
- 28sharesパラシュート、Webプラットフォームをベースとした販促資材管理サービスの提供開始










