シンボ、「2.5D表現」で新需要創出 〜 厚盛・レンズ機能の可能性追求
フラットベッドUVインクジェットプリンタ「JETI MIRA」導入
2018年11月22日ケーススタディ
-
特殊機能ありきの選択
常に先進技術への積極投資を繰り返してきた同社が、「次の戦略機」として2017年3月に導入したのが「JETI MIRA」だ。その背景には、柱であるターポリンへの印刷・加工事業における「仕事の幅」を広げる狙いがあったという。「いままでできなかったことができる」という「JETI MIRAの機能ありき」の投資だったわけだ。
そんな新たなアプリケーションへの開発意欲を掻き立てるJETI MIRAの代表的な機能が「白インクの厚盛り」と「ニスを使った3Dレンズ印刷」である。
「白インクの厚盛り」は、言うまでもなく、実際のデザインの質感や凹凸感をリアルに表現できる。また、JETI MIRAによる3Dレンズ印刷とは、専用のソフトウェアを使い、視覚効果によって立体的な表現を実現するもの。裏に6色+白を印刷した後、表にクリアニスで小さな球状のレンズを印字することで3D効果を表現できる。
「平面から立体の表現が可能になるこれらの機能、技術に大きな可能性を感じた。当社では、これらの印刷方法を『2Dと3Dの中間』という意味から『2.5D印刷』と称して市場に訴求していきたいと考えている。実際の商業ベースではまだまだこれからだが、『販促EXPO』への出展では来場者から大きな反響も得ている」(新保社長)
一方、現場から見たJETI MIRAの評価について新保社長は、品質面において、高解像度による「描画性」と、3〜4ポイント程度まで可能な「小さな文字の再現性」などを挙げている。「JETI MIRAのクオリティはUVプリンタの中でもトップクラス。6色+白の印刷による色域の広さについてもクライアントから高い評価を得ている」(新保社長)
建材・工業系向けの展開も
インクジェットプリント出力事業の「幅」に広がりを持たせるための「戦略ツール」として導入された「JETI MIRA」。このことについて新保社長は「これまでも常に新しい技術、可能性に投資し、挑戦してきた。JETI MIRAへの投資は、将来の新たな事業化に向けた先行投資的な意味合いが強い」と説明する。
その最有力候補に挙げているのが建材系や工業系向けの展開だ。「これらの市場に向けた挑戦において、柔軟性および耐久性のあるインクの開発が不可欠」(新保社長)とし、アグフアのさらなるインク技術の開発に期待を寄せている。
新着トピックス
サンエムカラー、8K印刷をJet Press 750Sで再現
2024年2月14日企業・経営
豊富に蓄積した印刷技術を組み合わせながら夢と感動をクライアント、さらにはエンドユーザーに伝える「芸術の工業化」に取り組んでいる(株)サンエムカラー(本社/京都府京都市)は、2023年...全文を読む
ヤマゼンコミュニケイションズ、VRの世界観を印刷物として提供
2024年1月26日企業・経営
ヤマゼンコミュニケイションズ(株)(本社/栃木県宇都宮市、山本堅嗣宣社長)は、2023年度の「Innovation print Awards(以下、IPA)」において、「フォトブック...全文を読む
最新ニュース
日本HP、4月16日「HP Indigo デジタル印刷機 新製品発表オンラインセミナー」開催
2024年3月27日
(株)日本HPは4月16日、「HP Indigo デジタル印刷機 新製品発表オンラインセミナー」を開催する。 同社では、2024年5月28日からドイツ デュッセルドルフで開催さ...全文を読む
コニカミノルタ、drupa2024でB2サイズの新機種「AccurioJet 60000」公開
2024年3月26日
コニカミノルタ(株)(本社/東京都千代田区、大幸利充社長)は、5月28日から6月7日まで、ドイツ・デュッセルドルフで開催される世界最大規模の印刷・メディア産業展「drupa2024」...全文を読む
富士フイルム、軟包装印刷向け水性インクジェットデジタルプレス「Jet Press FP790」発売
2024年3月26日
富士フイルム(株)(後藤禎一社長・CEO)は、インクジェットデジタルプレス「Jet Press」シリーズの新ラインアップとして、軟包装印刷市場を対象とした水性インクジェットプレス「J...全文を読む
シンボ、「2.5D表現」で新需要創出 〜 厚盛・レンズ機能の可能性追求
フラットベッドUVインクジェットプリンタ「JETI MIRA」導入
2018年11月22日ケーススタディ
特殊機能ありきの選択
常に先進技術への積極投資を繰り返してきた同社が、「次の戦略機」として2017年3月に導入したのが「JETI MIRA」だ。その背景には、柱であるターポリンへの印刷・加工事業における「仕事の幅」を広げる狙いがあったという。「いままでできなかったことができる」という「JETI MIRAの機能ありき」の投資だったわけだ。
そんな新たなアプリケーションへの開発意欲を掻き立てるJETI MIRAの代表的な機能が「白インクの厚盛り」と「ニスを使った3Dレンズ印刷」である。
「白インクの厚盛り」は、言うまでもなく、実際のデザインの質感や凹凸感をリアルに表現できる。また、JETI MIRAによる3Dレンズ印刷とは、専用のソフトウェアを使い、視覚効果によって立体的な表現を実現するもの。裏に6色+白を印刷した後、表にクリアニスで小さな球状のレンズを印字することで3D効果を表現できる。
「平面から立体の表現が可能になるこれらの機能、技術に大きな可能性を感じた。当社では、これらの印刷方法を『2Dと3Dの中間』という意味から『2.5D印刷』と称して市場に訴求していきたいと考えている。実際の商業ベースではまだまだこれからだが、『販促EXPO』への出展では来場者から大きな反響も得ている」(新保社長)
一方、現場から見たJETI MIRAの評価について新保社長は、品質面において、高解像度による「描画性」と、3〜4ポイント程度まで可能な「小さな文字の再現性」などを挙げている。「JETI MIRAのクオリティはUVプリンタの中でもトップクラス。6色+白の印刷による色域の広さについてもクライアントから高い評価を得ている」(新保社長)
建材・工業系向けの展開も
インクジェットプリント出力事業の「幅」に広がりを持たせるための「戦略ツール」として導入された「JETI MIRA」。このことについて新保社長は「これまでも常に新しい技術、可能性に投資し、挑戦してきた。JETI MIRAへの投資は、将来の新たな事業化に向けた先行投資的な意味合いが強い」と説明する。
その最有力候補に挙げているのが建材系や工業系向けの展開だ。「これらの市場に向けた挑戦において、柔軟性および耐久性のあるインクの開発が不可欠」(新保社長)とし、アグフアのさらなるインク技術の開発に期待を寄せている。
新着トピックス
-
昭和堂、小児患者と家族に希望を-子どもの絵画をデジタル印刷で作品化
2024年4月1日 企業・経営
-
大阪印刷、6台のIndigoで急成長する同人誌印刷ビジネス〜選ばれる「デジオフ品質」
2024年2月21日 ケーススタディ
-
サンエムカラー、8K印刷をJet Press 750Sで再現
2024年2月14日 企業・経営
-
ヤマゼンコミュニケイションズ、VRの世界観を印刷物として提供
2024年1月26日 企業・経営
-
コダックジャパン、オフとデジタル両輪で印刷業界にコミット
2024年1月16日 スペシャリスト
新着ニュース
SNSランキング
- 93sharesサンエムカラー、8K印刷をJet Press 750Sで再現
- 76sharesジップ、年間3億通を封入発送〜独自のダイレクトマーケティング事業展開
- 42sharesエイエイピー、「デジタル×紙」でイベント事業の高付加価値化へ[バリアブル印刷ソフトFormMagic採用事例]
- 39sharesSCREEN GA、「Creating A Future In Print 〜Tech x Irodori〜」テーマにdrupa2024に出展
- 38sharesFFGS、製造現場の可視化・分析で印刷DXを支援
- 30shares富士フイルムBI、DX実証の場へと進化した「Future Edge」
- 29sharesエプソン、機能性インクを搭載したMonna Lisaシリーズの新機種発売
- 27shares軟包装印刷向け水性インクジェットデジタルプレス「Jet Press FP790」発売
- 25sharesブラザー、水性顔料ラテックスインクを搭載した大判プリンター「WF1-L640」発売
- 25sharesコダック、drupa2024でインクジェットとオフセットのソリューション展開