ホタルコーポレーション、3Dプリント市場に参入
ミマキUVインクジェット方式3Dプリンタ導入
2018年1月15日ケーススタディ
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「挑戦に次ぐ挑戦」を合言葉に様々な新規事業に果敢に挑む(株)ホタルコーポレーション(本社/大阪市住之江区浜口西1-13-3螢印刷ビル4F、鳥山良一社長)は2018年、昨年末に国内1号機で導入した(株)ミマキエンジニアリングのUV硬化インクジェット方式3Dプリンタ「3DUJ-553」をパートナーに、3Dプリント市場への新規参入に乗り出した。同社が導入した3Dプリンタは、ミマキがこれまで2Dの高画質業務用インクジェットプリンタ開発で培ってきた技術を活かし、世界初となる1,000万色以上のフルカラー造形を実現するもの。従来の石膏タイプでは不可能な発色の良さと繊細な造形を実現する同3Dプリンタの登場は、3Dプリンタ業界の既成概念を塗り替えるとともに、3Dプリント市場に新たな可能性をもたらすことになりそうだ。
1,000万色以上のフルカラー造形実現〜市場に新たな可能性提供
多言語マニュアルを得意とする螢印刷(株)のグループ企業である同社は2007年5月、オフセット印刷以外の様々な新規事業に挑戦する部隊として設立された企業である。中でも近年はスマホカバーへのUVインクジェットプリントを中心にインクジェット分野の受注を急速に拡大。現在は全4台のミマキ製UVインクジェットプリンタを設備し、スマホカバーだけでなく様々な素材に高品質にインクジェット出力できる技術を誇る。
そんな同社では、設立間もない頃から3Dプリンタには興味を抱いていたという。印刷会社のグループ会社として設立された同社がオフセット印刷以外の新規事業を模索する中、印刷のイメージに近い3Dプリンタに着目するのは一見頷けそうだ。しかし2Dの印刷と3Dプリントは全くの別世界であったようで、同社の福永進本部長は「7年前に東京の原宿表参道で開催された石膏タイプ初のフルカラー3Dプリンタでフィギュアを作る特設イベントを視察した。また、5年前には某国産メーカーのFDM(熱溶解積層法)方式の3Dプリンタを試験的に導入したが、当時はまだ、商売としては広がりを感じなかったことと、2Dの印刷と3Dプリントは全く別世界のイメージがあり、営業品目としてはいったんペンディングした」と振り返る。しかしながら、これらの様々な経験が今回の3Dプリンタ導入に踏み切る土台になったことは間違いないと福永本部長は強調する。即戦力となる3Dプリンタとして期待
3Dプリントは2Dの印刷とは別世界のものであると、営業品目としてはいったん3Dプリントをペンディングしていた同社であるが、ミマキがインクジェット方式のフルカラー3Dプリンタを開発しているという情報を入手したことから、3Dプリントにチャレンジすることを決定したという。同社は既設の2Dのインクジェットプリンタはすべてミマキを使用しており、福永本部長は「開発中の3Dプリンタが2DのUVインクジェットプリンタのスキルを活かせる3Dプリンタであることに興味を抱いた」と説明する。
「生産機として機械を導入する場合、品質はもちろん、お客様への責任があるためサポート体制、メンテナンスが非常に重要になる。その点、2Dのインクジェットプリンタと同じミマキの部隊がサポートしてくれるという安心感に加えて、メンテナンス方法なども2DのUVインクジェットプリンタのスキルを生かせるようになっている。このため、初の3Dプリンタでありながらも"即戦力"として活用できる機械であると期待している」(福永本部長)
3Dプリンタ「3DUJ-553」の最大造形サイズは、500×500×300(高さ)ミリ。造形方法は3Dデータを出力する形式にするため、3Dモデルデータを平面上にスライス。スライスされた平面データを1層1層プリントしながら立体物に作っていく。また、サポート材を同時に塗布していくことで、複雑な形状も造形できる。
最大の特徴は、世界初で1,000万色以上のフルカラー造形を実現できることと、ミマキの技術を結集させて高精細な造形を実現していることだ。JapanColorに対して89%の色域を実現している。また、石膏方式では実現できない色表現も実現する。
また、クリアインクを搭載できるため、カラーインクと組み合わせれば、半透明のカラー表現も可能。さらに、これまでの技術を転用し、色合わせのソリューションを提供する。マシン剛性、着弾精度を高めることで、高精細を実現するほか、バリアブルドット制御により、粒状感の少ない高精細を実現している。
造形材料には、UV硬化型樹脂を使用。ABS同等の強度を実現している。また、造形後はそのまま磨くことができる。
また、造形物をネジを使い固定することができる。材料がUV硬化型系樹脂のため、オーバーコートの使用が可能で、これにより耐候性を向上させることができる。
水に触れても変色することもなく、崩れ落ちることもない。水溶性のサポート材を採用しており、水に浸けることでサポート材が溶けるため除去が容易。細かな造形物も壊すことなくサポート除去が行える。さらに、UV-LEDを採用しており高寿命を実現。カメラを内部に搭載しており、その場でも遠隔でも進捗状況を確認できる。また、循環型ヘッドを採用。すべてのインクを循環させることで、インクの沈殿や気泡の発生を防ぎ、インク吐出に最適な状態を保つ。また、ノズル抜けを防止し、安定した生産環境を保つことができる。
次に、UV硬化インクジェット方式3Dプリンタ「3DUJ-553」を活用した同社の事例を紹介する。
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1,000万色以上のフルカラー造形実現〜市場に新たな可能性提供
多言語マニュアルを得意とする螢印刷(株)のグループ企業である同社は2007年5月、オフセット印刷以外の様々な新規事業に挑戦する部隊として設立された企業である。中でも近年はスマホカバーへのUVインクジェットプリントを中心にインクジェット分野の受注を急速に拡大。現在は全4台のミマキ製UVインクジェットプリンタを設備し、スマホカバーだけでなく様々な素材に高品質にインクジェット出力できる技術を誇る。
そんな同社では、設立間もない頃から3Dプリンタには興味を抱いていたという。印刷会社のグループ会社として設立された同社がオフセット印刷以外の新規事業を模索する中、印刷のイメージに近い3Dプリンタに着目するのは一見頷けそうだ。しかし2Dの印刷と3Dプリントは全くの別世界であったようで、同社の福永進本部長は「7年前に東京の原宿表参道で開催された石膏タイプ初のフルカラー3Dプリンタでフィギュアを作る特設イベントを視察した。また、5年前には某国産メーカーのFDM(熱溶解積層法)方式の3Dプリンタを試験的に導入したが、当時はまだ、商売としては広がりを感じなかったことと、2Dの印刷と3Dプリントは全く別世界のイメージがあり、営業品目としてはいったんペンディングした」と振り返る。しかしながら、これらの様々な経験が今回の3Dプリンタ導入に踏み切る土台になったことは間違いないと福永本部長は強調する。
即戦力となる3Dプリンタとして期待
3Dプリントは2Dの印刷とは別世界のものであると、営業品目としてはいったん3Dプリントをペンディングしていた同社であるが、ミマキがインクジェット方式のフルカラー3Dプリンタを開発しているという情報を入手したことから、3Dプリントにチャレンジすることを決定したという。同社は既設の2Dのインクジェットプリンタはすべてミマキを使用しており、福永本部長は「開発中の3Dプリンタが2DのUVインクジェットプリンタのスキルを活かせる3Dプリンタであることに興味を抱いた」と説明する。
「生産機として機械を導入する場合、品質はもちろん、お客様への責任があるためサポート体制、メンテナンスが非常に重要になる。その点、2Dのインクジェットプリンタと同じミマキの部隊がサポートしてくれるという安心感に加えて、メンテナンス方法なども2DのUVインクジェットプリンタのスキルを生かせるようになっている。このため、初の3Dプリンタでありながらも"即戦力"として活用できる機械であると期待している」(福永本部長)
3Dプリンタ「3DUJ-553」の最大造形サイズは、500×500×300(高さ)ミリ。造形方法は3Dデータを出力する形式にするため、3Dモデルデータを平面上にスライス。スライスされた平面データを1層1層プリントしながら立体物に作っていく。また、サポート材を同時に塗布していくことで、複雑な形状も造形できる。
最大の特徴は、世界初で1,000万色以上のフルカラー造形を実現できることと、ミマキの技術を結集させて高精細な造形を実現していることだ。JapanColorに対して89%の色域を実現している。また、石膏方式では実現できない色表現も実現する。
また、クリアインクを搭載できるため、カラーインクと組み合わせれば、半透明のカラー表現も可能。さらに、これまでの技術を転用し、色合わせのソリューションを提供する。マシン剛性、着弾精度を高めることで、高精細を実現するほか、バリアブルドット制御により、粒状感の少ない高精細を実現している。
造形材料には、UV硬化型樹脂を使用。ABS同等の強度を実現している。また、造形後はそのまま磨くことができる。
また、造形物をネジを使い固定することができる。材料がUV硬化型系樹脂のため、オーバーコートの使用が可能で、これにより耐候性を向上させることができる。
水に触れても変色することもなく、崩れ落ちることもない。水溶性のサポート材を採用しており、水に浸けることでサポート材が溶けるため除去が容易。細かな造形物も壊すことなくサポート除去が行える。さらに、UV-LEDを採用しており高寿命を実現。カメラを内部に搭載しており、その場でも遠隔でも進捗状況を確認できる。また、循環型ヘッドを採用。すべてのインクを循環させることで、インクの沈殿や気泡の発生を防ぎ、インク吐出に最適な状態を保つ。また、ノズル抜けを防止し、安定した生産環境を保つことができる。
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