「印刷ビジネスDXで経営課題を解決」を基本コンセプトに印刷会社の永続的なパートナーとして持続的な発展を支援しているコニカミノルタジャパン(株)は、今年5月に開催された「JP2023・印刷DX展」において「コニカミノルタ式生産改善」を提案し、多くの来場者の関心を集めていた。今回、同社の内田剛氏(プロフェッショナルプリント事業部 ビジネスDX商品統括部 統括部長)とDXエバンジェリストでもある小林与晴氏(プロフェッショナルプリント事業部 ビジネスDX商品統括部 DX商品企画開発部)に「コニカミノルタ式生産改善」を中心に、同社が提案する印刷ビジネスDXの取り組みについて聞いた。
「JP2023・印刷DX展」において同社は、「コニカミノルタ式生産改善」と題し、印刷会社が抱える様々な課題に対して、印刷工程(受注・プリプレス・出力管理・印刷・後加工)のDX化による生産改善を「デジタル印刷の新たな未来」「プリプレスの見える化と損益改善の実現」「SDGs貢献へ!変化する顧客意識」「AIが可能にする生産現場の『ムダ・ロス・矛盾』の改善」「印刷業におけるファクトリーオートメーション」「印刷会社の販促手法を変化させるDX活用とは」の6つのテーマで提案した。
その中で「AIが可能にする生産現場の『ムダ・ロス・矛盾』の改善」では、画像IoTのプラットフォーム「FORXAI」を活用した作業分析と、印刷機の稼働状況を可視化するツール「AccurioPro DashboardUltimate」を組み合わせることで印刷工程の「ムダ・ロス・矛盾」の改善策を提案した。
今回は、技術展示ではあるが、「AccurioPro DashboardUltimate」によって分析されたデジタル印刷機の稼働情報を「FORXAI」と連携することで、進捗状況や稼働中に発生したトラブルなどもデータだけでなく、その時の作業状況を画像として可視化する提案を行った。
「DXの第一歩は工程・損益状況の視える化」と語る内田氏は、「オペレータを監視することが目的ではなく、オペレータ自身が担当した仕事が、どのように自社の利益に貢献しているのかを確認することでモチベーションの向上につなげていくことがDXを推進するうえで重要である」と、生産現場においても、常に原価低減(利益最大化)のための課題意識を持って主体的に業務に従事することが重要であると説明する。
会場にファクトリーオートメーションを構築
「印刷業におけるファクトリーオートメーション」では、ホリゾンとJ SPIRITSの2社と連携したデモを実施し、今回のJP展で、最も来場者から関心を集めていた。
会場では、デジタル印刷現場が抱える非効率な作業を減らすため、「自動化・効率化・視える化」をキーワードに受注〜出力、断裁、帯掛け工程のワークフロー改善を提案。具体的には、J SPIRITSの印刷業務基幹システム「PRINTSAPIENS」とホリゾンの製本ワークフローシステム「iCE LiNK」、そしてコニカミノルタのプリプレス&出力自動化ツール「AccurioPro Flux Premium」をJDFで連携し、受注から出荷までを自動化できるワークフローを構築。まず、受注情報は「PRINTSAPIENS」から「iCE LiNK」を介して、「AccurioPro Flux Premium」にも送られ、自動面付けを行った上で、フルカラーデジタル印刷機「AccurioPress C4080」で出力。今回の「AccurioPress C4080」は、断裁ユニット「TU-510」と帯掛けシステムをインライン接続した国内初モデルを技術展示している。稼働実演では、印刷から断裁、帯掛けをワンパスで行うことで、これまで手作業となっていた工程の完全自動化を披露。そして帯掛け加工された印刷物は、AMR(自律走行搬送ロボット)でホリゾンブースへ自動搬送され、無線綴じ機「BQ-270V」によって無線綴じ製本加工が施された。
「AccurioPress C4080」は、A4サイズの印刷物をA3ノビで2面付けして印刷することが可能。また、「TU-510」は、このサイズの断裁にインラインで対応できるユニットなので、印刷・断裁の効率化と費用の削減に貢献する。
今回の実演では、A3ノビサイズの用紙にB5サイズの両面2面付けにして、印刷・断裁されたブックブロックをインラインで帯掛けし、AMRでホリゾンブースに自動搬送するまでの工程を披露。搬送する印刷物の表紙には、バーコードを印字し、ホリゾン側でバーコードを読み取るとiCE LiNKに登録されたジョブ情報をもとに加工を実行する自動化連携を披露した。
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「JP2023・印刷DX展」において同社は、「コニカミノルタ式生産改善」と題し、印刷会社が抱える様々な課題に対して、印刷工程(受注・プリプレス・出力管理・印刷・後加工)のDX化による生産改善を「デジタル印刷の新たな未来」「プリプレスの見える化と損益改善の実現」「SDGs貢献へ!変化する顧客意識」「AIが可能にする生産現場の『ムダ・ロス・矛盾』の改善」「印刷業におけるファクトリーオートメーション」「印刷会社の販促手法を変化させるDX活用とは」の6つのテーマで提案した。
その中で「AIが可能にする生産現場の『ムダ・ロス・矛盾』の改善」では、画像IoTのプラットフォーム「FORXAI」を活用した作業分析と、印刷機の稼働状況を可視化するツール「AccurioPro DashboardUltimate」を組み合わせることで印刷工程の「ムダ・ロス・矛盾」の改善策を提案した。
今回は、技術展示ではあるが、「AccurioPro DashboardUltimate」によって分析されたデジタル印刷機の稼働情報を「FORXAI」と連携することで、進捗状況や稼働中に発生したトラブルなどもデータだけでなく、その時の作業状況を画像として可視化する提案を行った。
「DXの第一歩は工程・損益状況の視える化」と語る内田氏は、「オペレータを監視することが目的ではなく、オペレータ自身が担当した仕事が、どのように自社の利益に貢献しているのかを確認することでモチベーションの向上につなげていくことがDXを推進するうえで重要である」と、生産現場においても、常に原価低減(利益最大化)のための課題意識を持って主体的に業務に従事することが重要であると説明する。
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