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インクジェットで儲かるようになるには

2018年8月16日企業・経営スペシャリスト

一般社団法人PODi

一般社団法人PODi

1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

 インクジェットの技術革新は日進月歩。印刷会社が検討すべきことは「投資すべきか否か」ではなく「いつ投資すべきか」であろう。当記事は、インクジェットを導入したユーザーに焦点を当てている。儲かるようになるための欠かせない戦略とは何かについて聞いた。

・InfoTrendsは、2020年にデジタルカラーの生産インプレッション数が8,950億になると予想している。その内60%がインクジェットになるだろう。

・インクジェットプレスをただ導入しただけでは儲からない。持続的に成長する事業を築くには、戦略的計画を立てる必要があろう。

・インクジェットが本領を発揮するには、付加価値の高いパーソナライゼーション、ショートラン、バージョニングを安価に提供するなど、従来の印刷技術ができないアプリケーションを狙わなくてはならない。

 枚葉もロール給紙もインクジェットの技術革新は日進月歩だ。新しいインク、紙、さらには一連のアプリケーションが、あらゆる規模の印刷会社の注目を集めている。技術がこれほど進化すると、検討すべきことは「投資すべきか否か」ではなく「いつ投資すべきか」であろう。印刷会社は、投資の見返りを最大限引き出すための戦略を探っている。最近、私はインクジェット技術を導入したユーザー数社をインタビューし、儲かるまでのスピードを加速させるのに欠かせない戦略は何かを聞く機会があった。

 その内容は、インクジェットの現状と展望、市場にどのような影響を与えそうなのか、会社にどのように利益をもたらしているかなどである。ユーザーのほとんどが、高速インクジェットがカラー印刷に変革をもたらしていると実感しているようだ。インクジェットは、デジタル印刷が得意とするパーソナライゼーション、電子丁合、ジャストインタイム製造、ワークフローオートメーション、高速かつ高生産性などに加え、大量のショートラン、パーソナルアプリケーションなど、すべてを安価に提供する。プロセス、インク、ヘッド、コーティング、紙の革新により、色の安定性、信頼性、生産性、品質などが改善されつつあり、DM、販促資料、書籍、出版物など新たなビジネスチャンスを限りなく創りだしているのだ。

インクジェットによる印刷はますます増えていく

 InfoTrendsは、毎年デジタルプリンタの生産インプレッション数を予測している。2015年のデジタルプリンタによる生産ボリュームは全世界で約4,540億インプレッションであった。それが、2020年になると8,950億インプレッションに迫ると見込んでいる。その内60%がインクジェットとなろう。トナー系のカットシートデジタルカラーも順調に伸びていくが、インクジェットが急成長していく理由は、ロール給紙技術の継続的進展、カットシートインクジェット技術の開発、新しいアプリケーションの創出、カスタムコミュニケーションの利用拡大、さらには、高速化、用紙、品質、コストの改善によるオフセット印刷からデジタルカラー印刷への移行が貢献しているからだ。

成長し続けるデジタルプリントボリューム

インクジェットビジネスで成功するには

 インクジェットの生産量は急速に増えていくだろうが、単純にプレスを購入すれば良いというわけではない。持続的に成長していくプリントビジネスを創り出すには戦略的計画が必要だ。インクジェットで成功しているユーザーには、いくつかの共通点がある。

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1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

 インクジェットの技術革新は日進月歩。印刷会社が検討すべきことは「投資すべきか否か」ではなく「いつ投資すべきか」であろう。当記事は、インクジェットを導入したユーザーに焦点を当てている。儲かるようになるための欠かせない戦略とは何かについて聞いた。

・InfoTrendsは、2020年にデジタルカラーの生産インプレッション数が8,950億になると予想している。その内60%がインクジェットになるだろう。

・インクジェットプレスをただ導入しただけでは儲からない。持続的に成長する事業を築くには、戦略的計画を立てる必要があろう。

・インクジェットが本領を発揮するには、付加価値の高いパーソナライゼーション、ショートラン、バージョニングを安価に提供するなど、従来の印刷技術ができないアプリケーションを狙わなくてはならない。

 枚葉もロール給紙もインクジェットの技術革新は日進月歩だ。新しいインク、紙、さらには一連のアプリケーションが、あらゆる規模の印刷会社の注目を集めている。技術がこれほど進化すると、検討すべきことは「投資すべきか否か」ではなく「いつ投資すべきか」であろう。印刷会社は、投資の見返りを最大限引き出すための戦略を探っている。最近、私はインクジェット技術を導入したユーザー数社をインタビューし、儲かるまでのスピードを加速させるのに欠かせない戦略は何かを聞く機会があった。

 その内容は、インクジェットの現状と展望、市場にどのような影響を与えそうなのか、会社にどのように利益をもたらしているかなどである。ユーザーのほとんどが、高速インクジェットがカラー印刷に変革をもたらしていると実感しているようだ。インクジェットは、デジタル印刷が得意とするパーソナライゼーション、電子丁合、ジャストインタイム製造、ワークフローオートメーション、高速かつ高生産性などに加え、大量のショートラン、パーソナルアプリケーションなど、すべてを安価に提供する。プロセス、インク、ヘッド、コーティング、紙の革新により、色の安定性、信頼性、生産性、品質などが改善されつつあり、DM、販促資料、書籍、出版物など新たなビジネスチャンスを限りなく創りだしているのだ。

インクジェットによる印刷はますます増えていく

 InfoTrendsは、毎年デジタルプリンタの生産インプレッション数を予測している。2015年のデジタルプリンタによる生産ボリュームは全世界で約4,540億インプレッションであった。それが、2020年になると8,950億インプレッションに迫ると見込んでいる。その内60%がインクジェットとなろう。トナー系のカットシートデジタルカラーも順調に伸びていくが、インクジェットが急成長していく理由は、ロール給紙技術の継続的進展、カットシートインクジェット技術の開発、新しいアプリケーションの創出、カスタムコミュニケーションの利用拡大、さらには、高速化、用紙、品質、コストの改善によるオフセット印刷からデジタルカラー印刷への移行が貢献しているからだ。

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