重要なのは「共創」による支援
この3つの理由に対し同社では、これまで蓄積してきた技術やノウハウで、印刷会社が求めるDXを共に創り上げること、つまり「共創」に取り組んでいる。提供しているサービスでは、JP2023でも紹介した印刷通販作成ツール「in2Site」や、印刷業界向けMAツール「Printバル」、そして今年5月に発売を開始したクラウド型バリアブルソリューション「Variable Studio」などがある。
「in2Site」は、WordPressでの印刷通販サイト構築を可能とし、スマートフォン・タブレットにもシームレスに対応するレスポンシブWebデザイン仕様を採用。また、印刷通販専用ショッピングカート、印刷見積積算プログラム、運用サーバ、SSLサーバ証明書、独自ドメイン、Web入稿機能まで、すべて基本装備の印刷通販専用のECサイト構築パッケージとなっている。
「in2SiteのBtoB版であれば、既存ビジネスの深掘りや営業業務の省力化ができ、また、BtoC版であれば、新規開拓や販路拡大につながる」(小林氏)
「Printバル」は、プリントメディアをマーケティングオートメーションと融合させ、デジタルメディア同様に効果測定やデータ収集を可能とするクラウドサービス。また、人の感性を可視化・定量的に分析し、デザイン・マーケティング領域の課題を解決するオンラインサービス「EX(Explainable)感性」も「攻めのDX」に応用できると内田氏は説明する。
「EX感性」は、コニカミノルタが研究してきた感性脳工学に基づき人の感性を見える化し、デザインを定量的に解析するオンラインサービスで、すでに100社以上の導入実績を誇る。
「EX感性は、クライアントとのコミュニケーションツールとして活用することができる。当社が期待しているのは、デザインを数値化することで、クライアントと印刷会社の共通認識が可能となること。このサービスを使うことで、DXが完結するわけではないが、しかしプリントメディアの価値向上につながり、発注者にメリットを提供できるようになる。その結果、発注者からの信頼も今まで以上に得ることができるはず」(内田氏)
メーカー間の垣根を超えて最適化提案
印刷会社のDXの最終形態は「ビジネスモデル変革」だと内田氏は説明する。ファーストステップは、各種業務データ(書類や帳票)のデジタル化するデジタイゼーション。セカンドステップは、業務システム、生産システム、デジタル印刷機・加工機などの導入によるデジタライゼーション。そして最終段階として、システム活用により、業務・工程設計を根本的に見直すデジタルトランスフォーメーション、つまりビジネスモデル変革だ。しかし、真のDXを確立するには、コニカミノルタだけでは、完結できないと内田氏は断言する。
「今回のJP展でも他社連携による自動化を披露したようにアライアンスパートナーを増やしていくことで印刷会社によって異なる課題を解決していくことが重要だと考えている」(内田氏)
また、小林氏も「自動化システムを導入するために既設のデジタル印刷機を入れ替えるような提案は、印刷会社に受け入れられない。もちろん当社もメーカーである以上、自社の製品やサービスを採用してもらいたいという気持ちもある。しかし、それでは、真のDXの支援とは言えない」と語る。
実際に同社が提供する「in2Site」や「Printバル」、そして「Variable Studio」などの製品・サービスは、コニカミノルタ製品に限定されることなく、他社製品との連携が可能となっている。
印刷会社によって設備する印刷機のメーカーは様々だ。コニカミノルタ製のデジタル印刷機でなければDXを支援できない、という理由は、もはや通用しなくなってきている。逆に言えば、他社メーカーの設備であっても印刷会社のDXを支援できるサービスが求められている。そのためメーカー間のアライアンスは、印刷業界のDXにとって最も重要なポイントとなる。
同社では、今後も他社メーカーとのアライアンスも含め、印刷会社の強力なパートナーとしてDXの推進を全力でサポートしていく方針だ。
新着トピックス
-
ケーススタディ リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
-
製品・テクノロジー コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
2025年5月8日ケーススタディ
山口県を拠点に、印刷を中心とした情報ソリューション事業を展開する大村印刷(株)(本社/山口県防府市西仁井令1-21-55、河内和明社長)は2022年2月、富士フイルムのプロダクション...全文を読む
ディーエムソリューションズ、最高毎時4万5,000通を達成[KODAK PROSPER S5導入事例]
2025年3月25日ケーススタディ
ディーエムソリューションズ(株)(本社/東京都武蔵野市御殿山1-1-3 クリスタルパークビル2F、花矢卓司社長)は、KODAK PROSPER S5インプリンティングシステムを導入後...全文を読む
最新ニュース
パラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始
2025年7月1日
パラシュート(株)(東京都世田谷区、兵藤伊織社長)は2025年7月1日から、SaaSプラットフォームをベースとしたデジタル暗号化技術サービス(DET Service)の提供を開始した...全文を読む
PODi、「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集開始
2025年6月25日
(一社)PODi(荒井純一代表理事)は、ラベル・パッケージ業界の世界最大級の展示会「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集を開始した。 LABELEXP...全文を読む
コニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
2025年6月25日
コニカミノルタジャパン(株)(本社/東京都港区、一條啓介社長)は、高画質及び多彩な用紙への対応力と、自動品質最適化ユニットで評価を得ているデジタル印刷システム「AccurioPres...全文を読む
コニカミノルタジャパン、印刷ビジネスDXで経営課題を解決
「共創」でDX化を支援〜最適パートナーとして共に成長を
2023年8月28日スペシャリスト
重要なのは「共創」による支援
この3つの理由に対し同社では、これまで蓄積してきた技術やノウハウで、印刷会社が求めるDXを共に創り上げること、つまり「共創」に取り組んでいる。提供しているサービスでは、JP2023でも紹介した印刷通販作成ツール「in2Site」や、印刷業界向けMAツール「Printバル」、そして今年5月に発売を開始したクラウド型バリアブルソリューション「Variable Studio」などがある。
「in2Site」は、WordPressでの印刷通販サイト構築を可能とし、スマートフォン・タブレットにもシームレスに対応するレスポンシブWebデザイン仕様を採用。また、印刷通販専用ショッピングカート、印刷見積積算プログラム、運用サーバ、SSLサーバ証明書、独自ドメイン、Web入稿機能まで、すべて基本装備の印刷通販専用のECサイト構築パッケージとなっている。
「in2SiteのBtoB版であれば、既存ビジネスの深掘りや営業業務の省力化ができ、また、BtoC版であれば、新規開拓や販路拡大につながる」(小林氏)
「Printバル」は、プリントメディアをマーケティングオートメーションと融合させ、デジタルメディア同様に効果測定やデータ収集を可能とするクラウドサービス。また、人の感性を可視化・定量的に分析し、デザイン・マーケティング領域の課題を解決するオンラインサービス「EX(Explainable)感性」も「攻めのDX」に応用できると内田氏は説明する。
「EX感性」は、コニカミノルタが研究してきた感性脳工学に基づき人の感性を見える化し、デザインを定量的に解析するオンラインサービスで、すでに100社以上の導入実績を誇る。
「EX感性は、クライアントとのコミュニケーションツールとして活用することができる。当社が期待しているのは、デザインを数値化することで、クライアントと印刷会社の共通認識が可能となること。このサービスを使うことで、DXが完結するわけではないが、しかしプリントメディアの価値向上につながり、発注者にメリットを提供できるようになる。その結果、発注者からの信頼も今まで以上に得ることができるはず」(内田氏)
メーカー間の垣根を超えて最適化提案
印刷会社のDXの最終形態は「ビジネスモデル変革」だと内田氏は説明する。ファーストステップは、各種業務データ(書類や帳票)のデジタル化するデジタイゼーション。セカンドステップは、業務システム、生産システム、デジタル印刷機・加工機などの導入によるデジタライゼーション。そして最終段階として、システム活用により、業務・工程設計を根本的に見直すデジタルトランスフォーメーション、つまりビジネスモデル変革だ。しかし、真のDXを確立するには、コニカミノルタだけでは、完結できないと内田氏は断言する。
「今回のJP展でも他社連携による自動化を披露したようにアライアンスパートナーを増やしていくことで印刷会社によって異なる課題を解決していくことが重要だと考えている」(内田氏)
また、小林氏も「自動化システムを導入するために既設のデジタル印刷機を入れ替えるような提案は、印刷会社に受け入れられない。もちろん当社もメーカーである以上、自社の製品やサービスを採用してもらいたいという気持ちもある。しかし、それでは、真のDXの支援とは言えない」と語る。
実際に同社が提供する「in2Site」や「Printバル」、そして「Variable Studio」などの製品・サービスは、コニカミノルタ製品に限定されることなく、他社製品との連携が可能となっている。
印刷会社によって設備する印刷機のメーカーは様々だ。コニカミノルタ製のデジタル印刷機でなければDXを支援できない、という理由は、もはや通用しなくなってきている。逆に言えば、他社メーカーの設備であっても印刷会社のDXを支援できるサービスが求められている。そのためメーカー間のアライアンスは、印刷業界のDXにとって最も重要なポイントとなる。
同社では、今後も他社メーカーとのアライアンスも含め、印刷会社の強力なパートナーとしてDXの推進を全力でサポートしていく方針だ。
新着トピックス
-
リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
2025年6月27日 ケーススタディ
-
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
2025年6月4日 製品・テクノロジー
-
大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
2025年5月8日 ケーススタディ
-
ディーエムソリューションズ、最高毎時4万5,000通を達成[KODAK PROSPER S5導入事例]
2025年3月25日 ケーススタディ
-
FFGS、新Revoria Press登場で、柔軟な「最適生産」可能に
2025年3月25日 スペシャリスト
新着ニュース
-
パラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始
2025年7月1日 ニュース
-
PODi、「Labelexpo Europe 2025」視察ツアーの参加者募集開始
2025年6月25日 ニュース
-
コニカミノルタジャパン、機能強化モデル「AccurioPress C7100 ENHANCED」発売
2025年6月25日 ニュース
-
エプソン、立体物への直接印刷を可能にする「Direct to Shape Printing System」発表
2025年6月25日 ニュース
-
パラシュート、次世代型MIS「PNS」にメーカーワークフローソフトウェア連携機能を追加
2025年6月11日 ニュース
SNSランキング
- 63sharesミマキ、330シリーズとエコ溶剤インクが3M MCS保証認定
- 43sharesパラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始
- 39sharesエプソン、立体物への直接印刷を可能にする「Direct to Shape Printing System」発表
- 39sharesSCREEN、Hunkeler Innovationdaysでインクジェットと後加工機の連携披露
- 38sharesKOMORI、241名が来場した新春特別内覧会のデモ動画(Impremia IS29s」公開
- 29sharesKOMORI、インクジェット印刷機とデジタル加飾機の連携披露
- 27shares日印機工とプリデジ協、IGAS2027の日程決定-2027年8月に東京ビッグサイトで開催
- 27sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 26sharesミヤコシ、軟包装向け水性インクジェット「MJP ADVANCED 45X for FILM」発表
- 25shares富士フイルムBI、デジタル印刷作品のコンテスト「IPA」の作品募集開始
おすすめコンテンツ
竹田印刷、多様な個性をかたちに〜アール・ブリュット作品を世界に発信
奥村印刷、新たな価値を紙に付加〜「折り紙食器 beak」でIPA2024に入賞
富士フイルム、TOKYO PACKでブランドオーナーにデジタル印刷活用促す