FFGS、オフセットとデジタルの最適生産基盤構築へ[アフターコロナ経営の新メソッド]
「余剰」生み、再分配へ〜富士フイルムBIとの連携でDX推進
2022年1月13日企業・経営スペシャリスト
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)(辻重紀社長、「FFGS」)は昨年8月、アフターコロナにおける印刷経営の新たなメソッドとして「最適生産分析ソリューション」を発表した。これは、オフセットとデジタルの共存運用を最適化し、そこで生み出された「余剰」を再分配するという考え方にもとづくもので、「DX(Digital Transformation)」実現への期待を前提に、「最適生産」へのアプローチをメソッド化している。そこで今回、同事業を管掌する柳川尚常務執行役員とデジタルソリューション営業部の鈴木重雄部長に、同ソリューション訴求の背景や基本的な考え方について聞いた。
IGAS2022をマイルストーンに
昨年7月1日付で、富士フイルムの「グラフィックシステム事業部」と富士フイルムビジネスイノベーション(「富士フイルムBI」、旧富士ゼロックス)の「グラフィックコミュニケーションサービス事業本部」が統合され、「富士フイルムグラフィックコミュニケーション事業部」が設立された。これは、グループ全体のシナジー創出を加速させ、印刷業界にさらなる「価値」を提供することを目指すもの。この事業統合によって、商業印刷分野で幅広い顧客基盤を持つ富士フイルムの総合力と、デジタル印刷技術に強みを持つ富士フイルムBIのマーケティング力・商品力の効果的な融合が進んでいる。
この事業統合について柳川常務は「FFGSは十数年前から国内販売会社として富士フイルムBIと協業してきたが、この事業統合は、FFGSが持つ印刷リテラシーおよび顧客基盤と、富士フイルムBIが持つデジタル印刷分野での顧客基盤および技術を掛け合わせることで、印刷業界のDX化を支援、推進していくという大きなうねりを生んでいる」と説明する。
この新組織誕生後、初の共催イベントとして昨年12月、「経営変革セミナー2021 Winter Add Value from DX〜アフターコロナのディレクション〜」が開催された。同イベントは、富士フイルムBIのショウルーム「グラッフィックコミュニケーション東京」をメイン会場に、仙台、大阪、福岡のショウルームをサテライト会場としたリアルとオンラインによるハイブリッド方式で開催され、アフターコロナの状況を打破するための経営のヒントとなる情報の提供やDXへの理解、活用促進のための講演・展示が行われた。
この流れを受けて、今年2月に開催予定の「page2022」でも新たな提案スタイルが企画されている。
「これまでの印刷業界の展示会は、『自社製品を展示して、その拡販に向けた提案』がメインで、どうしてもプロダクトアウト的な要素が強かった。今回のpage展では、DXの実現で印刷会社の経営そのものを再構築するお手伝いをソリューションとして提案するとともに、DXの訴求を通じて我々自身も『変わっていく』という想いを形にしたいと考えている」(柳川常務)
FFGSと富士フイルムBIの連携強化、pageでの新たな提案スタイル、そして中期的な将来を見据えた富士フイルムの考え方や戦略を、今年11月の「IGAS2022」で披露し、印刷業界におけるマイルストーンにする考えだ。
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この事業統合について柳川常務は「FFGSは十数年前から国内販売会社として富士フイルムBIと協業してきたが、この事業統合は、FFGSが持つ印刷リテラシーおよび顧客基盤と、富士フイルムBIが持つデジタル印刷分野での顧客基盤および技術を掛け合わせることで、印刷業界のDX化を支援、推進していくという大きなうねりを生んでいる」と説明する。
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