キーワードで検索

ダックエンジニアリング、検査機を活用したDX提案〜ビジネスモデルや組織の変革が可能

2021年11月18日ケーススタディ

  スマートファクトリーというと、現場の改革と捉えるのが一般的な考え方だ。しかし、ダックエンジニアリング(株)(本社/京都市南区)の氷上好孝社長は、「検査装置の活用を通じて、現場の改革だけでなく、ビジネスモデルや組織の変革が可能になる」と指摘する。同社の検査装置ならびにすべての検査装置のデータを一元管理する「Gallery」の活用により、全社員が問題点を「見える化」できるようになり、経営改革が可能になるという。スマートファクトリー=「DX」というのが同社の考え方だ。

SmartStackerの前で氷上社長(左)とホリゾンの衣川本部長

スマートファクトリーの本来の目的は「利益」


 スマートファクトリーという言葉が叫ばれて久しい。印刷業界では、スマートファクトリーの定義として「自動化」や「無人化」が挙げられがちだが、氷上社長は「スマートファクトリーは利益を生むもの。本来の目的は利益である」と、真の目的を見失って自動化や無人化だけに走る傾向に警鐘を鳴らす。

 「スマートファクトリーの定義は難しく、会社の規模や内容によっても違ってくる。メーカーはどうしてもスマートファクトリーは『これだ』と言いがちだが、そうではない。当社は会社の事情に合わせたスマートファクトリーを提案していきたい」(氷上社長)

 デジタル画像ファイリングシステム「Gallery」は、生産から納品までを管理するシステムで、各工程でデータを集積し、生産の効率化・品質管理の向上を実現する、いわば「不良を作らないシステム」。生産工程では、欠陥分析を行うことで徹底的にムダを削減。不良紙の欠陥分析を行い、印刷機へフィードバックし、不良品発生率を抑えることで生産性向上を可能にする。

 また、内蔵されたAI欠陥分類システムで効率的な検査・処理を実現。欠陥分析情報を最大限に有効活用し、データを活用しながら検品することで、作業効率が格段にアップする。さらに出荷作業をスムーズに行い、集積データから増刷、資料作成も可能で、まさに現場の「品質管理システム」として活用できるものだ。

 「残念ながら検査機はこれまで、印刷不良を出さないための『守り』のシステムとして位置付けられていた。しかし当社の検査装置を使用すれば、印刷不良を作らないことによる利益確保と時間短縮、生産計画の厳守にもつながる。さらに『見える化』により、人材育成にもつながる。『攻め』のシステムとして活用でき、DXを用いた働き方改革へとつながる」(氷上社長)

新着トピックス

dp_ipa2024_okumura_20241113_tn.jpg

奥村印刷、新たな価値を紙に付加〜「折り紙食器 beak」でIPA2024に入賞

2024年11月20日企業・経営

 奥村印刷(株)(本社/東京都北区、奥村文泰社長)は、2024年度の「Innovation Print Awards(以下、IPA)」において、「サステナビリティ部門」第1位を獲得した...全文を読む

大西部長(左)と小林部長

富士フイルム、TOKYO PACKでブランドオーナーにデジタル印刷活用促す

2024年11月15日マーケティング

 「もっと自由にパッケージ・オンデマンド」─富士フイルムグループは、10月23日から開催された「TOKYO PACK 2024(東京国際包装展)」において、富士フイルムが独自開発した幅...全文を読む

最新ニュース

dp_indigo5000_pwwp490m_hd_tn.jpg

日本HP、KADOKAWA「出版製造流通DXプロジェクト」を支援

2025年1月21日

 (株)日本HP(本社/東京都港区、岡戸伸樹社長)は1月16日、(株)KADOKAWA(本社/東京都千代田区、夏野剛社長・CEO)の運営する埼玉県所沢市の大型文化複合施設「ところざわサ...全文を読む

truevis_lg_mg_2501_tn.jpg

ローランドDG、UVプリンターが紙器パッケージ製作に対応

2025年1月20日

 ローランド ディー.ジー.(株)は、大判インクジェットプリンターTrueVISシリーズ「LG-640/540/300」と、DGXPRESSシリーズの「UG-642」で使用できる拡張テ...全文を読む

swissQprint、第5世代フラットベッド新モデル-生産性23%向上

2025年1月14日

 swissQprintは、プラットフォームを全面的に刷新し、生産性、精度、アプリケーションの多用途性を新たなレベルへと引き上げたフラットベッド新世代モデルを発表した。新モデルは従来機...全文を読む

ダックエンジニアリング、検査機を活用したDX提案〜ビジネスモデルや組織の変革が可能

2021年11月18日ケーススタディ

  • twitter
  • facebook
  • line

  スマートファクトリーというと、現場の改革と捉えるのが一般的な考え方だ。しかし、ダックエンジニアリング(株)(本社/京都市南区)の氷上好孝社長は、「検査装置の活用を通じて、現場の改革だけでなく、ビジネスモデルや組織の変革が可能になる」と指摘する。同社の検査装置ならびにすべての検査装置のデータを一元管理する「Gallery」の活用により、全社員が問題点を「見える化」できるようになり、経営改革が可能になるという。スマートファクトリー=「DX」というのが同社の考え方だ。

SmartStackerの前で氷上社長(左)とホリゾンの衣川本部長

スマートファクトリーの本来の目的は「利益」


 スマートファクトリーという言葉が叫ばれて久しい。印刷業界では、スマートファクトリーの定義として「自動化」や「無人化」が挙げられがちだが、氷上社長は「スマートファクトリーは利益を生むもの。本来の目的は利益である」と、真の目的を見失って自動化や無人化だけに走る傾向に警鐘を鳴らす。

 「スマートファクトリーの定義は難しく、会社の規模や内容によっても違ってくる。メーカーはどうしてもスマートファクトリーは『これだ』と言いがちだが、そうではない。当社は会社の事情に合わせたスマートファクトリーを提案していきたい」(氷上社長)

 デジタル画像ファイリングシステム「Gallery」は、生産から納品までを管理するシステムで、各工程でデータを集積し、生産の効率化・品質管理の向上を実現する、いわば「不良を作らないシステム」。生産工程では、欠陥分析を行うことで徹底的にムダを削減。不良紙の欠陥分析を行い、印刷機へフィードバックし、不良品発生率を抑えることで生産性向上を可能にする。

 また、内蔵されたAI欠陥分類システムで効率的な検査・処理を実現。欠陥分析情報を最大限に有効活用し、データを活用しながら検品することで、作業効率が格段にアップする。さらに出荷作業をスムーズに行い、集積データから増刷、資料作成も可能で、まさに現場の「品質管理システム」として活用できるものだ。

 「残念ながら検査機はこれまで、印刷不良を出さないための『守り』のシステムとして位置付けられていた。しかし当社の検査装置を使用すれば、印刷不良を作らないことによる利益確保と時間短縮、生産計画の厳守にもつながる。さらに『見える化』により、人材育成にもつながる。『攻め』のシステムとして活用でき、DXを用いた働き方改革へとつながる」(氷上社長)

新着トピックス

新着ニュース

PAGE TOP